原っぱ大作戦(指導案)

1.1 情報を整理して多面的に思考する力を育成する事例

この実践は文部科学省から許可を得て、文部科学省ホームページ上の「先生応援ページ」より転載させて頂いております。ここから指導案もダウンロードできます。

添付ファイル

単元の目標

校庭に芝生広場(原っぱ)を自ら作りあげる活動を通して,生命の大切さ,芝生を世話するための責任に気付くとともに,芝生の成長に必要な情報,方法等を調べ,活動に生かしていこうとし, いろいろな人と交流し,喜びを分ち合おうとする。

評価規準

【課題追究の力】体験活動を通して得た目標(芝生を育てる)を,解決すべき課題として設定している。

【情報収集の力】課題解決に必要な条件や方法を,教科で学習したことや図書などから調べたり,専門家に教えてもらったりしながら考える。

【思考判断の力】目標を達成するために,配慮すべき事項を考えたり,最も大切なものを選んだりしている。

【まとめ発信の力】自らが学んだことを分かりやすくまとめ,多くの人に伝えようとしている。

教材

この「原っぱ大作戦」という単元は,3年生の児童が自らの手で校庭の一角に「芝生」を育て上げ,楽しく遊べる「広場」を全校に提供する,というものである。

現在各地で校庭緑化が謳われており,校庭が芝生化された学校が増えているが,それらとこの実践が決定的に異なるのは,校庭の芝生化を企画し,実行し,実現した主体が児童である点である。 整備された花壇に花や野菜を栽培した経験があっても,校庭を耕して芝生を育てたことは無い。生活科・理科などの既習事項を活用しつつ,問題解決に必要な情報を主体的に集めながら取り組む活動は,自らの学んだことが学校全体に貢献しうることを実感することとなり,自己有用感を十分に味わうことができると考えた。

また,体験したり,諸資料を調べたりして理解した内容をホームページとしてまとめ,発信する 活動も行うことで,学んだことを世に問いかける力も育成できると考え,単元を構成した。

主な学習活動

(1)単元の展開(全70時間)

(2)本時の学習

自分たちの制作したホームページに対して遠隔地の学校からの意見をもらい,それについて複数の視点で分析しホームページの改善点を考える。

指導事例と学習指導要領との関連

小学校学習指導要領 第5章 総合的な学習の時間 第3の2の(8)において,「情報に関する学習 を行う際には,問題の解決や探究活動に取り組むことを通して,情報を収集・整理・発信したり, 情報が日常生活や社会に与える影響を考えたりするなどの学習活動が行われるようにすること。」 と示している。

「情報を収集・整理・発信したり」とは,インターネットを活用したり適切な相手を見付けて問い 合わせをしたりして課題に関する情報を幅広く収集し,それらを整理して自分なりの意見をもち, それをインターネットを使って発信するような,情報通信ネットワークなどの情報手段を効果的に活用する学習活動のことを指している。発信においては,返信が得られるように工夫することが望 ましく,自分の発信した情報に関する感想やアドバイスが返り,それを基にして修正したり発展し たりすることで,情報活用の実践力が育つと考えられる。

本事例は,芝生の栽培活動の価値について,多くの人に知ってもらいたいという願いをもった児童が制作したホームページが,実際にどのように読まれるのか,遠隔地であり,芝生を育成してい る同じ3年生からのアドバイスを読みとり,参考にしていこうとする場面である。ここでは,どん な表現や内容が読み手に伝わるのか,ということを実践的に考えるとともに,さらにその視点で分析し改善点を見付けるなど,多面的に思考する力が求められる。

このような整理・分析して思考する力を育成するために,分析する視点を定めて話し合う活動を行うこととした。

言語活動の充実の工夫 —ホームページを複数の視点で分析する活動—

児童にとって,芝生の栽培活動を通して得た 経験をホームページとしてまとめることに強 い思いがあった。自らが問題解決のために情報 を探したときに,大人向けの図書やホームページしか見当たらず,読むだけでもかなりの苦労 を強いられたからである。子どもでもわかりや すい内容のホームページを制作することに強 い使命感をもっていた。

本時は,遠隔地の学校の3年生から届いたホ ームページへのアドバイスを小集団で読み取り,それらについて視点を定めて分析したのちに今一度ホームページを見直すという言語活動を行った。

まず,相手校から送られたアドバイスを,課 題別小集団で読み取る。その際,「賞賛されて いる点」「内容が分かりにくいとされた点」 「デザイン等が悪く読みにくいとされた点」な どの視点から話し合いながら分類・整理するこ ととした。相手校のホームページを印刷し,その上にアドバイスを貼り付けた付箋紙を上記 の視点で整理する活動により,ホームページの 読み手の立場(相手意識)を,情報を整理しな がら知ることができた(上段写真参照)。

続いて,自分たちの制作したホームページを 印刷したものを見ながら,アドバイスを基に話し合った。すでに視点が定まっているので,活発に意見交流がなされ,ホームページの改善点 を明確にすることができた(下段写真参照)。自分たちのホームページに対して遠隔地の学校からのアドバイスを得たり,それらを視点を定め て整理したりする言語活動を行うことで,必要な情報を整理しながら思考する力を育成することができたと考える。特に,相手の意識を想定して思考する場面を設定することが重要である。

引用元

文部科学省ホームページ「先生応援ページ」(授業資料・学習評価等)

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/senseiouen/index.htm

添付ファイル

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