「自分で考えなさい」

高学年の子どもたちを担任すると,この「自分で考えなさい」という言葉をよく使います。もちろん,この言葉を発する状況は様々で,この言葉だけで子どもたちが活動し始めるということもあります。しかし,ほとんどの場合,子どもたちは,『何を考えたらいいのか』『どう考えたらいいのか』分からず,活動が停止してしまいます。教師の意図を理解しきれないのです。やはり,具体的な指示に変えなければなりません。

まず,「何が問題なのか」考えなさい,です。

教師がこのような指示を出す場合,何らかの問題状況が想定されます。ですから,その問題を,教師が指摘するのではなく,子どもたち自ら気づくということを具体化するのです。

次に,「なぜだか」考えなさい,です。

これは,自分の行動も含め,相手の行動,教師の言動の理由を考えることを促すものです。人の行動には,必ず理由があります(という前提です。もちろんそうでない場合も考えられますが。)いわんや教師の言動には,教育的な意図や根拠があります。それらを考えるということです。先日も,子どもたちにこの問いを投げかけました。すると,考え始めるのですが,大切なことは,このような問いかけをされなくても,自ら他者の言動にその理由や根拠,意図を考えるということなのです。

そして,「どのように行動すればいいか」考えなさい,です。

人は,その内面でどのようなことを思っていても,それを会話や行動で表現しなければ,他者には伝わりません。これは,先の他者の行動や会話の意図や理由の逆です。つまり,言動をもって,自分の内面を伝えるしか方法がないのです。

これは,ときには「他に方法がないか」考えなさい,となります。

子どもたちがとった言動が,適切であったかどうかという,自己評価を促すのです。そして,次からの似たような状況で,より適切な行動がとれるようにするのです。

子どもたちが考えなければならないことはたくさんあります。そして,ここでいう「自分で考える」ということは,教科の学習などよりはるかに重要なのです。ですから,この力を確実に身に付けさせていくことが,学校教育では重要なのだと考えています。

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服部英雄

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