こんなに大きくなったよ(生活 指導案)

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目次

1.1 自分の成長を振り返り,自らの成長に気付く事例

この実践は文部科学省から許可を得て、文部科学省ホームページ上の「先生応援ページ」より転載させて頂いております。ここから指導案もダウンロードできます。

添付ファイル

単元の目標

自分の成長に関心をもち,人々の支えによって成長してきたことが分かり,感謝の気持やこれからの成長への願いをもって,意欲的に生活することができるようにする。

単元について

本単元では,自分自身の成長を振り返る活動を通して,自分が大きくなったこと,自分でできるよ うになったこと,役割が増えたことなど,自分の成長を実感し,自分の成長を支えてくれた人々の存在に気付き,感謝の気持ちをもつとともに,さらなる成長への期待や願いをもって意欲的に生活でき るようにしていきたい。そこで,幼い時に使ったものや父母等の話などを手がかりに自分の成長を振り返り,分かったことや考えたことなどを絵や文に表して冊子を作る活動を中心に単元を構成した。

主な学習活動

(1)単元の展開(全18時間)

(2)本時の学習

自分物語の本作りを通して,自分の成長を実感するとともに,自分の成長を支えてくれた人々の存在に気付くようにする。

  • 本時のめあてを確認する。
  • 自分物語の続きの頁を作る。
  • できたところまでを友達と見せ合い,意見交換する。
  • 本時の活動の成果を確認し,次時の活動の見通しをもつ。

【指導事例と学習指導要領との関連】

小学校学習指導要領・生活において,学年の目標(4)「身近な人々,社会及び自然に関する活 動の楽しさを味わうとともに,それらを通して気付いたことや楽しかったことなどについて,言 葉,絵,動作,劇化などの方法により表現し,考えることができるようにする。」及び内容(9) 「自分の成長」が示されている。

児童は,活動や体験の中で様々な気付きをしている。それを言葉,絵,動作,劇化などで表現 することは,気付きの自覚化につながる。また,気付いたことを基に考え,新たな気付きを生み 出し,気付きの質を高めていくことにもなる。特に,文に表したり,話したりするなどの言語活 動は,思考を促し,気付きの質を高める上で重要である。

本事例は,児童が幼い頃の写真や父母の話などを手がかりにして自分の成長を振り返り,それを 絵や文に表して「自分物語」の本の続きの頁を作る活動場面である。この活動では,本作りを 通して,自分が成長してきたことや自分の成長を支えてくれ人々の存在についての気付きを高 めていくことが期待できる。そのために,自分の成長について気付いたことや思ったことなどを 文や絵などに表現するとともに,友達と作品を見て話し合い,情報を交換する活動を行うこととした。

【言語活動の充実の工夫】ー自分物語を作って,自分の成長に気付く活動ー

「自分物語」を作る活動は,2時間続きの90分授業を5回設定した。それぞれの授業では, 児童が収集してきた手がかりを使って,自分の成長を振り返りながら物語を作り,できたとこ ろまでを友達と見せ合って紹介し合う活動を繰り返す。このような活動を通して,自分の成長 や自分を支えてくれた人々の存在への気付きが高まることを期待した。本時は,「自分物語」を 作る活動の3回目である。ここでは,2つの言語活動を中心に授業を展開した。

第1は,気付いたことや思ったことなどを文に表す活動である。前回に続き,幼い頃の写真 を貼ってコメントを書いたり,家族や幼稚園の 先生等からの手紙に感想を添えたりするなどの活動を展開した。活動例を紹介すると,A児は, 初めて熱を出した時のことを母親から聞いて文 にまとめた。その様子を教師が尋ねると,A児 はそのときのエピソードを思い出し,左に「みんなにしんぱいをかけたんだなあと思います」 という気持ちを書き加えた。さらに,心配をかけないようにという思いから,右側に「もうねつをだしたくないなあ」と書き足した。このように,児童の文に表された言葉の意味や思いを教師が引出すことで気付きの質の高まりが期待できる。

第2は,作品を見て話し合う行う活動である。ここでは,児童がペアになって,互いに作品を見て話し合い,紹介が 終わった児童は相手を替えて活動を繰り返すようにした。 活動例を紹介すると,B児は,最初の友達との話合いで は,自分が走れるようになるまでの出来事をたどたどしく 話していた。しかし,相手を代えて繰り返すうちに,話し方が上手になり,「初めて立った時にはお赤飯を炊いてくれ た」などのエピソードを交えるようになっていった。このように,話合いを繰り返すことで,内容を付け足したり, 表現の仕方を工夫したりすることが期待できる。また,友達の話を聞いて,自分にも共通することを発見したり,自分の成長について考え新たな気付きを生み出したりしていくことも期待できる。

低学年における本作りや話合いなどの言語活動では,思考と表現が一体的に行われることから,繰り返し活動を行うことが有効である。また,語彙が少ない低学年の実態を踏まえ,児 童の言葉の背景を意識し,言葉の意味を質問したり,言葉の解釈を付けたりするなどの働きかけを意図的に行う必要がある。

引用元

文部科学省ホームページ「先生応援ページ」(授業資料・学習評価等)

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/senseiouen/index.htm

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