1.1 概要
本記事では、D-project(http://www.d-project.jp/2013/)の許可を頂き、D-projectのHPに掲載されている「メディア創造力」育成のためのワークショップを紹介します。(http://www.d-project.jp/workshop/index.html)
子どもの学びを見すえた明確なテーマのもと、情報教育を実践している現場の教師が講師となって、参加される先生方に生徒の視点で授業を体験していただく取り組みです。
1.2 ワークショップのねらい
教育の実践研究と普及を行う産学の協同プロジェクトD-projectは、活動の柱のひとつとして、全国各地でワークショップを開催しています。
子どもの学びを見すえた明確なテーマのもと情報教育を実践している現場の教師が講師となって、参加される先生方に生徒の視点で授業を体験していただきます。
パンフレット作りやCM研究、ホームページ作りなど実際の授業を疑似体験しながら、「メディア創造力」育成についても理解を深める内容となっています。
★ポイント1「機器の使い方ではなく授業をデザインすることが目的」
デジタルメディアに振り回されることなく、子どもの学びを見つめた授業をデザインします。使い方は、その中で自然に学んでいきます。
★ポイント2「子どもの立場で授業を体験し、先生の立場で評価」
どんな力がつくのか?どこが面白いのか?どこでつまずきやすいのか?先生自身が体験し、まとめの議論を通じて評価していただけます。
★ポイント3「とにかく楽しい」
楽しくなければ身に付きません。参加して良かったと思うことうけあい!
1.3 ワークショップメニュー
iPad活用、 教材制作、 ニュース制作、 パンフレット(リーフレット制作)、 CM制作
ポスター制作、 新聞制作、フォトポエム制作
1.4 ワークショップの流れ (デジタルレポート作りワークショップの例)
作品作りは、2〜3人1組のグループワークで進めます。子どもの立場で協同的に問題解決する学習スタイルを体験していただきます。
ワークショップ概要説明
最初に、講師からデジタルレポート制作ワークショップの概要を説明します。ワークショップのねらいや流れ、デジタルで作品を作るメリットなどを解説します。
<デジタルレポートのいいところ>(※写真が不鮮明なため書き起こしました。)
- 動画が使える。
- インタラクティブな操作が可能である。
- 簡単にたくさんの情報を持ち運べる。
- 改変されない。
- 書き込みの学習もできる。
- ネットで調べることができる。
- 自作の電子本が簡単にできる。
グループワークスタート
ワークショップの設定は、さまざまな仕事について調べたことをレポートにまとめて人に伝えるというものです。作品作りは、2〜3人1組のグループワークで進めます。子どもの立場で協同的に問題解決する学習スタイルを体験していただきます。
レポート内容の検討
グループで、どの画像・映像を使用するか、説明文はどのようなものにするか、レポートの割り付けはどうするかなど、具体的な内容について検討します。映像と言語を往復しながら、相手や目的に応じて表現する力(=メディア創造力)の育成プロセスが体験できます。
レポート編集
作品はタブレット端末で作ります。レポート作りに使える画像や映像は、あらかじめタブレット端末の中に入っています。画像・映像の撮影や閲覧、インターネット検索、レポート編集などの作業が1台でできるメリットを生かした編集作業となります。
完成作品の交流
指でタッチするだけで、スライドが変わったり、映像が動き出したり、文字が現れたりといったインタラクティブなデジタルレポート作品の完成です。完成作品は、受講者全員で交流します。付箋紙にその作品のよさ、または改善点などを貼り付けていきます(相互評価)。それを見て、自分達の制作物を振り返ります(自己評価)。
まとめ
最後に、講師よりワークショップのまとめを行います。デジタルレポート作りの学びの要素、教師の配慮点、伝える作品作りにおける相手意識や目的意識などを解説します。
1.5 お問い合わせ
ニュース制作・リーフレット制作のワークショップキットをご希望の方に提供いたします。
名前、住所、所属をお書き添えのうえお申し込みください。
お申し込みは、こちらからご連絡下さい。
project☆d-project.jp(☆を@にしてください。)
キットには、講師用スライドや受講者が使うワークシート、画像などが入っています。
[提供期間:平成25年1月~26年3月]
※ニュースの制作とリーフレットの制作をコンピューターにて行う場合は、伝えるチカラPress[スズキ教育ソフト(株)](http://www.suzukisoft.co.jp/products/press/index.htm)または、キューブきっず4[スズキ教育ソフト(株)](http://www.suzukisoft.co.jp/products/cubekids4/index.htm)が必要です。
2012年 開催実績
受講者数
のべ2400名
主催
- NHK高知放送局
- インテル・北海道メディア教育研究会
- 幌延町教育委員会・D-project北海道
- 沖縄県マルチメディア教育研究会
- 熊本大学教育学部情報教育研究会
- 高知県視聴覚教育研究会
- KITKAT研究会
- 土佐教育研究会
- 日高教育センター
- 幌延町教育委員会
- 松山市小学校情報教育研究委員会
- 高知大学教育学部附属教育実践総合センター
- 高知県放送教育研究協議会
- D-pro関東"sprout"
- D-project北海道
- 日高教育センター
- D-project金沢実行委員会
- デジタル教材勉強会
共催
- 枝幸町教育研究会
- 宗谷教育研究所
- 石川県教育工学研究会
- 浦河町教育研究会
- 松山市パソコン同好会
- 日高教育研究所
- 高知大学教育学部附属教育実践総合センター
- 苫小牧市教育研究会
- 高知県教職員互助会
- 後志情報教育研究会
- 日本教育新聞社
- 松山市小学校情報教育研究委員会
- 沖縄県教育委員会 宜野湾市教育委員会
- 高知県教育委員会、高知県市町村教育委員会連合会
- 石川県教育工学研究会
- 金沢星稜大学総合研究所
- 学習ソフトウェア情報研究センター
- 高知大学教育学部附属教育実践総合センター
- 金沢星稜大学総合研究所
- D-project・高知大学教育学部附属教育実践総合センター
- 英語デジタル勉強会
後援
- 石川県教育委員会
- 熊本県教育委員会
- 高知県教育委員会
- 熊本市教育委員会
- 高知県市町村教育委員会連合会
- 沖縄県教育委員会
- 北谷町教育委員会
- 学習ソフトウェア情報研究センター
- 日高教育センター
- 東京都教育委員会
- 北海道教育委員会
- 札幌市教育委員会
- 大阪府教育委員会
- 大阪市教育委員会
- 大阪私学情報化研究会
- チームキムタツ・ピアソン桐原
1.6 編集後記
各種SNSの浸透により、誰もがメディアの発信者になれるようになりました。ただ、CMやポスターなど用いるメディアによって、表現の仕方や伝えたい相手への届き方が異なります。メディア毎にそうした特徴を理解しておくことが、今後表現したい際に役に立つかと思います。
児童・生徒にそうした力を身につけるための授業をするにはまずは教師が学ばないといけません。このような実践をしたい教師に向けてD-projectではワークショップを行っているので、ぜひお申し込み下さい。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 水島淳)
1.7 団体紹介
D-project(一般社団法人デジタル表現研究会)のDは「デジタル(Digital)」「デザイン(Design)」の2つのDをあらわしています。
学校や家庭にどんどんコンピュータやインターネットが入ってきている現在、授業でもこれまで以上に、それらに代表されるようなデジタルメディアへの関わりが求められます。
D-projectでは、コンピュータやソフトにふりまわされることなく、子どもの学びをみつめて、授業をデザインしていこうとする姿を提案したいという願いから発足しました。
全国各地で教育関係者に情報発信をするイベントや実践研究活動、ワークショップ、メーリングリストでの情報共有も行っています。
詳しくは是非下記のサイトをご覧ください。
D-projectサイトURL(http://www.d-project.jp/2013/)
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