よのなか科~政治・法律編~「子ども部屋は必要か?」(藤原和博氏)

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目次

1 はじめに

 この記事は、藤原和博氏の「よのなか科」の実践の紹介です。
 以下のホームページをもとに作成しています。

  • 「藤原和博のよのなかnet」内にある「よのなか科ワークシート」  

http://www.yononaka.net/

  • 「全国[よのなか]科ネットワーク」内にある「WEB研修用ビデオ」  

http://www.yononaka-net.com/mypage/top/index.php

2 よのなか科とは

元東京都杉並区立和田中学校校長の藤原和博氏が提唱している「学校で教えられる知識と実際の世の中との架け橋になる授業」のこと。 教科書を使った受身の授業とは異なり、自分の身近な視点から世界の仕組み、世の中の仕組みなど、 大人でも簡単に答えを出せないテーマ(「ハンバーガー1個から世界が見える」、「模擬子ども区議会」、 「少年法の審判廷ロールプレイング」など経済・政治・現代社会の諸問題)を扱う。授業の特徴として藤原氏は以下の特徴を挙げている。

  • ロールプレイやシミュレーションなどゲーム的手法によって子ども達の主体的な学びを創造する。
  • 大人も授業に参加することで、ともに学び合う力を付ける。
  • カリキュラムの目的に沿ったゲストを迎え、生徒の思考回路を刺激し、ときに通常の授業では得られない種類の知的な感動を与える。

(全国[よのなか科]ネットワークより
http://www.yononaka-net.com/mypage/network/index.php

3 実践内容「子ども部屋は必要か?」

よのなかワークシート「子ども部屋は必要か?」

ワークシートの流れ(よのなか科ワークシートより抜粋)

  1. ディベート1 テレビは居間に置くべきである。
  2. ディベート2 中学生に携帯電話は必要である。
  3. ディベート3 子ども部屋(個室)は必要である。
  4. きょうの授業の感想・意見などを書いてみよう。

 

ワークシート

ワークシートPDF

ワークシート「子ども部屋は必要か?」のダウンロードはこちらからどうぞ。
http://www.yononaka.net/worksheet/worksheet02/yononaka_politics_03.pdf

授業ビデオ「子ども部屋は必要か?」

藤原和博先生の本実践の授業の様子です。
4分03秒の短い動画ですが、とても分かりやすい授業のビデオです。
「子ども部屋は必要か?」という議題に生徒だけではなく保護者の方々も交え、「賛成派」と「反対派」に分かれてディベートしています。
  

ポイント

  • 子ども部屋は必要かをディベートすることで「自由」と「責任」の関係に気づかせる

ビデオURL

実践のビデオはこちらからどうぞ。
http://www.yononaka-net.com/mypage/model/big_movie.php?file=y09&no=9

ビデオイメージ

 


 

4 実践者プロフィール

 藤原和博氏 教育改革実践家

1955年生まれ。78年東京大学経済学部卒業後リクルート入社。東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任。93年からヨーロッパ駐在、96年から同社フェロー。03年4月から杉並区立和田中学校校長に、都内では義務教育初の民間人校長として就任。キャリア教育の本質を問う[よのなか]科が『ベネッセ賞』、新しい地域活性化手段として「和田中地域本部」が『博報賞』、給食や農業体験を核とした和田中の「食育」と「読書活動」が『文部科学大臣賞』をダブル受賞し一挙に四冠に。「私立を超えた公立校」を標榜して「45分週32コマ授業」を実践。「地域本部」という保護者と地域ボランティアによる学校支援組織を学内に立ち上げ、英検協会と提携した「英語アドベンチャーコース」や進学塾と連携した夜間塾「夜スペ」に取り組み話題に。 

5 編集後記

欧米諸国では子どもの「個」を育て自立を促すという概念から、大半の人が生まれた時から与えられている「子ども部屋」。最近では日本でも取り入れる家庭が増えていると聞きます。

子どもに独立した部屋を与えることで、子どもの学習状況が把握できなくなる、引きこもりを誘発する可能性が増える、など生じる問題は多々あると言われていますが、このようなディベートを通して生徒自身が「自由」の裏にある「責任」について考えるきっかけになると思います。

また、このような議題は授業の中だけではなく、家に持ち帰り、家族の間で話し合ってみても面白いのかもしれません。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 江積可奈)

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