漢字の形と音・意(シリウス)

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目次

1 はじめに

こちらの記事は、静岡県で30年間以上続く教員サークル、シリウスのホームページに掲載されている教育実践法の一つをご紹介しています。

2 実践内容

漢字の形・音・意

漢字にはそれぞれ形・音・意がある。一つの漢字を偏や旁に分解してるとおもしろい見方ができる。そんな漢字のおもしろさを学習した。

次の漢字は何と読むでしょうか。

(1) 纐纈 (2) 綺靡 (3) 鞭撻

どれもぱっと見ただけでは見たこともない文字だが、部分に注目すると読めてくる。
(1) 【こうけつ】人の名前
(2) 【きひ】派手な美しさ
(3) 【べんたつ】鞭で打って励ます

読み方が分かったところで教科書を開いた。同じ部分を持つ漢字は、形ばかりではなく音も共通することが分かった。

かけらを集めて漢字を作ろう。

ワークシートを配布し、部首にどんな旁を組み合わせれば、漢字になるかを見つけた。さらにその漢字を使った熟語見つけをした。

見つけた文字に漢字をもう一つ付け加えて熟語を作ろう。

次に同じ部分と漢字の意味について学習した。同じ部分を持つ漢字は意味の上でつながりのある場合がある。

「ぎょうにんべん」のつく漢字を探そう。また「にくづき」のつく漢字を探そう。

教科書を見ながら「ぎょうにんべん」や「にくづき」のつく漢字を探し出していった。

ぎょうにんべん:行、往、復、後、徒、街、徳、衛
にくづき   :肺、臓、脳、腹、脈、胸、骨、背

見つけた漢字は何と読みますか。「ぎょうにんべん」のつく字は何に関係する言葉が多いですか。「にくづき」のつく字は何に関係する言葉が多いですか。

ぎょうにんべん:進むこと、道
にくづき :体

「ぎょうにんべん」は、道に関係する漢字、「にくづき」は、体に関係する漢字が多いことに気づくことができた。

次に2枚目のワークシートを配って、

同じ部分を持っていると、漢字では意味の上でつながりのある場合があります。ほかにもそのような字を集めてみました。どれがどれと関係しているか線でつないでみましょう。

ワークシートでつながりのある漢字をつなげた。全部つないだところで訓読みにしてみると「てへん」は手を使うもの、「うかんむり」は家に関係するものであることがよくわかった。

3 プロフィール

静岡県教育サークル シリウス
1984年創立。
「理論より実践を語る」「子どもの事実で語る」「小さな事実から大きな結論を導かない」これがサークルの主な柱です。
最近では、技術だけではない理論の大切さも感じています。それは「子どもをよくみる」という誰もがしている当たり前のことでした。思想、信条関係なし。「子どもにとってより価値ある教師になりたい」という願いだけを共有しています。

4 書籍のご紹介

「教室掲示 レイアウトアイデア事典」(明治図書2014/2/21発売)

「学級&授業ゲームアイデア事典」(2014/7/25発売)

「係活動システム&アイデア事典」(2015/2/27発売)

「学級開きルール&アイデア事典」(2015/3/12発売)

5 編集後記

子どもたちに漢字の形・音・意を理解させるのはとても難しいことだと思います。しかし、このやり方なら、分かりやすく、楽しく学べるはずです。漢字学習がより一層奥の深いものになるのではないでしょうか。また、漢字学習が苦手な子に対して興味を持ってもらうきっかけにもなりそうです。

(編集・文責:EDUPEDIA編集部 岡本佳菜子)

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