子どもがこっちを向く「ことばがけ」—みんなが笑顔になる45のヒント 原坂 一郎、ひかりのくに、2007/4
子どもと楽しく過ごしたいけど、ついガミガミ怒ってしまう毎日・・・。
本書は保育書ではありますが、学校の先生にも役立つこと間違いなし。
お互いに笑顔でいられる言葉がけのヒントがたくさん詰まっています。
内容
保育の中での一番の悩み=子どもがこっちを向かない…これに応える第2弾!まるごと受け入れる、満足感を与える、具体的に伝える…この3つを実践する45のヒント!保育者のみならず、広く子育てに関わるすべての方へ。(ひかりのくにHPより)
http://www2.hikarinokuni.co.jp/hikaridb/ISBN/ISBN978-4-564-60732-5.html
目次
第1章 まるごと受け入れる
(子どもが転んでしまい、「いた~い」と言って泣きべそをかきだしました。そんなとき… 子どもがどうやらウソを言っているみたいで、本当のことを言いません。でも、どうしても本当のことを知りたい。そんなとき… ほか)
第2章 満足感を与える
(砂場で遊ぶため子どもにスコップを配ることに。赤と青の2色があり、子どもは「青がいい」「私は赤」と次々リクエスト。そんなとき… 子どもが泣いています。それなりの対応やフォローもしっかりしたつもりなのに、なかなか泣きやみません。そんなとき… ほか)
第3章 するべきことを具体的に言う
(子どもが大量のお水を流して筆を洗っています。その隣はなんとお水を出しっぱなし。そんなとき… 子どもがゴミをその辺にポイと捨てるのを発見しました。そんなとき… ほか)
本書に書かれている対応例
花壇に咲いている花を子どもがとってしまった時
NGワード
「だぁれ、お花をとるのは!」「お花をとったらダメでしょ!」
子どもが笑顔になる言葉
「お花さんが痛い痛いって言うから、お花はとらないでね」
筆者の一言
「ダメでしょ」という言葉を言われると、人は悲しくなり、自分が否定されたと感じますが、「とらないでね」は、「否定」ではなく「お願い」です。そこに大きな違いがあります。その他何でも子どもに注意をするときは、厳しく叱るよりも、簡単な理由を添えてやさしく言う方がよほど効果があります。(P62,63)
おすすめポイント
子どもとの関わりでの困った場面を取り上げ、NGワードとそれがどうしてダメなのか(子どもの言い分)と、子どもが笑顔になる言葉とそれが子どもを笑顔にする理由(筆者ひと言)が、イラスト付きで分かりやすく解説されています。
45の場面の中には、今までに経験したことのある場面が少なくないと思います。
ダメな事は厳しく叱ることも必要ですが、いつもガミガミだと子どもも先生も疲れてしまいます。
ユーモアや優しさを込めたことばがけは、お互いの心を温かくしてくれるでしょう。
本の左側に書かれているようなNGワードは誰もが言ってしまう言葉です。それを言わないようにするのは簡単です。子どもが大好き、子どもを大切にしたい、笑顔にしたい・・・ふだんからあなたが持っているその気持ちをそのまま言葉に込めるだけでいいのです。NGワードは自然になくなり、代わりに子どもを笑顔にする言葉が次々と出てくるはずです。子どももきっとあなたの方ばかり向くようになるはずです。(「あとがき」より)
シリーズ書も是非ご覧ください。
「子どもがこっちを向く指導法—日常の保育がうまくいく45のヒント」
「保護者とうまくいく方法—日常編・行事編・クレーム編48のポイント」
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