「ちょっと立ち止まって」中1国語 授業案 ~段落に着目して読む~

中学1年 国語・説明文「ちょっと立ち止まって」の授業案です。
段落構成が分かりやすく、説明文を自力で読む練習になる教材だと思います。
本文ではは3つの図を用いて「物事を一面的にみるのではなく、多面的にみるおもしろさ」を説明しています。

目次

1 各段落の内容

2 授業案(ワークシート)

3 参考授業案

1 各段落の内容

1段落、はじめ・話題

自分ではA
他人にはB
人によって見え方が違う

2段落、例1

白い部分に注目→優勝カップ
黒い部分に注目→向き合っている二人の顔の影絵

3段落

つぼを中心に見ると→二人の顔が見えない
二人の顔を中心に見ると、→つぼが見えない
何を中心に見るか

4段落

日常生活での例=公園
少女を中心→橋や池は背景
ピントを合わせる、注目する

5段落

中心に見るもの決めたり、変えたりできる

6段落、例2

若い女性?おばあさん?ほかの絵?

7段落

ひと目見て即座に何の絵か見る→ほかの絵と見ることは難しい
ほかの絵と見るには、見えている絵を意識して捨て去らなければならない

8段落、例3

(近くで見ると)化粧台に座っている女性
目を遠ざけてみよう→どくろ
近くから見るか遠くから見るか

9段落

絵以外での例=富士山、ビル

10段落、まとめ・主張

ひと目見た時の印象にしばられる
一面のみをとらえて、その物のすべてを知ったように思いがちである。

しかし、一つの図でも風景でも、見方によって見えてくるものが違う。
中心に見るものを変えたり、見るときの距離や角度を変えたりすれば、
物の他の面に気づき、新しい発見の驚きや喜びを味わうことができるだろう。

2 授業案

1、図と本文の対応に注意しながら全文を通読する。

・図に関して本文で説明されている箇所は、自分の目で確かめながら読む。
・通読後にグループや全体で内容理解の確認をする。

2、本文を大きなまとまりに分ける。

・3つか、5つに分けられる。まとまりの役割も考える。
→ワークシート1


(ワークシート元版)


(ワークシート1:まとまりの役割)

3、段落の内容を捉える。

・比較を意識して読み取る。
・キーワードを色分けしたり、見出しを付けたりする。
→ワークシート2、3
*どこまで全体でやり、どこから個人で行うかはクラスの実態によると思います。また、穴埋め形式にしたり、グループで役割分担するなど手立てが考えられます。


新しいタブで開くと大きく見えます。
(ワークシート2:各段落の内容)

書き込む順番は、1段落から順番に進めたり1と10段落から始めて筆者の主張を確認した後に、主張をどう展開しているか確かめながら読んだり、いろいろなやり方があると思います。

(ワークシート3:各段落の内容、まとまりごとの内容)

4、学習を振り返る

○どのようにワークシートを埋めていったのか、ペアやグループで読み方を振り返る。文章を読む際に自分の読み方を意識する習慣をつけ、目的に合った読み方ができるようにする。

(段落のまとまり)
・なぜここがはじめ(序論)なのか?
・なぜここが中(本論)なのか?
・なぜ本論を2つに分けたのか?
・なぜここがまとめ(結論)なのか?

(段落の役割)
・これは、何を説明するための例?
・これを説明するためにある例は?
・はじめとまとめ、まとめと中、はどう関係づけられる?
・この文章の要点(主張)を一言で言うと?

(表現・内容について)
・筆者の説明の仕方で気になったことはある?
・意味が分かりづらかった箇所はある?
・読んでいて分からない時はどうしましたか?

(その他)
・どんなことに気を付けて読んだ?(あえて大きい質問をして、読み方を振り返る)
・今までの読み方と違ったところ・同じところはある?
・次から使ってみようと思う読み方はある?
・読んで浮かんだ新しい疑問・発見はあった?(この場合はどうなの?似たことがあったぞ)

5、教科書の図以外にもいろいろな見方ができる場面を考える。

(T:教材文に関連するものを紹介する)
「選択的注意」
「カクテルパーティ効果」
「人は見たいものしか見ない」
「selective attention test(Simons and Chabris 1999)」動画あり

6、学習をまとめる

・文章全体を一枚の紙にまとめる(参考授業案を参照)
・4で扱った教科書以外の事例も書き加える

補足

授業時数は、ワークシートを埋める活動1~3までを1−2時間、活動4と5を1−2時間、合計3−4時間計画です。

ワークシートの記入は中学校では初めての説明文なので難しいかもしれませんが、小学校で経験を積んでいればスムーズに取り組めると思います。

授業全体として、前半のワークシートで内容を正しく読み取る、後半は読み取った内容と日常生活を結びつける(物事の見方を広げる)、という構成です。

ワークシートのDLはこちら
「ちょっと立ち止まって」ワークシート元版.docx

3 参考授業案

神奈川版:「読解力」向上のためのガイドブック(PDF)

https://kjd.edu-ctr.pref.kanagawa.jp/h18kenkyu/pdf/Dokkai/dj0101.pdf

p5に生徒が、文章全体を一枚の紙に図示した作品例が載っています。このような活動を繰り返すことで、わかりやすく説明する力や要点をつかむ力が身についていくことと思います。

おわりに

いろいろな見方については、日常生活で意識するだけではなく、様々なテーマで討論したり、時代や場所によって自分が当たり前だと思っているものが当たり前ではないことを知ったりすることで、徐々に物事をみる視点が広がっていくと思います。

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1 個のコメント

  • 中学生がこの記事を読んで授業前にワークシートを埋めて来ることができれば、授業が捗りそうな気がします。反転学習みたいな。

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