符号問題の(-)×(-)=(+)になる理由

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目次

1 はじめに

日本の数学授業で、(−)×(−)=(+)になる理由を、暗記方式ではなく論理的に説明して、それが「関数理解」の向上につながっていくことを、中学生に指導できているケースは、どの程度あるのかを考えたとき、非常に危惧しております。

教え方によっては、タイトルにもありますように、知的障害で2+8など簡単な計算が困難な生徒でも、電卓を使いますが「符号計算問題の四則計算」ができるようになっています。

現在の公立中学校の指導法では、通常学級の生徒でも難しくさせています。もっとシンプルに解りやすく指導できないものかと案じています。「言うは易く行うは難し」ではいけませんので、この紙面で発表致します。

2 「1本の数直線」の論理

まず、「1本の数直線」の論理を、「座標の+・−」の論理を複合的に重ねて
解き明かすことができると考えてください。

座標はx軸・y軸共に、原点oを境に(+)(−)の領域(方向)に分けられて4つの領域(方向)ができます。そして、一番基準となる領域は、グラフ図でいう右上にある領域が、絶対に(−)要素が入らない(+)領域(方向)と決めることができます。

この(+)領域(方向)一つを決めてから、

「1本の数直線」の論理:「一方を+と決めればもう一方は、真逆の−となる」

この論理を重ねますと、自ずとグラフ図の4つの方向は、(+方向2つ)(−方向2つ)ができます。

右上の(+)から見て、左上と右下の領域は、真逆の関係で「どちらも(−)領域」と解ります。そして(−)領域となった左上と右下の真逆方向が、(−)
(−)の座標となる部分で、まさしく(+)領域となってくるのです。

これにより、(+)×(+)=(+)領域であり、(−)×(−)=(+)領域であると説明できて(+)(−)の領域と(−)(+)の領域は(−)となるのです。

  • (+)領域となった2つの領域を結ぶ直線は、比例式の y=ax となります。
  • (−)領域となった2つの領域を結ぶ直線は、比例式の y=-ax となります。
  • (+)×(+)=と (−)×(−)=は、反比例の y=a/x の曲線となります。
  • (+)×(−)=と (−)×(+)=は、反比例の y=-a/x の曲線となります。

このような証明で、すっきりとした理解で授業を受けられますので、恐らく生徒にすれば理解が進むものと思われます。

是非とも研究の上、生徒の為にご検討のほどよろしくお願いします。

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