中学地理〜ヨーロッパの農業〜(自主学習用教材「こころの窓」第15回)

1 はじめに

本記事は、東近江市の元中学校校長で現在は小学校講師を務める雁瀬徳彦さんが作成した「こころの窓」の内容を引用・加筆させていただいたものです。「こころの窓」は中学生向けの地理教材で、不登校の生徒や、学校に登校できても教室に居られず別室で過ごす生徒が一人で勉強できるように作られています。雁瀬さんの取り組みに関しては、こちらの記事もご参照ください。

本記事では、第15回「ヨーロッパの農業」の内容について紹介しています(教材の本文は編集せずに掲載しております)。ほかの単元の記事をご覧になりたい方はこちら

2 「こころの窓」について

教材の一枚目を見ていただくと分かりますが、教材の文章を読むと歴史の流れがよく分かります。現在使用されている学校の教科書は写真も多くとても見やすいように思いますが、初めて歴史を学ぶ子どもたちにとって、とても難しい写真や資料です。また、教科書の文章には事実が羅列されているだけなので、歴史の事象がドラマティックであることや、当時の武将がどんな思いで戦いや政治を行っていたかという感動が伝わってきません。だから、不登校の子どもたちが学校の教科書だけを使って一人で勉強しようと思ってもなかなか続かないのです。

そこで、子どもたちが一人で楽しく歴史の勉強ができるようにプリントを作成しました。また、次のページには復習問題があります。ほかの教材だと、「794年に何がありましたか」という語句を答えさせる問題が主流です。このプリントには語句を答えさせる問題ではなく、「なぜ、都を奈良から京都に移したのですか」という問題が載っており、起こった事実に対して、その原因や結果について子どもたちに考えさせる問いになっています。

解説編

こんにちは。今日の気分はどうですか。

では、今日も一緒にがんばりましょう。

今日のお題は「ヨーロッパの農業」です。

ヨーロッパの農業は、その土地の気候に合わせた農業が行われています。下の地図を見てください。赤色で表したのが地中海式農業です。この地中海沿岸は夏にあたたかく雨が少ないので、ぶどうやオリーブやオレンジがたくさん栽培されています。ぶどうはワインになり、オリーブは料理に欠かせない油の原料ですね。また、冬は比較的あたたかく雨が多いので、小麦の栽培がさかんです。小麦はパンの原料やパスタの原料になるのでとても大切な作物なのですよ。下の地図はおおまかに描いたので、実際はこんなにはっきりとは分かれていないので、そのことは知っておいてください。

さて、次は紫色で表した混合農業(こんごうのうぎょう)というものです。これは畑で作物を栽培するのと、家畜(かちく)を飼育するのを、組み合わせた農業のことです。畑ではおもに小麦を栽培しています。また、家畜のえさになるトウモロコシも栽培しています。家畜は牛や豚を飼育し、その肉がソーセージなどに加工されているのです。畑作と家畜の飼育は別の農業ですが、いっしょに組み合わせることで効果的に農業を営むことができたのです。でも、最近はどちらか一方だけを行う農業が増えているようです。

最後は酪農(らくのう)です。酪農は乳牛(にゅうぎゅう)を飼育して、牛のお乳をチーズやバターに加工する農業のことです。イギリスやアルプス山脈のふもとで、さかんに行われています。日本でも北海道は酪農を営む農家が多いのですよ。

話は変わりますが、ヨーロッパではぶどう酒(ワイン)づくりが有名ですが、シャンペンというお酒の名前は聞いたことがありますか。ぶどう酒に炭酸が入っている飲み物です。このシャンペンという名前は、フランスのパリの東にあるシャンパーニュ地方からきているようです。この地方のブドウから作られるワインは特に高級だそうです。

また、イタリアのパスタも有名ですね。ただ、パスタといってもたくさん種類があり、マカロニやペンネやラザニアなどもすべてパスタだそうです。

は~い。お疲れ様でした。では、いつもの復習問題に進んでください。

復習問題

1.地中海式農業について説明してください。

地中海沿岸は夏にあたたかく雨が少ないので、ぶどうやオリーブやオレンジがたくさん栽培されています。ぶどうはワインになり、オリーブは料理に欠かせない油の原料です。また、冬は比較的あたたかく雨が多いので、小麦の栽培がさかんです。小麦はパンの原料やパスタの原料になるのでとても大切な作物なのです。

2.混合農業について説明してください。

混合農業は。畑で作物を栽培するのと、家畜を飼育するのを、組み合わせた農業のことです。畑ではおもに小麦を栽培しています。また、家畜のえさになるトウモロコシも栽培しています。家畜は牛や豚を飼育し、その肉がソーセージなどに加工されているのです。畑作と家畜の飼育は別の農業ですが、一緒に組み合わせることで効果的に農業を営むことができたのです。でも、最近はどちらか一方だけを行う農業が増えているようです。

3.酪農について説明してください。

酪農は乳牛を飼育して、牛のお乳をチーズやバターに加工する農業のことです。イギリスやアルプス山脈のふもとでさかんに行われています。

3 ダウンロードはこちらから

こころの窓 第15回「ヨーロッパの農業」

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4 おわりに

不登校の子どもたちにとって一番大切なことは、何が何でも学校に登校させることではなく、家であろうが別室であろうが自立の力をつけてあげることだと考えます。誰かに言われて取り組む学習を重ねるのではなく、自分で考えて自分で学習できる力をつけることが大切です。その上で、学力をつけていくことが「生きる力」につながっていくと思います。

この「こころの窓」は、一人で勉強するために作ったプリントです。閉ざした『こころの窓』を開けて、社会に出て行くための勉強をがんばってほしいと考えてこの題名をつけました。

不登校に悩む子ども達の力になることを祈っております。

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