中学地理〜日本の海と海流〜(自主学習用教材「こころの窓」第31回)

1 はじめに

本記事は、東近江市の元中学校校長で現在は小学校講師を務める雁瀬徳彦さんが作成した「こころの窓」の内容を引用・加筆させていただいたものです。「こころの窓」は中学生向けの地理教材で、不登校の生徒や、学校に登校できても教室に居られず別室で過ごす生徒が一人で勉強できるように作られています。雁瀬さんの取り組みに関しては、こちらの記事もご参照ください。

本記事では、第31回「日本の海と海流」の内容について紹介しています(教材の本文は編集せずに掲載しております)。ほかの単元の記事をご覧になりたい方はこちら

2 「こころの窓」について

教材の一枚目を見ていただくと分かりますが、教材の文章を読むと歴史の流れがよく分かります。現在使用されている学校の教科書は写真も多くとても見やすいように思いますが、初めて歴史を学ぶ子どもたちにとって、とても難しい写真や資料です。また、教科書の文章には事実が羅列されているだけなので、歴史の事象がドラマティックであることや、当時の武将がどんな思いで戦いや政治を行っていたかという感動が伝わってきません。だから、不登校の子どもたちが学校の教科書だけを使って一人で勉強しようと思ってもなかなか続かないのです。

そこで、子どもたちが一人で楽しく歴史の勉強ができるようにプリントを作成しました。また、次のページには復習問題があります。ほかの教材だと、「794年に何がありましたか」という語句を答えさせる問題が主流です。このプリントには語句を答えさせる問題ではなく、「なぜ、都を奈良から京都に移したのですか」という問題が載っており、起こった事実に対して、その原因や結果について子どもたちに考えさせる問いになっています。

解説編

こんにちは。今日も「こころの窓」を開いてくれてありがとう。ではボチボチはじめましょう。

今日のお題は「日本の海と海流」です。

日本は、まわりを海に囲まれた島国です。この海には潮(しお・・海の水)の流れがあります。ぼーと海を見ていても流れはわかりませんが、ゆっくりですが海の水は一定の方向へ流れているのです。この海の水(潮)の流れを海流といいます。

下の地図を見てください。赤い線で書かれた黒潮(くろしお・・・日本海流)と対馬海流(つしまかいりゅう)があります。この海流は南の暖かい海から流れてきます。海の水が暖かいので、これを暖流(だんりゅう)といいます。この暖流にのってマグロやかつおなどの魚がたくさん日本にやってくるのです。次に、青い線で書かれたのが、親潮(おやしお・・・千島海流)とリマン海流です。この海流は北の寒い海から流れてきているので水温が冷たく、寒流(かんりゅう)といいます。この寒流も、さけやマスなどの魚がたくさん日本につれてきます。そして、暖流と寒流がかさなるところを潮目(しおめ)といいます。地図を見ると、親潮と黒潮がかさなっているところです。ここにはさらにたくさんの魚が集まってくるのです。

また、日本のまわりの海は浅いところと深いところがあります。特に200mくらいの浅い海を大陸棚(たいるくだな)といい、8000mを超えるような深い海を海溝(かいこう)と呼んでいます。海溝にはあまり魚はいませんが、大陸棚にはたくさんの魚がいます。

それともう一つ、入り江の入り組んだ海岸が日本にはあります。この海岸をリアス式海岸といって、何万年も前の地殻変動(ちかくへんどう)で海岸が沈んでできたギザギザの海岸です。このリアス式海岸は良い漁港として活躍しています。

お疲れ様でした。では、復習問題に進んでください。

復習問題

1.日本の寒流と暖流について、具体的な例を上げてまとめてください。

日本には、黒潮(日本海流)と対馬海流という暖流があります。この暖流にのってマグロやかつおなどの魚がたくさん日本にやってくるのです。それから、親潮(千島海流)とリマン海流という寒流があります。この寒流にのって、さけやマスなどの魚がたくさん日本にやってくるのです。この暖流と寒流がかさなるところを潮目といいます。ここにはさらにたくさんの魚が集まってくるのです。

2.大陸棚について、その特長を説明してください。

日本のまわりの海は浅いところと深いところがあります。特に200mくらいの浅い海を大陸棚といい、豊富なプランクトンがあるので、たくさんの魚がいます。また、8000mをこえるような深い海を海溝と呼んでいます。海溝にはあまり魚はいません。

3.リアス式海岸とはどんな海岸で、どのように利用されているかまとめてください。

入り江の入り組んだ海岸が日本にはあります。この海岸をリアス式海岸といって、何万年も前の地殻変動で海岸が沈んでできたギザギザの海岸です。このリアス式海岸は良い漁港として活躍しています。

3 ダウンロードはこちらから

こころの窓 第31回「日本の海と海流」

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4 おわりに

不登校の子どもたちにとって一番大切なことは、何が何でも学校に登校させることではなく、家であろうが別室であろうが自立の力をつけてあげることだと考えます。誰かに言われて取り組む学習を重ねるのではなく、自分で考えて自分で学習できる力をつけることが大切です。その上で、学力をつけていくことが「生きる力」につながっていくと思います。

この「こころの窓」は、一人で勉強するために作ったプリントです。閉ざした『こころの窓』を開けて、社会に出て行くための勉強をがんばってほしいと考えてこの題名をつけました。

不登校に悩む子ども達の力になることを祈っております。

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