【寄稿記事】楽しく学べる英語のアクティビティ「タングツイスターズ(Tongue Twisters)」(二神大輝先生)

1 はじめに

本記事では、学習塾「EIMEI予備校」の塾長である二神大輝先生が生徒と行っている、楽しく英語を学べるアクティビティについて紹介します。

2 タングツイスターズ(Tongue Twisters)について

内容

タングツイスターズとは、[s] と [∫]など、似た発音に気をつけて文章を音読するアクティビティです。これは、「英単語を発音することに慣れる(抵抗をなくす)」「正しい音を発音することでリスニング力の基盤をつくる」の2点を目的にしています。

そもそも英語を英語らしく読むことが恥ずかしい、抵抗感がある、という生徒も多くいるので、まずは先生が堂々と英語を読むことで発音しやすい空気を作ります。また、先生が楽しみながら継続的に行うことで、生徒が英単語の発音練習に主体的に取り組み、気づいたら英語の発音やリスニング力が上達しているように活動を設計します。

対象

小学5年生〜中学3年生
RとLの違いを意識して発音するのが難しい単語もあるので、最初に発音を教えてから行うか、アクティビティの中で慣れていけるように指導をします。また、正しく発音すること以上に、英語の発音に関心を持ってもらうことや、英語を読むことへの抵抗をなくしていくことに重きをおいて活動することで、小学生でも楽しむことができます。

必要なもの

・筆記用具

・Tongue Twistersプリント

*Tongue Twistersを集めた本も出版されているので参考にしてください。

▼100 New and Original TONGUE TWISTERS (English Edition)

▼Lots of Tongue Twisters for Kids ペーパーバック

▼Tongue Twisters for Kids ペーパーバック

▼通じる英語の発音エクササイズ: 早口言葉で耳と口を鍛える ([CD+テキスト])

ルール(授業の導入)

①Tongue Twistersのプリントを配布する

②先生が読み、後に続いて生徒がテンポよく読む

③発音のポイントを先生が解説する

アクティビティの流れ

①ゲーム感覚で楽しみながら活動できるよう、冒頭で長く説明はしません。まず先生が読み、それに続いて生徒が真似しながら読む、という流れを簡潔に説明して実践に移ります。ただし、教室が音読する空気になっていない場合、事前に発声練習を行ったり、生徒と雑談して盛り上げたりすることで円滑にアクティビティに移ることができます。

②はじめ、先生がゆっくり読み、生徒に音を聴かせます。メモを取らせても構いませんし、その場で覚えさせるようにしても構いません。ポイントは「正しく音を聴き、真似して読むこと」です。低学年ほど集中力が続かないため、テンポよく、徐々にスピードを上げながらやり取りを行います。

③同じテーマを続けると飽きてしまうので、3~5個の早口言葉を用意して、はじめから最後までテンポよく通し練習を行います。その後、誰が一番早く言えるか競争をしたり、練習の時間を設けて一人ひとり指導をしたり、生徒が自身の発音と向き合う時間をつくったりします。

④必要に応じて文の和訳や単語の意味を伝えます。また、発音の仕方について説明とデモンストレーションを行い、生徒が自身の成長を感じられるような機会を設けます。上級生や上位層のクラスであれば、発音の仕組みなど音声学的な話をすることで、さらに興味を引くことができます。

例えば、[s] と [∫] の違いであれば以下のような話をします。

■[s] は ス の音に近く、口角を横に引き、歯の間から空気が抜けるように発音する。したがって、sea は C の発音と同じである(無声歯茎摩擦音[s])

■[∫] は シュ の音に近く、口をややすぼめて、歯の間から空気が抜けるように発音する。したがって、she は sea の発音とは異なる(無声硬口蓋歯茎摩擦音[∫])

※参照
日本語話者における米語歯茎摩擦音[s]と[∫]の調音混同の理論的考察

⑤早口言葉は、生徒が見ないで言えるようになるまで同じものを継続して行い、自信をつけさせます。また、通常授業の中でも音読する時間を設け、解説を行った音素についてはその都度生徒に発音方法を聞き、想起する機会をつくります。これを繰り返すことで、意識的に正しく発音する機会が増え、「英単語を発音することに慣れる(抵抗をなくす)」「正しい音を発音することでリスニング力の基盤をつくる」という目的に近づくことができます。

3 プロフィール

二神大輝(ふたがみだいき)

EIMEI予備校塾長
大手予備校で勤務した後、カナダのバンクーバーに留学。英語が母国語でない人々向けの英語教授法であるTESOL(Teaching English to Speaking of Other Languages)の全過程を修了し、現在はエイメイ学院で小、中、高校生に英語を教えている。

子どもたちが受験勉強を通して実践的な英語を学べるよう、英語で自分の考えを伝えるアクティビティやオールイングリッシュの授業、外国人観光客にインタビューをする課外授業などを行っている。
(2021年6月時点のものです)

4 関連記事

英語教授法 "TESOL"を活かした授業実践(二神大輝先生)

「外国語活動」というキーワードの一覧

3
2021y10m27d_110802042.jpg

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA