【小一生活】「見つけたあきであそぼう」考えて伝え合う授業展開を!(教育出版 せいかつ上)前編

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目次

本単元で身につけたい資質・能力

本単元では、秋の自然を観察したり、自然物を使って遊んだりする活動を通して、秋の特徴やほかの季節との違いを見つけることや、それらをつかって遊ぶ方法を考えたり、遊びを楽しく工夫したりできる力を育ててていく。

自然や生活の様子の変化、自然の面白さや不思議さ、野原や公園のルールやマナーを守って遊ぶことの大切さなどについて気づき、季節の変化を生活に取り入れ自分の生活を楽しくしようとすることができる。

単元の評価

  • 知識・技能:
    秋の自然の中で遊んだり自然物を使って遊んだりする活動を通して、自然の様子 や季節の変化、季節によって生活の様子 が変わること、自然 遊びの面白さや自然の不思議さ、野原や公園のルールやマナーを守って遊ぶことに気付いている。 
  • 思考・判断・表現:
    秋の自然の中で遊んだり自然物を使って遊んだりする活動を通して、秋の特徴や他の季節との違いや特徴を見つけ、遊びや遊びに使うものを工夫してつくっている。 
  • 主体的に学習に取り組む態度:
    秋の自然の中で遊んだり自然物を使って遊んだりする活動を通して、季節を生活に取り入れ、みんなと遊びを創り出そうとしている。

単元の展開 1時~7時(全14時)

1時 学習の見通しをもつ

  • 秋の野原や公園の変化を思い起こして、生活の変化や自然の様子に気付き、秋にできる遊びについて期待をもつことができるようにする。 
  • 生活の中で見つけた秋の様子を話し、これからの学習のイメージを持つ(ロイロノートなどのシンキングツールを活用)。
  • 秋の野原や公園は、夏と比べて、どのように変わったか予想をする。夏の様子の写真を見せて「なつとちがうところさがし」をする。
  • みんなでしてみたい秋の活動を話し合い、活動への見通しを立てる。

2時~3時 あきをみつけにいこう

  • 秋の野原や公園に行く計画を立てる。
  • 野原や公園に出かけ、春や夏と同じ場所で虫や虫のすみかを探す。
  • 秋の草花や樹木などを観察し、季節の変化に気付く
  • 気付いたことや心に残っていることを絵や文などで表現する。

4時 いきものわくわくクイズ

  • 木の実や葉を拾って、どのような場所にあったかを考えたり、友達と伝え合ったりする。 
  • 集めた木の実や葉の種類を調べる。 
  • 木の実や葉でどのような遊びをしたいか考えたり伝え合ったりしながら、集めたり遊んだ りする。

5時 なにをかんじたかな

  • 前時にカードに描いた内容について、友達に紹介したり伝え合ったりする。
  • 友達と伝え合いをして気付いたことや感想を発表する。 
  • これからどんな活動をしていきたいのかを考える。
  • これからどんなことをしていきたいかを発表し、クラス全体で話し合う。
  • 話し合ったことをもとに、今後何をしていくかをクラス全体で決める。 
  • カードや学習者用端末などで学習を振り返り、次の学習への見通しを持つ。

6時 みつけたあきであそぼう

  • 集めた木の実や葉について、友達と伝え合う。 
  • 自分の拾った木の実と友達の木の実を比べる。
  • 木の実を仲間分けし、種類の違う木の実が落ちていることや形や大きさが違うことに気付くきっかけにする。
  • 図鑑などで調べたり、新しい遊びを考えたりする。
  • 集めた木の実や葉で、どんなことをしてみたいかを考える。
  • 集めた木の実や葉の特性を生かして、簡単な遊びを楽しむ。 
  • 素材遊びをした感想や気付いたことを伝え合う。

7時~9時 みつけたあきでつくろう

  • 作りたいものを考え、活動への見通しをもつ。 
  • 木の実の形や大きさに注目するように促す。
  • どんなおもちゃに変身することができるか想像する。(どんぐりごま・やじろべえ・けんだま・マラカスなど)
  • 飾りやアクセサリーなどつくるものを想像する。
  • 「せっけいず」をつくることで必要な材料を考える。
  • 材料コーナーを用意し、必要な材料を必要な分使うように促す。
  • 自分が作りたいおもちゃを工夫して、作ったり改良したりしながら遊ぶ。 
  • 作ったもので友達と一緒に遊んだり、遊び方を工夫して楽しんだりする。 
  • 活動を振り返り、楽しかったことや気付いたことを絵や文などで表現する。

※実践にあたっての注意点

どんぐりに穴を開ける際にはきりを使う場合も多く、きりの扱いに慣れていない児童には注意が必要です。事前に穴を開けたどんぐりを用意しておくなどの工夫をすると安心して授業を進めることができます。学校によっては、木の実に穴を開ける機械がある場合もあります。子どもの力でも使えるのでとても便利です。

10~11時 あきのたのしさをつたえよう

  • 前時までに作ったもので遊ぶ「お楽しみ会」の計画を立てる。
  • 「お楽しみ会」に招待するために必要なものを作ったり準備したりする。 
  • 遊び方やルールをグループで話し合ったり、試しに遊んでみたりして工夫する。 
  • ポスターや招待状を作って渡す。

12~13時 みんなであきをたのしもう

  • 園児を出迎え、挨拶をしたり、コーナーやルールなどについて説明をしたりする。 
  • 「お楽しみ会」を園児と一緒に楽しむ。
  •  園児を見送り、片づけをする。 
  • 活動を振り返り、楽しかったことや嬉しかったことを、絵や文などで表現する。

※近隣の園との連携が難しい場合は、他クラスと合同授業を組むなどして児童同士の関わりとする。

14時 なにをかんじたかな

  • これまで記入したカードや、ノート、写真などを見て活動を振り返る。
  • これまでの活動を振り返って、感じたことや考えたことをカードなどに記入する。
  • これまでの活動について、感じたことや考えたことを友達と伝え合う。
  • 友達と伝え合いをして感じたことや、気付いたことを発表する。
  • 学習を振り返って、自己評価をする(あきのたのしかったあそび/ぐんぐんはしご)。
  • 家の人に、おもちゃの工夫や楽しかったこ とを伝え、一緒に遊ぶ。

実践にあたっての工夫

作った作品は、遊んでいるうちにどうしても壊れてしまう場合があります。そのため、どの時間でも、児童の「先生、壊れちゃった~!」に対応できる道具を用意しておくと良いです。ボンドは乾くのに時間がかかります。まだ乾いていない状態で触ってしまう児童が1年生には多いです。テープ類がとても役立ちます。私は強力両面テープがとても役立ちましたよ。スムーズに授業を進めることができる工夫も大切ですね。

あとがき

今回の単元では、まずは「なつ」との違いを見つけることから始まって、「あき」の良さに目を向けます。
「あき」に見つけた自然物の特徴を見つけ、それで何を作ることができるのかを想像して形にしていきます。
まさに、遊びの中から考えることが「発見」や「学び」につながっていきます。

授業の後半では「伝える」場面が多くあります。お友達に伝える、先生に伝えることでさらに「学び」を深いものにしていく内容となっています。

ぜひ、先生も一緒に子どもたちの遊びの世界に飛び込んで、一緒に「発見」する楽しい授業になる実践をしてほしいです。

参考URL

https://www.kyoiku-shuppan.co.jp/r6shou/seikatsu/files/DL06_seikatsu.pdf(教育出版HP内)

執筆者プロフィール

さおぺせんせい

元公立小学校・中学校教員。小1~中3までの幅広い担任経験から長年の教育現場での知識を、先生向け・保護者向けに、ゆるりと発信中。現在は、発達障がいや難病の子ども向けに自立支援を行う傍ら、教育系ライターとして活動しています。

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この記事を書いた人

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