本単元で身に付けたい資質・能力
- 秋の特徴や他の季節との違いを見つける
- 秋の自然で遊ぶ方法を考えたり、楽しく工夫したりする
- ルールやマナーを守って遊ぶことに気づき、季節を取り入れて遊びや生活を楽しく創り出す
単元の評価基準
知識・技能
自然の様子や季節の変化、自然遊びの面白さや自然の不思議さに気付いている。
思考・判断・表現
秋の特徴や他の季節との違い、特徴を見つけ表現したり、身近な秋の自然を利用し、工夫して遊びに使うものを作ったりしている。
主体的に学習に取り組む態度
季節の変化に関心をもち、それらを取り入れて自分の生活を楽しくしようとしたり、みんなと楽しみながら遊びを創りだそうとしたりしている。
指導のポイント
① 春や夏とのちがいに気付く
② 五感で観察する(においや手触りも大切!)
③ 遊び方や作り方を自分なりに工夫する(もっとどんぐりごまをまわすには? アクセサリーにしやすくするには葉っぱに穴をあけたらいいかな?)
④ 秋見つけは単元を通して行い、最後に振り返れるよう蓄積しておく(帰り道に見つけた! 葉っぱの色が変わった! など日常での気付きを学習に取り入れて友達にひろめる姿を評価する)
単元の展開【全12時】
1、2時 校庭で秋を見つけよう
校庭で秋の植物や動物を探す
児童:コスモスが咲いているね
児童:桜の木は紅葉してきれいだね
児童:虫の鳴き声がするね
児童:どんぐりはさわるとツルツルだね
児童:風が冷たいよ
ICT活用:見つけたものをタブレット端末で写真撮影する
3時 どんな秋を見つけたかな
見つけた秋をワークシートに記録する
ICT活用:撮った写真をはりつける
ICT活用:文字は手書きかタブレット入力か選択させる
ワークシートを見合って友達の良い気付きを見つける
4時+課外活動 お家のまわりや公園で秋を見つけよう
帰宅後や休日に「あき見つけ」の宿題をする
「あきさがしビンゴ」をする
ICT活用:見つけたものをタブレット端末で撮影する
ICT活用:友達が撮った写真はタブレット端末のフォルダで共有する
秋の植物や動物を見つけたら学校に持ってきてみんなで観察する
植物や動物の変化に着目する
5、6、7時 あきとあそぼう
どんぐりやまつぼっくり、落ち葉を使ってあそぼう
児童:どんぐりでこまができたよ
児童:落ち葉を紙にはったら顔ができるね
児童:まつぼっくりで的あてを作ろう
図書館の本やインターネットを使って遊びや工作を調べる
8、9、10時「あきまつり」の計画をたてよう
どんなお店があったらお家の人が楽しめるか考える
(下記はお店の例。30人学級なら5種類ほど選ぶ)
- どんぐりのこま作り
- まつぼっくりのまとあて
- カラフルまつぼっくり作り(松ぼっくりに絵の具で色付け、ビーズで飾り付け)
- 落ち葉で顔制作
- まつぼっくりで魚釣り
- 秋の植物クイズ
- 秋の植物でアクセサリー作り
- 秋の植物でマラカス作り
グループで遊び方や作り方の説明の仕方を考える。
クラス内でお店をまわり改善点を伝え合う。
児童:受付にだれか1人いたほうがいい
児童:作り方は大きな紙に書いてあると分かりやすい
児童:こまは実際にまわす場所があったら楽しい
児童:秋まつり全体の進行について考える
児童:実行委員が最初にお店の紹介をしよう
児童:まわったお店が分かるようにカードにシールを貼ろう
児童:おまつりの雰囲気をだすために全員アクセサリーやバッチをつけよう
ICT活用:遊び方の説明や全体の司会などは動画で撮影してアドバイスし合う
ICT活用:お店紹介のポップをタブレット端末で各店ごとにつくる→教師がまとめて大型テレビでスライドショー形式で流しておく
11時 あきまつりをひらこう
秋の学校公開や授業参観でお家の人を招いて「あきまつり」を開く
最後におうちの方に感想を言ってもらう(教師ではなく、実行委員の子どもがおもちゃのマイクを向けるようにすると感想を言いやすい)
12時 学習をふりかえろう
学習のねらいにたちかえってふりかえる
- 春や夏とのちがいに気付けたか
- 秋のものを使って工夫して遊べたか
- お家の人に秋の遊びの面白さを伝えられたか
ICT活用事例まとめ
- 秋の様子がわかる写真を撮りためておく
- 自宅にタブレットを持ち帰って撮影する
- 写真を活用してクイズをつくる
- 写真をフォルダ内で共有して友達の発見に気付く
- 遊び方や作り方をインターネットで調べる
- 発表を動画でとってお互いに見合って改善する
大きな木や、公園で手をかけて栽培されている花など、取って持ち帰ることができないものは写真で残すと良い。葉っぱの色の変化や虫の動き・声なども動画で撮っておくと見返すことができる。
住む地域によって動植物の有無に差があるので、友達が見つけたものを見られるように共有のフォルダを作っておくと良い。
発表する際の話し方は生活科のねらいではないが、動画で撮って改善していく方法は、他教科や行事でも活用できるので慣れておくと便利である。1年生ではローマ字入力やタブレット操作の能力に個人差があるので、ワークシートは手書きかタブレットかを選択させると良いだろう。学校の情報機器導入や児童の能力の実態に合わせて「タブレットペンシル」も適宜使用すると良い。
執筆者プロフィール
みどり先生
元小学校教諭。子どもが主体的に学べる楽しい授業を展開してきた。ICTを活用した授業も得意。
現在は教員や子育て世代に役立つ記事を執筆している。
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