はじめに
こちらの記事は、静岡県で30年間以上続く教員サークル、シリウスのホームページに掲載されている教育実践法の一つをご紹介しています。
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現在日本では、ひらがな・カタカナ・ローマ字が文字として使われている。仮名の由来について、先人の考えた方法について学んだ。
漢字だらけの文章
6年1組に暗号が届きました。何と書いてあるか暗号を解きましょう。
これだけを見せられても何がなんだか分からない。
「そんなのわからない」という不満の声が上がる。「読める字だけでも読んでごらん」と声をかけると、
実はこの暗号、ひらがなができる前の漢字だけで書かれた文です。教科書の「ひらがなの起こり」という表を見て何と書いてあるか解読しよう。
宇无止宇加以波
之呂加加川
「運動会は、って書いてあるじゃないの?」という声が上がった。
こうした謎解きを子どもたちは大好きだ。たちまち何と書いてあると当てた。
「運動会は白が勝つ」 えー?本当かよ? という声が上がる。
平安時代にこれまで使っていた漢字からひらがなやカタカナが生まれて来たこと、それらの仮名は、元になった漢字の一部を変化させたものであることを説明した。現代の私たちは漢字かな混じり文を書いている。そこで次の例文を示した。
普通漢字で書かない文字
この文で普通漢字で書かない文字はどれですか。漢字で書かない字を○で囲んで読んでみましょう。どんな言葉が漢字ではないのですか。
A いちょうはんりれーはしっかりはしりましょう。
B くみたいそうはいたいのはあたりまえ。だからくるしいかおを ひょうじょうにださない。
A りれーは しっかり り ましょう
B は いのが り だから しい を に さない
なんだかヘンテコな文になった。どんな言葉が漢字にならないのかという質問は難しかったようだ。
・意味のある言葉が漢字になる。
という気づきがあった。漢字にならないのは、助詞、送りがな、副詞、外来語などであることを簡単に教え、漢字になるのは表意文字であることを知った。次に漢字かな混じり文とひらがなだけの文を読みくらべた。
ひらがなばかりの文字。
次の文はどんな意味でしょう。漢字に直せるところは直してみましょう。
C はははははじょうぶだ(母は歯は丈夫だ)
D みんなはしっている(みんなは知っている、みんな走っている)
E きしゃのきしゃはきしゃできしゃした(貴社の記者は汽車で帰社した)
特にEの文は難しく子どもたちは頭をひねっていた。こうした文はほかにも
F にはにはにはにわとりがいる(庭には二羽鶏がいる)
G くさくさくさくらくらくさく(草臭く桜暗く咲く)
H ははははははははのはははははははとわらう (母はハハハ、母の母はハハハハと笑う)
などがある。
漢字かな混じり文とひらがなだけの文では、どちらが読みやすいですか。
・漢字混じりの文速度に子どもたちは答えた。
ひらがなやカタカナが生まれたとき、日本人は漢字も残しました。すべてをひらがなやカタカナに書いてしまったらどうだったでしょう。きっと読みにくかったことでしょう。良いところを取り入れ発展させていた。日本人の素晴らしさを感じずにはいられない。
最後に
漢字がどのようにかなに変化していったのか。アニメーションで見てみよう。
インターネットに漢字がどのように変化してかなに変わったのか、アニメーションで見ることができるサイトがある。子どもたちが興味深くかなへの変化を見ていた。
プロフィール
静岡県教育サークル シリウス
1984年創立。
「理論より実践を語る」「子どもの事実で語る」「小さな事実から大きな結論を導かない」これがサークルの主な柱です。
最近では、技術だけではない理論の大切さも感じています。それは「子どもをよくみる」という誰もがしている当たり前のことでした。思想、信条関係なし。「子どもにとってより価値ある教師になりたい」という願いだけを共有しています。
(2015年1月時点のものです)

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