俳句カルタ・ルビン(鈴木夏來先生)

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目次

1.1 俳句カルタ・ルビン

三浦市立初声小学校教諭 鈴木夏來

1.2 概要

有名俳句を覚えることに特化したカルタ。
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1.3 特色

①教科書・書籍をもとに、頻出有名俳句のみを抽出した。

「季節」と「季語」が一目瞭然、遊んでいるうちに知らずしらず覚えられる。
③背景に描かれた肖像画イメージにより、作者が誰であるか、自然と覚えられる。
④楽しみながら、句・作者・季語・季節を関連づけて覚えられる
⑤季節や作者をヒントとして読み上げることにより、カルタ遊びのテンポがアップ。
俳句のリズムや、ことばの美しさを身につけられる
生涯学習にも最適。
⑧全漢字と旧仮名遣いにふりがな、小学生からお年寄りまで気軽に楽しめる
⑨おしゃれな正方形で、準備・後片付けが簡単
取り札=読み札の一体型。取り札をそのまま読み札がわりに。
⑪一人でも、グループでも。楽しみ方は自由。
⑫俳句を勉強したい子ども・保護者、学校で俳句を学ばせたい先生にも最適。

■ 特色の詳細

①教科書・書籍をもとに、頻出有名俳句のみを抽出した。

教科書に載っている有名な俳句・試験によく出る俳句を徹底調査し、選び出した。
『旺文社・英単語ターゲット』の俳句版と考えると分かりやすい。
出る順なので、この俳句を覚えれば、試験問題にも恐れることなく対応できる。

②季節と季語が一目瞭然、遊んでいるうちに知らずしらず覚えられる。

季語に季節を表す色がついている。
春:さくらのピンク(下地に新緑の緑)
夏:海と空のブルー(下地に太陽のオレンジ)
秋:紅葉の赤茶(下地に銀杏の黄色)
冬:雪の白(下地に雪のねずみ色)
色のついた季語を眺めているうちに、自然とそのことばが季語であることと、その季節が分かるようになっている。
例)「うつくしや せうじの穴の 天の川」→季語は天の川、季節は秋。

③背景に描かれた肖像画イメージにより、作者が誰であるか、自然と覚えられる

背景に、主張しすぎない程度に作者の肖像画イメージが描かれている。(人物画像提供:横浜国大附属横浜小・長沼武志氏)
ことばを追いつつも、周辺視野として作者が刷り込まれていく。これにより、自然と作者まで覚えることができる。

④楽しみながら、句・作者・季語・季節を関連づけて覚えられる

試験では、「この句の作者は誰ですか」「季語は何ですか」「季節は何ですか」「句と作者を結びつけなさい」といった問題がよく出される。
これまでの俳句カルタの場合、覚えてもそれと作者が結びつかなかったり、季語が分かっても季節が分からなかったりする場合が多々あった。
俳句カルタ・ルビンは、これらを関連づけて覚えられるような工夫が随所にちりばめられている。楽しんでカルタ遊びをするうちに、必要事項を有機的に覚えることができる。

⑤季節や作者をヒントとして読み上げることにより、カルタ遊びのテンポがアップ(ルビン・システム)

読み札を読む際に、作者名を先に言うことで、作者名やその色が上の句のような役割を果たす。
例)「松尾芭蕉。古池や…」「小林一茶。やれうつな…」
季節も同様に先に言うことで、カルタの上の句のような役割を果たす。
例)「春。雀の子…」「冬。海暮れて…」

ルビン・システムとは? (実用新案申請中)

ひとつの情報に注目させれば、その情報が浮き上がって見え、反対にそれ以外の情報は入らなくなることがある。(錯覚現象。「ルビンの盃」現象)
これにより、すべてのカードを場に出したままでも、一部の色に注目させカードを取らせることが可能となる。ゲーム開始時にカードの色分けをするわずらわしさから解放され、たくさんのカードが場にあっても、テンポ良くカルタ遊びを楽しむことができる。(実用新案申請中)

ルビンの盃。盃と、向き合う人の横顔。人の意識はどちらか一方にのみ、向かう。
両者を同時に注目することはできない。
それを逆手にとったのが、「俳句カルタ・ルビン」。

カルタの絵に注目すれば、文字情報が脳から消える。
文字情報に注目すれば、絵が脳から消える。
たとえば、読み手が「松尾芭蕉」と言えば、取り手は緑色のカードに注意が向く。
つまり、取り手は小林一茶や正岡子規など他の色のカードを無視できる。
次いで、読み手は句を読む。取り手は、緑色のカードのなかから該当のカードを取る。

例)読み手が「松尾芭蕉」とヒントを出せば、取り手は瞬時に、直感的に緑色(松尾芭蕉)のカルタに目が行く。
場に多くのカルタが並んでいても、まるで少ない枚数のなかから探し出す感覚だ。(ルビン・システム=背面画像カルタ学習装置。実用新案申請中)
ルビン・システムにより、これまでよりはるかに短時間で、全てのカルタを取り終えることができる。

机上に多くのカードが並んでいても平気。ルビン・システムにより展開はスピーディに。

⑥俳句のリズムや、ことばの美しさを身につけられる。

五・七・五のリズムにあわせて、改行した(自由律俳句など一部をのぞく)。
初心者でも、切れ字や読み方に迷うことなく、美しいリズムで読み上げることができる。
繰り返し読むうちに、日本語の美しいひびきを体に染み込ませることができるだろう。

⑦生涯学習にも最適

「芭蕉の有名な俳句を覚えたいのだが…」「教養として覚えておきたい有名な俳句は?」「有名でない句は要らない。必要な俳句のみ効率よく覚えるいい方法はないものか…」

俳句カルタ・ルビンは、そうした生涯学習のニーズに十分応えることができる。有名な俳句を厳選してカード化しているからだ。

従来の俳句カルタは、俳句の有名度や頻出度についてはおざなりとなっていた。たとえばいろは50 音で構成されているとか、地方別に作られているとか。この場合、芭蕉や一茶の句は、それぞれ1枚しか登場せず、反対に有名でない作者の句が多く混ざることになった。

それに対し俳句カルタ・ルビンは、頻出度の高い句から順にカード化しているので、自ずと芭蕉や一茶、子規や蕪村の句が多く含まれた作りになっている。必要な句だけ覚えたい人にも、最適だ。

⑧全漢字と旧仮名遣いにふりがな

小学生からお年寄りまで気軽に楽しめる
全漢字と旧仮名遣いに、ふりがなをつけた。
ふりがなは灰色で書かれているため、もとの文字と干渉することが少ない。いちど読み方を覚えれば、灰色の文字は背景のように気にならなくなる。
従来のものは、黒でふりがながふられていたため、読むのには便利だが、いざ覚えると今度はかえって邪魔になることがあった。本カルタはその問題点を解消している。

文字を覚えたばかりの小学生も気軽に遊ぶことができ、同時に漢字や旧仮名遣いまで学習することを可能とした。なお、ふりがなは漢字の左側にふった。漢字が先に目に入り、ふりがなは次。これにより漢字が読めるようになってくる(野口芳宏先生の教え)。

⑨おしゃれな正方形で、準備・後片付けが簡単

正方形の作りなので、無造作に並べてもたいへん美しい。また片付けの際、向きを気にせず回収し、まとめることができる。好きなときに、手軽に楽しむことができるだろう。

⑩取り札=読み札の一体型。取り札をそのまま読み札がわりに

取り札と読み札の区別がなく、まったく同じ作り。すなわち、読み手は取り手と同じ視点で、臨場感をもって読むことが可能である。上の句を工夫して読むのも面白い。

⑪一人でも、グループでも。楽しみ方は自由

音読、暗唱、人物あて。季語あて。対戦ゲーム。工夫次第でさまざまな遊びが可能だ。

⑫俳句を勉強したい方、学校で俳句を学ばせたい先生にも最適

シンプルで、おしゃれなデザイン。それでいて、奧が深い。本気で俳句を勉強したい人、
授業で俳句の授業をする先生、これから俳句をやろうという大人から子どもまで、世代を
問わず、気軽に楽しめること請け合いだ。

■ 俳句カルタ・ルビンの作り方

A4サイズのPDF ファイルです。全8ページです(2012 年1 月現在)
カラー印刷し、罫線に沿って切れば完成です。

◇家庭で使用する場合

① A4 サイズの厚紙やマット紙にカラー印刷します。
② 読み手用と取り手用、計2部印刷してください。
③ 罫線に沿って切れば、完成です。

◇学校で使用する場合

① A4 サイズに画用紙等を切ってから、カラー印刷します。
② 読み手用に1部、取り手用に1~6部程度印刷してください。
(生活班が6班の場合、読み手の教師用に1部と班に6部、計7部印刷する)
③線に添って切れば完成です。
(教室でやる場合、印刷したものを保護者に渡し、切ってもらうとラクです♪)

※印刷上の注意

お使いのプリンターやインクによっては、俳句の下地となる背面の人物画像が色濃く印刷される場合があります。その場合、語句と背面画像の色が混同してしまい、カルタ遊びがテンポ良くできないおそれが生じます。そのようなときは、カラー印刷の濃度を薄くしたり、インクの量を減らしたりするなどして、背面の人物画像がうすくなるように再度、印刷してください。

■ 俳句カルタ・ルビンの遊び方 (例) 読み手1名、取り手2名以上

◇遊び方その1 歌人(色)をヒントに取らせる方法

① 俳句カルタ・ルビンを場に並べる。並べ方は自由。
② 読み手は、①歌人の名前(カルタの色)→②俳句 の順に読み上げる。
(例)「小林一茶、茶色」→「やれ打つな 蠅が手をすり 足をする」
③ 取り手は、歌人の名前(カルタの色)をたよりに、該当のカルタを取る。
(②③)を繰り返していく。
④ 最後、取ったカルタの枚数を数える。多い人が勝ち。

◇遊び方その2 季語(色)をヒントに取らせる方法

① 俳句カルタ・ルビンを場に並べる。並べ方は自由。
② 読み手は、①季語(俳句の語句のなかの、大きい太字)→②俳句の順に読み上げる。
(例)「春」→「菜の花や 月は東に 日は西に」
③ 取り手は、季語(季語の色)をたよりに、該当のカルタを取る。
(②③)を繰り返していく。
④ 最後、取ったカルタの枚数を数える。多い人が勝ち。
※季語をヒントに取らせる方法は、歌人の色をヒントにするよりも難しくなります。
場に残ったカルタが少なくなったときに行うなど、遊び方を適宜工夫してください。

■ 俳句カルタ・ルビンにかかわって

◇著作権について

俳句カルタ・ルビンの著作権は、鈴木夏來にあります。ルビン・システム(背面画像カルタ学習装置)は実用新案申請中です。俳句カルタ・ルビンを営利目的で使用・販売することをお断りします。著作権法上認められた場合を除き、無断で転載、複製をすることをお断りします。許諾にあたっては、EDUPEDIA(https://edupedia.jp/)および著作権者の許諾が必要です。

◇リンクについて

俳句カルタ・ルビンに関わるリンクにつきましては、EDUPEDIA(https://edupedia.jp/)に事前のご連絡をお願いいたします。ホームページの趣旨、お名前、連絡先などを、EDUPEDIA お問い合わせフォームよりお知らせください。ただし、当ホームページの趣旨に合わない場合や、下記の要件を欠いている場合はリンクを辞退させていただくことがあります。
(1)公序良俗に反しないこと。
(2)著作権法、その他関係法令に抵触しないこと。
(3)個人、団体等を誹謗又は中傷する内容でないこと。
(4)個人、団体等に不利益を与えないものであること。
(5)政治活動および宗教活動を行っていないこと。
(6)営業又は売名行為でないものであること。
上記の要件を欠くことになった場合は、速やかにリンクの解除を行ってください。
また、リンクによりEDUPEDIA に不都合が発生した場合、EDUPEDIA からの申し出に従っていただきますよう、お願いします。
その他 俳句カルタ・ルビンについてのご意見・ご感想および 不明な点は、EDUPEDIA(https://edupedia.jp/)までお問い合わせください。

【プロフィール】

鈴木 夏来 (すずき なつる)

・神奈川県三浦市立初声小学校教諭。
・徹底反復研究会所属。
・NPO法人日本教育再興連盟(ROJE)教員事務局スタッフとしても活動。
・NHK「おはよう日本」や朝日新聞など、マスコミ出演多数。
・『小学教育技術』『総合教育技術』『ドラゼミ』などにおいて原稿執筆。
・長沼武志氏と共に、「楽曲カルタ」「俳句カルタ」「暗記カード」など多数の手作り教材を発明。

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