【仕事術・時間術】驚異的なスピードとパフォーマンスを生み出す仕事術・時間術の5原則

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作成者:Hirotaka Sugimotoさん

(1)効率よく仕事をすることの意義


 1年目の頃を思い返すと、教諭なりたての1学期間は、「あれもこれもやってみたい」「これも子どものためになりそうだ」という想いが強く、無境界に仕事をして、私生活は全くないという状況でした。22:00を超えるのは当たり前で、24:00を回って退校するということもしばしばありました。夕飯抜きで仕事し続けているので、帰宅の道中にやっている店は、ファーストフード店ばかりで、食生活・睡眠等も偏り、教師としての想いとは裏腹に心身ともに疲弊していました。
 先輩や上司などのアドバイスもありましたが、仕事術や時間術にも力を入れようと思った大きな要因は、「この状態が続くなら、長くは続けられない」と感じるようになったからです。夏休みに入り実践したことは、とにかく仕事術や時間術の本を買いあさり、どこをどう減らすかを徹底的に自分のものにしていったということ。そして、時間外勤務を表やグラフに表して、可視化するとともに、時間外勤務を減らすことをゲームとして自分に課したということです。


 「心身に支障があるな」「このままでは続けられない」と思ったことの1つに、「自分の時間がない」ということがあります。休みの日も含めて、仕事のことばかりで心が休まる日がない、リフレッシュできたと思えないということは、多忙感だけでなく、幸福感にも直結していきました。幸福感は向こうから近づいてくるものではなくて、自分で工夫して自分から手繰り寄せるものであると思うようになりました。


 2020年に結婚するまでは、主に生命維持のための、幸福追求のために自身の働き方を改革する意義を見出し、実践してきましたが、結婚してからは、生活環境の変化から自身の働き方を改革する意識はより強まっていきました。独身の時の生活スタイルを貫いて結婚生活を送っていけば、私の場合は、家庭での居場所を失ってしまうことになりかねません(笑)。子どもが生まれてからは、その傾向が余計に高まりました。
 こうした環境化に身を投じていること、または、来年で30歳を迎えるにあたって考えていることは2つあります。1つは、「いつまでも独身のような働き方や生活は送ることができない」ということ。そしてもう1つは、「いつまでも「若さ」というアドバンテージを使って教職員人生を続けることはできない(=「若さ」以外に学級経営/生徒指導/教科指導等で力量をつけていかなければならない)」ということです。2つは相反するような考え方ですが、この2つを絶妙なバランスでコントロールしていくことが今後は重要になってくると感じています。

 ここまでの意義を見つめなおして、いえることは、「仕事の量は、教職員経験に比例して増えていく。年を重ねるごとに忙しくなる。だから、「(1)効率よく仕事をすることの意義」の3つを踏まえて、今後も仕事をしていくとき、スピードを上げてかつ効果的である仕事をする工夫(術)が必要になってくる。」ということです。

(2)驚異的なスピードとパフォーマンスを生み出す仕事術・時間術

 仕事術・時間術は大きく5原則あります。1つ目は「過去のデータを見て、仕事の全体像と1年間の流れを網羅する!」ということです。ここには2つのポイントがあります。まず、「過去のデータを見る」ということ。これは、「全部0から自分で作ろうとしない」ということを表しています。0から1生み出すのと、1から変化させるのではスピード感も労力を大きく変わります。そして、2つ目は、「全体で捉える」ということです。全体を捉えるからこそ細かな仕事の1つ1つの重要度や緊急度が把握できるのです。「木を見て森を見ず」を繰り返していると多忙感を払拭することはできません。

 また、重要度や緊急度の把握ということに関連して、2つめは「重要×緊急のマトリクス軸「重要×緊急でない」ものを大切に!」ということです。枝葉や木ばかり見て仕事をしていると、重要かつ緊急である仕事に忙殺され、多忙感を払拭することができなくなります。これは『7つの習慣』という書籍の受け売りですが、そうならないようにするために、全体を見て見通しをもったら、「重要だが緊急でないもの」をちびちびとマルチタスクで継続的にこなしていきます(成績や所見)。時には、「重要だが緊急でないもの」をドカッと早めにさばいてしまう(学級経営案等の作成/音読カード等の印刷/全校に関わる提案EX,体育主任であれば、運動会の全体計画やプール指導)のも効果的です。教職員の仕事はイレギュラーもたくさんありますが、毎年決まりきって同じ時期に同じ文章を作成する部分もあるので、そこには早い時期から先を見越して着手することで、急なトラブルが入ってきても焦ることなく対応できたり、余裕をもって提出することができます。

 3つ目は、Twitterで話題になった『全部やろうはバカやろう』という書籍と同じ意味合いだと認識しています。0から作り始めるという行為に反省したら、過去のデータを活用するという教訓を得ますが、そこにも新たな反省要素が出てきます。それは、「過去のデータが必ずしも全て重要とは限らない」ということです。中には、「そこまでやらなくてもいい」というものもありますし、「ここをこう変えたほうが効率的だ」というものも出てきます。ただ何も考えずに踏襲していく仕事は仕事とは言いません。それはただの作業です。仕事は意図的であり、計画的である必要があります。つまり「自分の頭で考える」ということが重要であり、その蓄積があるからこそ、その学校の財産として成熟した実践になっていくのではないでしょうか。だからこそ、「ホントに必要か」「ここまでやる必要あるか」と思考した上で、それを踏まえて「どのようにやろう」を考えることが自分の仕事、ひいては来年その分掌を担当する先生、そして、学校全体のためになるのではないかと考えます。

 4つ目は私の好きな言葉です。それが「汎用性」です。私は、様々な具体的な事象から、それらの汎用性を見つけ出すことで、多くの価値を見出すことに学びがあるように思います。1つの事象から「あ、この事象って、この前、出会ったあの事象とこの部分が共通していて、そこに価値があるな」いうように汎用性を見出すこと自体が価値を見出すことであると考えます。この発想や考え方は仕事術・時間術でも応用できます。総合と国語のの単元において、カリキュラムマネジメントするときも使えますし、あらかじめ汎用性が高まるように仕組むといった視点(簡単な例を出せば、作ったワークシートに特定の学年に限定されるような表記をしないようすると、紙を印刷すればどの学年でも使えるなど)においても応用可能です。

 最後の5つ目は、社会学(https://www.youtube.com/watch?v=F3i5UIpBSFQ)の視点から学んだことです。教職員はものすごくこだわりが強い人が多い環境であるように思いますし、自分がこだわって完璧を目指したり、良かれと思ってものすごい努力したことがかえってあだとなったり、トラブルを肥大化させたりするといったことがよくあるなと感じています。完璧を目指してもほころびは必ずあるし、完璧を目指したがゆえにさらなる完璧を要求されることも多々あるように思います。このサイクルをどの先生も抱えているからこそ教職員全体が疲弊していくだけでなく、その疲弊の渦に子どもたちを巻き込んでいる場合さえあるという側面もなきにしもあらずなのではないでしょうか。

 これまで5つの原則についてお話してきました。ここにもある汎用性が見え隠れしています。それは、自分をある程度「守る」ことは、ひいては自分の家庭を、受けもつ子どもたちを守ることにも回りまわってつながっているということ。自分の頭で考えて行動することで、教職員全体または、子どもや地域・保護者がその恩恵を受けるということにも回りまわってつながっているということ。
 この文章を読んで、少しでも働く上でのヒントになってもらえたら幸いです。

 著者プロフィール

杉本 大昂(すぎもとひろたか)
1991年 静岡生まれ
立命館大学産業社会学部卒
京都教育大学大学院連合教職実践研究科首席修了
略 歴 
・立命館大学在学中にNPO法人ROJEにて活動
  「関西教育フォーラム2011」プロジェクトリーダー,EDUPEDIA 編集者
・京都教育大学大学院在学中に京都市内の小学校非常勤講師を経て現職。
現 在 岐阜県公立小学校 教諭
論 文
 2013
・「なぜ文化階層の低い家庭の子どもは「学力」が伸びにくいか」
  -立命館大学産業社会学部教育賞
2014
・ 「厳しい教育環境にある家庭」の子どもの「学力」をいかにして伸ばすか
 -立命館大学産業社会学部優秀賞
・「いかにして『厳しい教育環境にある家庭』の子どもに言語活動の充実を図るか」
  -日本教育メディア学会第21回年次大会発表論文集、pp.178-179
2015
・「初等社会科における『公民的資質の態度』育成をめざした授業実践」
   -日本教育メディア学会第22回年次大会発表論文集、pp.96-97
2016
・「教育社会学からみた小学校社会科におけるメディア・リテラシーの育成をめざした授業実践 」
  -日本教材文化研究財団メディア・リテラシー研究会『メディア・リテラシー教育の実践事例集の開発』,
   調査研究シリーズ70,pp.61-66
2018
・「社会的事象の特色や相互の関連,意味を多角的に考える力を育成する学習支援の在り方」~「視点」を明確にした単元構成の工夫/思考ツールの活用/ICT機器の活用を通して~
  ‐岐阜県小中学校教育実践研究論文 新人賞

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