1.今の子どもは、どの子もハンディキャップを持って生まれてきます
生まれる前おなかの中にいる時、ママの声(安心の音)をメインに聞いて育ったのが昔の赤ちゃんです。今は、ママの声(安心の音)よりも刺激的な電子音(ママの耳につけたウォークマン、ママのポケットに入っているケータイ着信音、ママが運転するクルマの振動音など)も聞いて育ちます。そのどれもが、ママの体に密着した発信音で、おなかの中の赤ちゃんの耳にも、振動しながら届いています。
こうして現代社会では、胎児からみると、ママの声だけを聞いていたかつての習慣が、結果としてじゃまされることになります。ですから、生まれてから「安心の音はママの声」(ママこそが安心基地)と感じにくい、というハンディが今の子どもたちにはあります(どの子もです)。それでも、ママが赤ちゃんと関わる過程で、親子の愛着形成がうまくいけば、赤ちゃん自身が安心の元を取られたくないという『人見知り』がおこります。ただし、個人差があります。
さらに、親子の愛着形成がうまくいけば、弟妹が生まれたら『赤ちゃん返り』がおこります。これも個人差があります。おおざっぱなくくり方ですが、親子の愛着形成のためには、「だきぐせ」も◎、「人見知り」も◎、「赤ちゃん返り」も◎と思って、子どもの相手をしてあげましょう。
下記リンク先もぜひ併せてお読みください↓↓↓
虐待から親も子も守るため②【今日からできる「ちょこっと作戦」】 | EDUPEDIA
2.「お世話」と「子育て」では、大きなちがいがあります
今の子どもたちは、親の生の声をキャッチする絆(一番安心できる音だと感じるきずな)が、上記1,で述べた理由で、昔の子どもよりも生まれながらにして弱いと思って子育てをしなければなりません。ですから、人と関わる力や、人と交わる力の元を育てる手間が、昔よりも必要になってきます。
つまり、乳幼児期における『親と子1対1の関係づくり』こそ、人と関わることが安心や喜びだと感じる心のベース、一生の人づきあい(コミュニケーション)の土台になります。そして、親と1対1で夢中になって遊べる子は、友だちとも遊べるようになります。でも、親が「お世話」(子どものために)だけをしていると、子どもの心が育ちません。じつは、子どもの心につき合ってあげるのが「子育て」(子どもと共に)なのです。
3.子育ての土台として、まずはアイコンタクト抱っこを!
子どもの心とつきあうには、必ず目と目を合わせて語りかけることです。赤ちゃんをあやす時に、目を見つめてにっこりとほほえみながら「おーよしよしよし」と言ってあげると、赤ちゃんもうれしそうに見つめ返す姿をイメージしてみましょう。親子で目と目を合わせた時、わが子の笑顔が顔全体に広がるのを待ちます。これは、無条件で安心に包み込まれた状態だと言えます。
目と目を合わせることは、不安なことではなくて安心なんだよ、という体験の積み重ねを毎日させてあげます。これは、親が意識的にするのです。この親の意識を「共感カメラ目線」と呼びます。 たとえば、わが子が、「ワンワン」「ブーブー」と片言で言った時に、みなさんなら、どんな返事を返してあげますか?
その片言の言いたいことの裏側に、かくれている気持ちが、もしも、「私の好きな犬がいる」「ボクの好きな車がある」かも・・とママが予想して、そのことを言ってあげるのが、とっても大切になります。あっさりと聞き流さず、何か言ってあげてくださいね。そして、節目ごとに、「あなたがいてくれて、うれしいよ」「生まれてくれて、ありがとね」も、抱っこしながら、言ってあげましょう。(心で思ってるだけでは、親の思いは伝わりません)
4.子育ての階段(1段目)として、何よりも愛着の心を育てること
さて、子育てで一番大切なのは、親子の愛着の心を育てることです。具体的には、まず【抱っこ(だっこ)】です(「密着だっこ」と呼びます)。抱っこされて体を硬くする(いやがる)子がペターと体を預けて、ひっついてくるようになるまで、あきらめずにやりたいですね。親子の愛着感をはだで感じて確かめることって、赤ちゃんを卒業したら、忙しい親は忘れがちです。(でも、子どもは求めてます)抱っこで体の力がぬけない子が、ペタ~とくっついてくるまで抱っこしてあげます。『抱きぐせ』は小学生になっていても、OKだと思いましょう。(不安感を安心感へ変えるため)
次も単純な方法です。それは、【くすぐりっこ】です。コチョコチョとくすぐって、「キャッキャッ」と笑うのを、親子でしたり、されたりするのです。思いっきり笑うことで、たとえ一瞬でも、心が解放されます。家庭の中で笑い声がへってきたと感じる時は、ぜひぜひしてみましょう。
次はちょっと体力がいります。ということは、親子の関係づくりのキーポイントになる遊びだと言えます。
それは、【おしあいっこ】です。親子で押しずもうをとるのです。力のかぎりグイグイ押せる子は、自分の気持ちを体で表現できているのですから、自分の気持ちを言葉で表現する土台が育っているわけです。気持ちを体で表現できない子は、言葉でも表現できない子が多いです。→親子のおしあいっこをいやがる段階→ちょっと押せる段階→だいぶ押せる段階→とことん押しきれる段階→「もっとやろう」とせがむ段階をめざしてチャレンジです。親が悲鳴をあげるところまできたら、しめたものです。
最後は、夜、ふとんをひいた時の、【じゃれあいっこ】です。親子いっしょにふとんの上で転げ回ったり、ふとんにまるまったり、ふとんにもぐりこんだりしながら、ワーワー言い合って親も子どもといっしょに楽しんじゃいます。子どもの心の不安感(昨日、学校・園であったイヤなこと)を吹き飛ばせます。
5.スモールステップのすすめ(2つのイチ押しです)
【1つめのイチ押し】は、その場その場でお手伝いを頼むことです。それは、子ども自身にやりがいを感じさせるためです。「あれやって」「これやって」「ちょっとママを助けて」と頼み、ちょっとでもやろうとしてくれたら
「ありがとう、助かるよ」と言ってあげます。ちゃんとやってくれたら、その手伝いが技術的にできたことをほめるのではなく、「○○をやってくれたあなたの心がうれしいよ」と喜びながら、ぎゅっと抱きしめてあげます。(できて当たり前のことでも)お手伝いをしたら10円あげるというパターンは、使わない方がいいでしょう。
お手伝いはお金のためでなく、お母さんが喜んでくれる、お母さんが認めてくれる、お母さんのためにしてあげて、なんだかうれしい気持ちだな、心地いいなと感じさせるためにした時、親子の絆が深まり、「働く」ということに対する価値観も育ちます。お手伝いを喜んでしてくれるようになったら、わざと子どもがテレビを見ている時に頼み、ちょっとでもしてくれたら、ほめます。そうして、好きなこと(テレビなど)をしている時に、いやなこと(お手伝い)を頼まれ、お母さんの頼みならしてあげてもいいな、という気軽で前向きな心を育てたいのです。これが、【学校・園で先生の言うことを聞いてがんばれる力の元】になります。
【2つめのイチ押し】は、子どもが勝手気ままにやりたい放題するのを「やりすぎ」と思ったら、子どもの気持ち・自主性を尊重するという理由で見逃したりなんかせずに、「したらダメよ」→シクシク泣く→抱っこしてほめる「えらいね」と言い、シクシク泣きをしたら、やさしく「先に△△しような」とさとします。もちろん、「ダメ」と言うのは、その後ほめるためです。親に「ダメ」をされたら、思いどおりにできなかった気分になるでしょう。
でも、親の言うとおりにして、親が心から「うれしい」と言ってくれたり「えらいね」とほめてもらえた喜びに包み込まれて、満ち足りた気持ちになっていく体験をさせたいのです。
最初はギャーギャー泣きをしますが、これら(シクシク泣きへの対応)をくり返すことで、親の言うことを受け入れていくことが苦にならない感性が育ちます。それが、【人(の言うこと)を受け入れていく力】になっていくのです。その反対に、親の「ダメ」が伝わらないなら、親にほめられても喜びを感じない、とも言えます。
「しつけ」をすることの本当の意味(ねうち)
子どもを『ほめる』ということは、子どもを評価(○×、よい子・わるい子の分別、点数化)することではありません。子どものがんばり、成長を見つけて、その喜びの気持ちを伝えていくということです。
子どもを『しかる』ということは、子どもに腹を立てることでも、大声でどなったりすることでもありません。子どもが、まず自分を大切に、そして人も大切にできるように、1つずつ教えていき、最後に必ず『ほめる』ことまでする、ということです。

コメント