「学校のまわりのたんけん」の導入指導例

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目次

1.1 はじめに

3学年からの社会科学習は児童にとって新しい教科のスタートにあたり、生活科で学んだ手法を生かしつつも、さらなる発展的な活動に取り組んでいくことになります。本単元は、社会科という教科の導入単元でもあるため、 「今までとは違った視点でものごとを見る目」「想像や予想を働かせて見ていく目」 「広く社会を見る目」などを養っていきたいと思います。

がっこうのまわりの観察では、屋上での観察に続いて町探検に出かけるというパターンが多いです。そして、がっこうのまわりの観察では、屋上での観察に続いて町探検に出かけるというパターンが多いです。そして、本実践では、この段階を細分化し、子どもたちの想像力をかき立て、学習意欲を喚起するとともに、町探検というフィールドワークの必要性を児童自らに実感させようというねらいがあります。

1.2 学習活動の流れ

1)方位の指導

方位の名称の指導時に、

  • 「方位クイズ(答えが東・西・南・北になるようなクイズを出題)」
  • 「方位早向き競争(教師が言う東・西・南・北の方向に素早く体を向けます。慣れてきたら、方位クイズと組み合わせるのもよいでしょう。)」
  • 「東西南北応援団(教師のかけ声にあわせて、北に顔を向け、北は両手を前、東は右手を横、西は左手を横、南は両手を上を通って後ろにあげ、慣れたら、児童が交代でかけ声係をする)」
  • 「どっちの方位かな(各方位に位置する建物や自然事象をクイズ形式で出題)」
  • 「○○が一番(挙級を東西南北の4グループに分け、東西南北それぞれを分担して、各方位の特徴やある物などを紹介しましょう。)」

などのような活動を取り入れ、楽しみながら,そして身体的な活動に取り組みながら、方位を覚えさせていきます。

2)鳥の目をもつ

高いところから観察する必要性を理解させることと、地図は真上から見た地面の様子を表したものであるということを理解させるために、児童の視点を高いところにもっていかせましょう。

地上から見るという視点の高さでは十分に周りの様子を観察することができないことを感じさせるとともに、高いところから見ればよく観察することができることに気づかせましょう。

そのために、体育館等の広いスペースにダンボ-ル箱で町並みを作り、横方向から観察させ、死角が多いこと、実際の町並みの形が捉えにくいこと等を経験的に理解させ、その後、 2階ギャラリーから床の町並みを観察させ、高いところから見ることの有効性を理解させます。

その後、建物の段ボール箱を取り除き、授業前にあらかじめ床にビニールテープで書いておいた町並みの地図を出現させ、地図のでき方の仕組みを感覚的に理解させます。

それに引き続き次時には、パソコン(グーグルマップ等)を用いて授業を行う。学校の校庭をスタートに徐々に縮尺を変えて高いところからの画像に切り替え、 「鳥になって見ると」 「飛行機から見ると」のように、視点を高くしていき、地図という図版の視点の位置を理解させましょう。

さらに、 「宇宙から見ると」のように続けていくのも子どもたちの興味・関心を高める効果があります。

 

講師プロフィール

埼玉県東松山市立松山第一小学校 岩本教裕

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