1 はじめに
本記事は、データに立脚して問題解決する能力を育むために、地域経済分析システム(RESAS:リーサス)を取り入れた授業モデルを提供しているRESAS for Teachersに掲載されている授業モデルを紹介する記事となっております。この記事の作成で用いた学習指導案・授業スライド・ワークシートは、記事終盤のリンクからダウンロードし、ご活用いただけます。
2 指導案紹介
ここでは、以下の学習指導案から転載しています。実際の原稿もお読みになりたい方は転載元の学習指導案をご確認ください。
実施学年,教科など
単元 高等学校 地理総合・「生活圏の調査と地域の展望」の導入部
単元の目標
本単元は、地域が抱える課題を抽出し、地域の特徴を踏まえた解決策を探ることを狙いとしている。ここでは、その単元の導入部として、人口問題を例として取り上げ、クラス全体で課題追究に当たっての手法を確認する位置付けとする。人口減少や少子高齢化は、いくつかの原因が複雑に絡み合い、解決が困難な課題となっている。そこで、統計データを切り口としてどのような課題があるかを探り、自分ごととして捉え、自分なりに解決策を考察できることを、ここでの授業(全3時間配当)の目標とする。地域の概観を把握し、日本全体の中での該当地域の位置付けを明確にするためRESASを活用する。
指導計画(全3時間)
第1時 身近な地域が抱える課題を確認しよう/RESASを通してわがまちを概観する
第2時 身近な地域と類似する特徴を持つ地域を比較して、身近な地域の特徴を見出そう(本時)
第3時 地域の比較を通して、問題を深く掘り下げて分析することで、解決策となりうる政策を立案してみよう
単元で活用するRESASのマップ
- 人口マップ
- 産業構造マップ
- 観光マップ
- まちづくりマップ
- 雇用/医療/福祉マップ
※それぞれのマップはこちらのメインメニューから選択してご確認ください。
使用教材
・授業スライド
・配布プリント
※上記はこちらからダウンロードすることができます。
授業展開
3 転載元の紹介
RESASについて
地域経済分析システム(RESAS:リーサス)は、地方創生の様々な取り組みを情報面から支援するために、経済産業省と内閣官房(デジタル田園都市国家構想実現会議事務局)が提供しているシステムです。自治体職員の方や、地域の活性化に関心を持つ様々な分野の方によって、効果的な施策の立案・実行・検証のためなどに広く利用されています。くわしくはこちら。
※他の授業モデルもご覧になりたい方はこちら。
転載した授業資料
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4 編集後記
高等学校学習指導要領改訂によって、2022年度から「地理総合」が必履修科目となりました。生徒が誰でも、どこでも、簡単に使えるRESASを授業の中で用いることで生徒の地理に対する興味を掻き立て、自律的な学習につながると感じました。
(編集・文責:EDUPEDIA 編集部 辻千夏)
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