気候条件から見て特色ある地域の人々の生活(社会 指導案)

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目次

1 社会的事象と関係付けて,自分の考えを深める事例

この実践は文部科学省から許可を得て、文部科学省ホームページ上の「先生応援ページ」より転載させて頂いております。ここから指導案もダウンロードできます。634

単元の目標

気候条件から見て特色のある地域の人々の様子を地図や各種資料を活用して調べ,国土の環境が 人々の生活や産業と密接な関連をもっていることを考えるようにする。

教材

本校は,夏は温暖で冬は寒く雨が少ない地域にある。そこで気候条件に関しては,本地域との比 較が可能な「寒冷多雪な新潟県十日町市」と「高温多湿で台風の通り道に当たる沖縄県沖縄島」が 事例地として考えられたが,いずれかに限定せず,両方の地域を取り上げ学習することにした。

二つの事例地をセットで扱い,その特色を比較することで考える力の育成を図ろうという理由による。 また,複数の事例から得られる「様々な気候や環境の中で,人々は自然環境に適応しながら生活し ている」という概念的知識がより確かなものになるだろうと考えたことによる。

主な学習活動

学習活動

  • 気候の違いを見付け,学習問題(「もしも,引っ越 すとしたら,どちらの地域がよいか?二つの地域の生活の様子を調べて考えよう!」)をつくる。
  • 新潟県十日町市について調べ,イメージマップにまとめる。
  • 沖縄県沖縄島について調べ,イメージマップ図にまとめる。
  • 二つの地域を比べ,学習問題に対する自分の意思を決定し,論述する。

言語活動に関する指導上の留意点

  • 「つまり」「たとえば」などの言葉 を使って帰納的な思考や演繹的な思考 を促すようにする。
  • 問いや考えを調べた事実と関係付け ながら表現することで,自分なりに調 べたことの意味を解釈したり,再構成 して自分の考えに沿ってまとめたりで きるようにする。

言語活動の充実の工夫—言葉をつなげながらイメージマップを作成し理解を深めていく—

どちらかの地域を選ぶかという 意思決定については,導入時,「雪 遊びが楽しい」とか「海に入るこ とが楽しい」など,一面的・直感 的な考えが多く見られた。そこで 次の工夫を取り入れた。

  • イメージマップを作成して説明し話し合わせるようにした。

それぞれの地域の様子について 調べた 事実を,「原因と結 果」や「目的と手段」の関係で事実を整 理し,構造的に理解しながらイメ ージマップにまとめていく過程で, それぞれの地域のよさや課題だけでなく,課題を克服したり,よさ を生かしたりしている人々の工夫 や努力にあらためて気付いていった。

また,イメージマップという共通の形式でまとめたことから,グループや全体での話し合いにお いて,互いの意見や考えの比較が容易になり,よりよい学び合いが成立した。特に,「つまり」の線 で結んだ関係をとらえることは概念や共通点を考えるために有効なものとなり,多面的・論理的な 考えを深めることになった。

引用元

文部科学省ホームページ「先生応援ページ」(授業資料・学習評価等)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/senseiouen/index.htm

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