チャレンジカップ-生徒の主体性を引き出すチャレンジ教育

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目次

1 ①記事の概要 −チャレンジカップとは

・チャレンジカップの説明  

チャレンジカップとは、一般社団法人日本チャレンジ教育協会が主催する、小学生~高校生を対象とした、「自分で決めた目標に挑戦する」大会です。
大会にエントリーした子ども達は、勉強であったり、スポーツであったり、地域貢献活動であったり、それぞれが挑戦したい分野で参加をしますが、半年後の目標を決めることが全員の参加条件。
その目標に対して、どれだけ本気で挑戦し、それだけ成長できたかを全国の教育機関の専門家達が審査し、最終的には東京で開催される「グランプリ決定戦」で日本一を決めます。
このチャレンジカップに参加をし、目標に向けて半年間一生懸命頑張るという経験を通じ、子ども達が素晴らしい成長を遂げています。

(引用)チャレンジカップ2013公式サイト http://challenge-cup.net/about/

・学校の先生におけるチャレンジカップの意義

 
子どもたちが目標(チャレンジ)を自分自身で考え、全国のライバルと切磋琢磨して、自分の力で達成する、そういった機会は、学校教育の現場には今までありませんでした。どうしても学校の授業だけだと、生徒は受け身になりがちです。このようなチャレンジ教育は、生徒の主体性を引き出す教育として、これからさらに注目されるのではないでしょうか。

2 ②チャレンジカップに参加した生徒の感想

《2009年のチャレンジカップで、ボランティアで神戸の観光案内に取り組んだ亘さん(当時中学3年生、取材時大学1年生)にお話を伺いました》
チャレンジカップを始めたのは、中3の秋ですが、きっかけは人前に出るのが苦手で、それを改善しようと思い、はじめました。ボランティアを選んだのに深い理由はありませんが、神戸が好きだったのが大きいと思います。他の人のチャレンジには挫折があったかもしれませんが、自分がやったボランティアのチャレンジは、周りの人に「ありがとう」と感謝の言葉をかけられるにつれ、どんどんやる気が出てチャレンジも大成功でした。「ありがとう」という言葉の大切さを、チャレンジカップでのボランティア経験によって、はじめて知ったのです。

また、観光客に話すことや檀上の人前で話す経験を通して、自信がつき、もっと他のチャレンジをやってみたいと思うようになりました。そのときから、環境問題のキャンプに参加して、周りの人と積極的にコミュニケーションをとるなど、より活発に行動するようになりました。人によってチャレンジをすることが異なるので、得られる経験や力は異なると思います。しかし、学校の授業だけでは得られない、きっかけの場がチャレンジカップにあると思います。今の自分があるのはチャレンジカップのおかげです。

以下の動画は、亘さんが2009年のチャレンジカップ決定戦で、チャレンジのプレゼンテーションをしている時の動画です。ご覧ください。

3 ③チャレンジカップを主宰する、一般社団法人日本チャレンジ教育協会代表理事の永田純一郎さんに取材しました。

1.学校教育における、チャレンジカップの意義とは?

子どもたちにとって、チャレンジをしようとする機会が少なくなってきているのではないかと思っています。

例えば、全国レベルの部活で高い目標を目指しているような子どもたちは、いつの時代も自分たちでチャレンジをしていきます。
しかし特に部活はしていない、将来の夢はまだ定まっていない、受験もまだ少し先のこと、というところになると、日ごろの生活でチャレンジしなさいと言われても、どこを目指していいかわからないと思うのです。

以前に比べて子どもたちの中でも多様な価値観が生まれてきているため、自分ががんばりたいと思うことにおいて、一概に他者と比較するのが難しくなってきているということも背景にあるのかもしれません。そういった中で、自分にとって価値があるチャレンジを、同世代の仲間たちと刺激を与え合いながら追いかけるという機会を広げていきたい、そのきっかけになりたいと思って行っているのがチャレンジカップです。

あえてこのような発表形式にしていますのは、チャレンジカップのグランプリ決定戦という舞台を目指すんだということを示すことによって、子どもたちにきっかけを作りやすいからです。また、子どもたちのモチベーションが上がるときというのは、数多くの大人が自分の努力を見てくれいている、認めてくれていると感じる時です。このような機会で、我々社団の大人や、一般の先生たちが自分たちを見てくれる機会は、子どもたちにとってすごく自信になると思います。

2.一般社団法人チャレンジカップ協会が、教師に伝えたいこと・社会に発信したいこと

現場の先生方も、日々、子どもたちにとってよりよい教育がしたいと思い活動されていると思います。授業をどういう風にしようとか、こういうホームルームをやってみ たらどうか、という様々な工夫をしていらっしゃることも数多くお聞きしています。私たちは、そういった先生方の一つの選択肢として、チャレンジカップを活用して頂きたいと思っています。子どもたちに「世の中でいろんな子どもたちがチャレンジをしているんだよ。で、君たちもこういうことを目指してみないか。」というようなきっかけとして使っていただき、そこから先生方と共に、子どもたちの可能性を広げる活動にしていきたいと考えています。

編集後記 ——— 教育とチャレンジ

自分は、記事の取材のため、チャレンジカップ決定戦に参加させていただきました。取材を通して、自分が今まで、どのようなチャレンジをしてきたかを少し振り返りました。部活動・受験勉強・合唱祭など、様々なものがありますが、やはり先生の存在なしにチャレンジはなかったように思います。チャレンジカップを通して、子どもがもっとチャレンジする場を増やすことができれば、よりよい教育へ、大きな一歩だと思います。

協力団体

一般社団法人 日本チャレンジ教育協会 http://challenge-cup.net/

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