授業計画のポイント(早稲田アカデミー 牛嶋孝輔先生)

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目次

1 はじめに

授業計画を立てる際には、様々な要素を考える必要があります。児童の実態や授業の進度、自分の経験などきりがありません。また、個別具体的な授業を考えるまえに、多様な教育観を学び、自分なりの視点や考え方を養うことも大切です。
本記事では、以上の前提を踏まえつつ、授業計画を考えるとっかかりとしていくつかのポイントを早稲田アカデミーに勤め、現在は教師力養成塾インストラクターの牛嶋孝輔先生に伺います。あくまで一例ですので、本記事を起点に自分なりの授業計画の立て方を考えていってください。

2 ポイントを絞り込む

まず、授業準備を行う場合、教える学習内容を把握することから始めるのは言うまでもありません。そして、その中で教えるべき内容の全体像をつかみ、どこをクローズアップするべきなのかを考えていきます。
指導書の中にもポイントや重視すべき内容が明記されていますが、それだけではなく、その中でも特に何を生徒に印象付けたいのかを絞り込んでいくと良いでしょう。それを決定したら授業の計画を立てていきます。

3 タイムスケジュールを計画する

細かい内容を決めてしまう前に、大体のスケジュールを組みます。大きく分けて2つくらいに分割すると良いかも知れません。

時間計画の例


はじめ 5分・・・・・・導入・授業の目的など
テーマ1 15分・・・・・・単元学習(講義形式)
テーマ2 15分・・・・・・実践演習・解説(演習形式)
おわり 5分・・・・・・まとめ・講評など

4 教えたい内容から逆算して計画する

大体の計画が決まったら、詳細を考えていきましょう。教えたい内容から逆算するのは、ポイントを生徒にどのように説明すれば理解させられるかを考えるということです。その逆算の流れとして、

  1. ポイントを理解するのに必要な関連事項を導き出す
  2. 話をする順番や優先順位を考える
  3. 関連事項を教えるのに必要な知識を書き出す
  4. 復習事項や発問すべき事柄が浮き彫りになってくる
  5. 発問計画や板書計画を考える
  6. 確認テストや宿題を考える

「書き出す」という作業の中では可能な限り(不必要かも知れない内容でも)、思いつく事柄を書き出してみると良いでしょう。取捨選択はその後にします。その時、その内容を教える時には不必要だった内容が、別の内容を教える時に必要な知識であったり、アイデアになったりすることがあるからです。
まずは書き出してみて、その後、必要かどうかの優先順位をつけて、話の流れを組み立てていきましょう。

5 編集後記

授業計画を立てるのは本当に難しいことです。本記事のやりかたを参考に自分なりの計画方法を考えてみて下さい。

なお、牛嶋先生の他の記事はこちらのリンクからご覧いただけます。
https://edupedia.jp/keywords/show/365
(編集・文責 EDUPEDIA編集部 徳川龍一)

6 講師プロフィール

牛嶋孝輔 (うしじま こうすけ)

早稲田アカデミーで25年間勤務。教育事業推進部事業推進課上席専門職「教師力養成塾」チーフインストラクター。授業開始時3分間の重要性を「学習する空間づくり」という形で、小・中・ 高・大や私塾での指導に力を注いでいる。社内外の研修、講演活動等を担当。NPO法人Teach For Japan 研修開発部顧問。


教師力養成塾e-講座(http://youseijuku.jp/) 

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〜2014年度年主な協働の履歴〜

東京都足立区初任者教員研修年間サポート(http://bit.ly/19gImkH
東京都その他の区でも初任者教員夏期宿泊研修や校内研修を担当

大阪市スキルアップ講座(http://bit.ly/1EpnH7d

大阪府立佐野高等学校校内研修(http://bit.ly/19gH9tr

沖縄女子短期大学教育方法論(特別講義)(http://bit.ly/1DKvkEX

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