授業で使うGoogle Earth:高等学校地理BでのGISの必要性

1 はじめに

みなさん,授業でGISソフトを活用していますか?  
今回は,高校地理でGoogle Earthを活用している一人の教員の声をお届けします。

2 今日のマイスター


伊能社中/広島文教女子大学附属高等学校教諭
河合 豊明

広島県の高校で教員として働く傍ら、自らの授業技術の向上と社会科の発展に寄与するため、伊能社中のアドバイザー的立場として活動している。自らの授業においては、GIS技術を使用し理解度を上げる授業を実践している。

3 授業で使うGoogle Earth:高等学校地理BでのGISの必要性

私は,広島市内の私立高校で地理を受け持っています。たった1つの視聴覚教室を確保できないことがあるため,ポケットWi-fiを持ち運び,自前のプロジェクターを僅かな休憩時間に準備するという日々を繰り返しています。そんな私のように,行政からはGISの導入が推奨されていながら,授業でのGISの具体的な活用法が確立されていないことや,高額なGISソフトが導入できないといった問題を抱えていらっしゃるのが,全国共通のお悩みであることと思います。また高校では,小・中学校で培った地理的な見方・考え方をもとに,受験学力の担保が求められますので,演習問題の時間を確保するため,GISに関わる時間が確保できないという高校が多数ではないでしょうか。しかし,本当にGISに見向きもしなくて大丈夫でしょうか。

GISを活用した教育の事例,とりわけ生徒がGISに触れる事例を見てみると,小学校社会科で「地図太郎」や「電子国土」といったGISソフトの活用が多く見られるようになってきました。この背景には,小・中学校でのタブレット配布が急速に進んでいるということがあるでしょう。高等学校でのタブレット配布はまだまだ進んでいませんが,いずれタブレットで学習を進めてきた生徒が高校へ進学してくる時代が,5年後には到来します。タブレットを駆使する生徒たちの受験学力は,今と同じ「演習問題を解かせて解説」という形で十分でしょうか?

タブレットを持ち,GISソフトを"触れる”ことのできる生徒に対して,ただ緯経度や投影法の説明を行うだけでなく,Google EarthでGISの仕組みを説明し,掛け地図の代わりに動く"地球儀”を見せるというのはいかがでしょうか。地球儀という立体図で理解させ,白地図という平面図に描かせることで空間把握能力が伸び,演習問題の解説への理解力が向上するのではないでしょうか。そうすれば,地理的なセンスの獲得だけでなく,受験学力のさらなる向上が期待できると思いませんか?

©特定非営利活動法人 伊能社中, CC BY-SA

この記事はNPO法人 伊能社中のメルマガより転載しています。
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