1 はじめに
この記事は、平成25年12月23日に行なわれた、徹底反復研究会in滋賀で山根大文先生がプレゼンテーションされた内容をもとに編集したものです。
2 低学力を改善するには
宿題をなかなかしてこなかったり、教室を歩き回ったりする、いわゆる低学力の子どもは、どうすれば学習に向かわせることができるのでしょうか。
何をもって低学力とするかですが、小学校3年生の場合は国語科では2年生の漢字、1年生の漢字、ひらがな、カタカナ、算数科ではかけ算の九九、くり下がりのある引き算で引っかかっている子どもがいます。これらの漢字や計算などのテストをすることで、子どもがどこで引っかかっているかを見る必要があります。そして、学力を上げていく手だてを考えていくことが大切です。
3 毎日反復し、自信をつけさせる
ユニット学習
ここでは、山根学級で行っている「ユニット学習」を紹介します。ユニット学習とは、限られた時間内に漢字や計算問題を組み込んで毎日繰り返して練習することです。
例えば朝学習の時間を有効に使い、約5分間で、音読、百マス計算、1・2・3年生の漢字、ひらがな、カタカナの書き取りを行います。
0分
音読
2分
百マス計算
3分
漢字の学習
4分
集計
5分
最後に百マス計算、漢字が1分間で何問書けたかを集計します。昨日よりどれくらい伸びたか、自分の頑張りを確認することが、子どもの自信につながります。
低学力克服のためには、ユニット学習のあとの小テストが大事になってきます。
ユニット学習
↓
小テスト
↓
学力補充
小テストで8割以上とれないと不合格とし、居残り学習をさせます。学力は家庭でつくといわれますが、低学力の子どもは家庭で宿題を見てもらえていないのが現状です。ですので、学校に残らせて学習をさせます。山根学級では、3年生が5時限で終わる日に居残り学習をさせ、6時限まで授業のある6年生と一緒に下校させることにしました。
あいさつリレー
山根学級では、あいさつがきちんとできるようになることを目指して、ユニット学習の後に一人一人立って、「おはようございます」と次々に言っていく「あいさつリレー」を行いました。
4 ユニット学習・あいさつリレーの効果
ユニット学習を続けていくと、子どもたちはだんだん規律をつけて自分たちで動けるようになります。あいさつリレーでも、子どもたちは元気のいい声でテンポ良く進めることができるようになりました。山根学級では、12月のユニット学習は子どもたち自身で進めさせました。
毎日同じことを反復することでだんだんできるようになり、自信がついて生活態度がよくなり、学力が身についていきます。
5 教師の働き方を考える
前述したとおり、低学力の子どもは家で宿題を見てもらえないなど親に構ってもらえていないのが現状です。教師も忙しいため、学級と自分の子どもの両方を見るのはなかなか難しいことだと思います。しかし、教師自身がライフワークバランスを考えることが大事です。自分の子どもは自分で見るという考え方が教師にも必要だと思います。学級の子どもも大事ですが、自分の子どもの面倒をどう見るかということが、結局は日本全体の学力低下に歯止めをかけることにつながるのではないでしょうか。
6 実践者プロフィール
山根大文(やまねともふみ)
徹底反復研究会中国支部福山支部長
こちらの記事もぜひあわせてご覧ください。
「徹底反復で 学級をつくり 鍛え 伸ばす(山根大文先生)」
https://edupedia.jp/article/53233f8f059b682d585b6162
7 編集後記
ユニット学習やあいさつリレーを数か月続けた後の学級の様子が、新学年が始まってすぐのときの様子と比べて見違えるように成長していたことに驚きました。朝の短い時間にする活動ですが、毎日続けることで大きな効果を上げられるのだと思います。親が忙しくて家で構ってもらえないなど、自分ではどうしようもない事情を抱える子どもいると思いますが、このような実践が広まり、多くの子どもたちが落ち着いて学習に向かえるようになったらいいなと思いました。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 安井愛弓美)

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