ありの行列(シリウス)

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目次

はじめに

こちらの記事は、静岡県で30年間以上続く教員サークル、シリウスのホームページに掲載されている教育実践法の一つをご紹介しています。

シリウスのホームページはこちら→ 静岡教育サークル/シリウス


ありの行列を絵に描いて文章を検討する

文章の言葉をイメージでとらえ、そのとらえ方の違いを考える授業をした。子どもが分かっているようで分かってきないときがある。このあいまいな部分をつき、そこををみんなで考えた。

文中の言葉を絵で表した。4段落の次の文章である。“ふしぎなことにその行列は、はじめのありが巣に帰るときに通った道すじから外れていないのです。”

この文章を読んでから

図は、大きく分けて3種類の絵になった。A・Bには通った道筋に幅がありCにはない。またAはありが一列でBはありが一列ではない。

図は、似ているようで少し違う。

「文をよく読むと分かるよ」「この文の中に証拠が書いてあるよ」と声をかけると目を皿のようにして読んでいる。子どもたちが注目したのは“道すじ”という言葉であった。

  • 道筋だから行列になっていないといけない。

この発言でAかCということになった。これ以上考えがなかなか先に進まなかったので、“はじめのあり”に注目させて

こう尋ねると〈一本だけの方がいい〉という返事が返ってきた。そこで絵として一番いいのは〈C〉ということが分かった。

文章の順番に沿って5こまマンガをつくろう

説明文は子どもたちにとって難しいものである。そこで文を絵に表し、具体的にした。ありの様子と言葉を結びつけてわかりやすく表現することができた。

子どもには5つに分けるのが難しいので、教師が教える。

  • 1. 1文
  • 2. 2・3文
  • 3. 4文
  • 4. 5文
  • 5. 6文

  • 1文:ウィルソン ひとつまみのさとうをおいた。
  • 2・3文:一ぴきのあり さとうを見つけた
  • 4文:一ぴきのあり 巣に帰っていった
  • 5文:たくさんのはたらきあり 次々と出てきた
  • 6文:たくさんのはたらきあり 道すじからはずれていない

  • 1文:はじめに
  • 2・3文:しばらくすると
  • 4文:やがて
  • 5文:すると
  • 6文:そして

下のようなコマを用意して、そこに接続語やしていることに注意しながら絵を描く。

  • 1.ひとつまみのさとうをおいた(はじめに)
  • 2.さとうをみつける(しばらくすると)
  • 3.巣にかえる(やがて)
  • 4.たくさんのはたらきあり(すると)
  • 5.道すじからはずれていないのです(そして)

“次のような実験”とは何段落のことか?

ありの行列がなぜできるのかを分かりやすく説明した文章の学習をしている。3年生では段落ごとのまとまりについて読むことが主なねらいである。行の初めが一字下がっていることを段落と呼ぶことを教えた。

全部で10の段落にわかれることが分かった。
説明文には課題提示といって問題を示す部分がある。この文を探した。

  • それなのに、なぜありの行列ができるのでしょうか。

この問いは少し難しかったようだ。「か」が文の最後に着くと問題になること(疑問形)。このありの行列という文章は、ありの行列ができるわけについて書いてあることを説明した。

2段落に“次のような実験”とある。ここについて考えた。

何しろ段落という言葉を習ったばかりである。予想もバラバラでさまざまであった。そこでヒントを出しながら予想を整理していった。

「2段落“次のような実験”とあるので、実験は3よりあとだよ」

こう声をかけて再び予想させると、多くの子どもが3~10段落へと意見を変更した。

そこで、10段落の言葉に注目させた。

  • わかったことが書いてある。文中では“わかりました”

「10段落は違います」と印をつけると、今度は3~6段落に意見の変更が起きた。

そこで

  • “研究をしてみました”と書いてある。

ここでは研究したのが書いてある。こうしてようやく3~4段落、3~5段落の二つに分かれた。ここから、子ども同士で討論をさせた。

〈3~4段落〉

  • 5段落には“考えました”と書いてあって、“実験した”とは書いていないから5段落は違うと思う。
  • 4段落には“次に”と書いてある。
  • 4段落には中“ひとつまみのさとうをおきました”とあって、これは試したっぽいからここは実験のことだと思う。

だんだん〈3~4段落〉派が増えていった。そこで5段落のはじめの言葉に注目させた。

  • 3段落、4段落の“はじめに”“つぎ”

こうして5段落は実験ではないことがわかり、3~4段落が実験であることが分かった。

プロフィール

静岡県教育サークル シリウス

1984年創立。
「理論より実践を語る」「子どもの事実で語る」「小さな事実から大きな結論を導かない」これがサークルの主な柱です。
最近では、技術だけではない理論の大切さも感じています。それは「子どもをよくみる」という誰もがしている当たり前のことでした。思想、信条関係なし。「子どもにとってより価値ある教師になりたい」という願いだけを共有しています。

書籍のご紹介

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編集後記

小学校中学年で行う説明文の授業です。指示語が表すもの、接続詞がつなげているもの、使われている言葉による理解など、説明文を読むための学習方法が多く使われています。また最初に絵を描いて状況をイメージさせることによって、子どもたちが教材に取り組みやすくなるのではないかと思いました。説明文の授業を行う際に、少しでも参考になれば幸いです。

(編集・文責:EDUPEDIA編集部 宇野元気)

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