学級経営にカウンセリングマインドを生かす(シリウス)

1 はじめに

こちらの記事は、静岡県で30年間以上続く教員サークル、シリウスのホームページに掲載されている教育実践法の一つをご紹介しています。
http://homepage1.nifty.com/moritake/

2 実践内容

保護者からの信頼が得られないと今や学級経営は成り立たない。

  • 教師はサービス業。
  • いろいろな子どもがいていろいろなことが起きる。振り子がグーンと振れたときに、保護者の信頼というセフティネットがないと、ネットが破れてしまう。

指1本で自己紹介 …保護者会で使えるエンカウンター 

  1. 胸に手を当て目をつぶり「私の大切なもの」を思い浮かべる。
  2. 4組を作って座る。
  3. 人差し指を1本ずつ出して4人が合わせ、簡単な自己紹介をする。
  4. 話す順番をジャンケンで決める。一番勝った人から時計回りとする。
  5. 「私の大切なもの」について最初の人が話す。制限時間が来たら終了する。
  6. 一番目の人が続けて話しやすいような質問を残りの3人がする。
  7. 制限時間が来たら終了し、二番目の人に変わる。以下繰り返し。

 
* ねらいは保護者同士が仲よくするため。
* 学級でする場合は、お互いがお互いを聞き合う練習になる。
* その人が何を言いたいのかを探りながら聞く力が必要になってくる。
* お題(私の大切なもの)も質問も、間口が広いものがよい。Yes,Noで答えられるような質問はやめる。話がそれ以上広がらない。

保護者会で保護者が望んでいること 

  1. 子どもの様子がリアルに伝わってくること。抽象的な話はやめてほしい。固有名詞まで出てこなくても、具体的な様子を伝えてほしい。
  2. 教員と信頼関係を築きたい。担任の先生に熱心な親だと思われたい。
  3. 他の保護者と仲よくなりたい。

エンカウンターのポイント 

  • 最初に身体接触があるとよい。
  • 制限時間を知らせるのはベルなどの美しい音色がよい。小物は大事。
  • 一人終わったら必ず拍手。「ボクも拍手してもらえるんだ」という安心感が違う。
  • エンカウンターの前に、何のためにやるか?というねらいを伝えること。
  • エンカウンターはシェアリング(共有)が大事。そこが単なるレクと違うところ。
  • 一人の持ち時間は、大人なら3~4分。子どもは30秒程度。雰囲気で変えても可。

保護者からの信頼を得るために 

(1) 話しかけるときに

  • Happyな家庭を前提にした会話はしない。公立ならいろいろいて当たり前。
  • 話しかける前に一歩立ち止まる。立ち止まって話しかけるクセをつける。教師は悪意はなくても無神経が多い。例)お子さんはお一人だけですか?
  • バカで隙のある感じがあると保護者との距離が短くなる。

(2) 保護者の信頼を失いやすい教師の特徴 

  • 暗い感じ。下を見て話す、授業をする。指導案を見ながら授業をしない。
  • ツーンとしているすました感じ。

(3) 組織で対応する

  • 問題が起こったときに、校内で○○委員会を作って組織として取り組む。

こんな学級は大丈夫 

(1)学級の雰囲気(学級目標)

①安心して物が言える雰囲気…ある子どもの視線を気にし始めると荒れてくる。
* 授業中の発言が黙って聞けるクラス。

②肯定的で前向きな雰囲気 …お互いがお互いのいいところに目を向け合う雰囲気
目標例「自分が好き 友だちが好き みんな大好き」
実践例「がんばっているところ見つけ」

  • 運動会など行事のあと、大きな模造紙に子どもの名前を書いて貼る。
  • 友だちのがんばっているところを見つけて貼っていく。
  • 全員のよいところが見つかるようにする。
  • 期間は1ヶ月くらい。短いスパンで行事の度に何度もくり返すと効果的。

(2)掲示物

  1. 写真や絵など子どもの顔や名前がたくさんある学級はいい学級。
  2. 子どもは黄色が好き。掲示に黄色を使っている。

エンカウンターの流れ 

  1. ねらいを明確にしてから始める。エクササイズのねらいをはっきりさせる。単なるレクではないことを子どもたちにも理解させる。
  2. 流れは、軽→重、楽しい→真剣、動く→座って
  3. 同じエクササイズをくり返す。年5回くらい。くり返すと深まる。例)がん ばっているところ見つけ

  サイコロトーキング …物が媒介すると活動は楽しくなる。
  4. エクササイズは空気とデモンストレーションを大事にする。
  5. シェアリングは細かく仕切る。教師が時間を計り話す場、聞く場を保証する。
→5分間自由に話しなさい、だと話すのは2人だけになる。

3 プロフィール

静岡県教育サークル シリウス
1984年創立。
「理論より実践を語る」「子どもの事実で語る」「小さな事実から大きな結論を導かない」これがサークルの主な柱です。
最近では、技術だけではない理論の大切さも感じています。それは「子どもをよくみる」という誰もがしている当たり前のことでした。思想、信条関係なし。「子どもにとってより価値ある教師になりたい」という願いだけを共有しています。

4 書籍のご紹介

「教室掲示 レイアウトアイデア事典」(明治図書2014/2/21発売)

「学級&授業ゲームアイデア事典」(2014/7/25発売)

「係活動システム&アイデア事典」(2015/2/27発売)

「学級開きルール&アイデア事典」(2015/3/12発売)

5 編集後記

学級経営は子どもだけでなく保護者との関係も非常に重要になってきます。本記事が普段の授業以外の細部にまで気をつかわないといけない、忙しい先生方の一助となれば幸いです。

(編集・文責:EDUPEDIA編集部 内藤かおり)

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