中3道徳「死神のワーク」(関東中高まなびプロジェクト) 第6回授業記事

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目次

1 はじめに

この記事は、NPO法人ROJE関東中高まなびプロジェクトが、2024年10月から2025年2月にかけて佼成学園中学・高等学校(男子校)の中学3年生5クラスで実施した、全10回の道徳の授業実践についてまとめたものです。

中高まなびプロジェクトでは、中高生に教科学習に限らない幅広い学びを届けるために、大学生が中学校・高校に行き、さまざまな授業実践を行っています。その中で、今回記事化した活動は「よのなか科」と呼ばれ、生徒たちが自分らしさを見つけ、あるがままの自分を受け入れていくことを目標に活動しています。
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今回は、第6回の授業実践をお届けします。

  • 対象:佼成学園中学校3年5クラス(各25~30名程度)
  • コマ数:10回(各回50分)
  • 授業形態:各クラスでの一斉授業

第6回授業案

授業で使用したワークシート
・第一案
・第二案

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(第4回、第8回は講演会を行ったため記事はございません。)

2 授業の目的

よのなか科の目的(授業を通して生徒さんに目指してほしい姿)

・変わっていくことを前提に、なにものでもない自分も、「○○である」といえる自分も両方楽しむことができる
・自分自身について、多様な視点から知り、前向きに捉えることができる

よのなか科の目標

・自分がどのような要素で構成されているかを考え、表現できる
・他者との関わりを通して、自分や相手の個性を認め、肯定的に受け入れられるようになる
・現時点で、自分はどう生きていきたいのか、自分なりの表現ができるようになる

第6回授業の目標

今大切にしていること、優先することを考えることで、自分の価値観に気づくことができる。
なぜ、その選択をしたのか?を他者と共に深ぼることで、自分の価値観に気づき、楽しんで自分を知ることができる。

3 実践

第一案 自分が大切にしている感情を伝える

【設定

死神が現れた。「魂をいただく。命が惜しければ感情を差し出せ。」

個人記入(10分)
「好奇心、幸福感、悲しみ、怒り、恥ずかしさ、恐怖心」の6つの感情を、自分が「捨ててもいい」と思える順にワークシートに記入する。その理由も考える。

グループ共有(7分)
3~4人程度のグループで、選んだ順番や理由にどのような違いがあるか話す。

個人記入(6分)
グループでの共有をもとに、自分が大切にしている感情とその理由をワークシートに記入する。

第二案 自分が大切にしている価値観を伝える

【設定

死神は等価交換を持ちかける。「大切にしたい価値観を3つ授ける代わりに寿命の10年分をもらう」という。そこで、死神にお願いする3つの価値観を話し合う。

(価値観の例は記事上部に添付したワークシートに記載しています。)

準備
・4人グループをつくる

ゲームの進め方

Step1 自分で選んだ3つの価値観と理由をメモする

Step2 グループで話しあって決めた3つの価値観と理由をワークシートに書き込む

Step3 ワークを通して気が付いたことをワークシートに記入する

関東中高まなびプロジェクト

関東中高まなびプロジェクトは、「開かれた教室で学びが拓かれている未来」をコンセプトに、中学生・高校生に向けた授業実践を行っています。

全ての人が、生徒とふれ合い、学び合える「開かれた教室」で、五教科の学習や受験のための学習に限らない「拓かれた学び」を目指しています。

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授業案作成者から一言

第6回の授業では、2つの授業案を作成しました。第一案は昨年のよのなか科でも行った死神のワーク、第二案は死神のワークにグループ協働のアクティビティを加えて新たに考案しました。授業案作成を通して、ワーク中の心理的安全性を意識する大切さに気づきました。


(編集・文責:EDUPEDIA編集部 丸山和音)

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この記事を書いた人

先生を目指す学生の方に向けた情報を中心に発信していきます。

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