中3道徳「20答法~『私は○○です』を考えよう~」(関東中高まなびプロジェクト) 第2回授業記事

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目次

1 はじめに

この記事は、NPO法人ROJE関東中高まなびプロジェクトが、2024年10月から2025年2月にかけて佼成学園中学・高等学校(男子校)の中学3年生5クラスで実施した、全10回の道徳の授業実践についてまとめたものです。

中高まなびプロジェクトでは、中高生に教科学習に限らない幅広い学びを届けるために、大学生が中学校・高校に行き、さまざまな授業実践を行っています。その中で、今回記事化した活動は「よのなか科」と呼ばれ、生徒たちが自分らしさを見つけ、あるがままの自分を受け入れていくことを目標に活動しています。
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今回は、第2回の授業実践をお届けします。

  • 対象:佼成学園中学校3年5クラス(各25~30名程度)
  • コマ数:10回(各回50分)
  • 授業形態:各クラスでの一斉授業

第2回授業案

授業で使用したワークシート


〇関連記事〇

(関連記事が完成し次第、こちらで紹介します。第4回、第8回は講演会を行ったため記事はございません。)

2 授業の目的

よのなか科の目的(授業を通して生徒さんに目指してほしい姿)

・変わっていくことを前提に、なにものでもない自分も、「○○である」といえる自分も両方楽しむことができる
・自分自身について、多様な視点から知り、前向きに捉えることができる

よのなか科の目標

・自分がどのような要素で構成されているかを考え、表現できる
・他者との関わりを通して、自分や相手の個性を認め、肯定的に受け入れられるようになる
・現時点で、自分はどう生きていきたいのか、自分なりの表現ができるようになる

第2回授業の目標

「○○である」と言える自分に出会うことができる

3 実践

本授業には大きく2つの活動があります。

Activity①「20答法」

Activity②「ほんとうの『わたし』ってなんだろう?」

Activity①「20答法」

5分間で「わたしは○○です」という回答を20個を目標に考える。その後、ペアやグループで共有する。

★共有する時のポイント

  • 自分を否定しない
  • 相手を否定しない
  • お互いの考えを深める

20個の回答を以下の5つに分類し、自分の性格を分析する。

分類の例

  • 〇属性(例:わたしは中学生だ、わたしは乙女座だ)
  • □内面(例:わたしは優しい人だ)
  • △好き(例:わたしは犬が好きだ)
  • ◆過去(例:わたしは先月髪を切った)
  • ◇未来(例:わたしは将来有名人になる人間だ)

Activity②「ほんとうの『わたし』ってなんだろう?」

おばあちゃんから みると まごの みちこ
けんいちおじさんから みると めいの みっちゃん
さっちゃんから みると おともだち
せんせいから みると せいと

谷川俊太郎「わたし」

20答法で見つけたさまざまな「わたし」。
どんなわたしもすべてが「わたし」なのか、ほんとうの「わたし」は存在するのか、グループで話し合う。

関東中高まなびプロジェクト

関東中高まなびプロジェクトは、「開かれた教室で学びが拓かれている未来」をコンセプトに、中学生・高校生に向けた授業実践を行っています。

全ての人が、生徒とふれ合い、学び合える「開かれた教室」で、五教科の学習や受験のための学習に限らない「拓かれた学び」を目指しています。

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授業案作成者から一言

自分は見る人次第・環境次第で左右されるため、「わたしは○○」は1つではないということを伝えたいと思い、この指導案を作成しました。「わたしは○○」は変わり続けるものであり、1つにとらわれる必要はない、さまざまな「わたし」を受け入れてほしいと考えています。


(編集・文責:EDUPEDIA編集部 丸山和音)

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この記事を書いた人

先生を目指す学生の方に向けた情報を中心に発信していきます。

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