2けたをかける~かけ算の筆算~(港区立青山小学校)

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作成者: 港区立青山小学校さん

1 はじめに

本稿は平成24年2月21日に行われました、「平成22・23年度 港区立教育委員会研究パイロット校 港区立青山小学校研究発表会」における、小澤拓哉先生(2012年度で転任)のICTを活用した授業実践です。
http://www1.r4.rosenet.jp/aoyama-ea/

2 授業内容

目標

(2, 3位数) × (2位数)の計算の仕方を理解し、筆算で計算することができる。

評価規準

◯関心・意欲・態度

乗数が1 位数の場合の発展として、2位数の計算や筆算の仕方を考えようとする。

意見を聞き合い、課題について話し合おうとする。

◯数学的な考え方

(2位数)×(10の倍数)の計算を(2位数)×(1位数)の10倍と考えることができる。

(2,3位数)×(2位数)の計算や筆算の仕方を、既習事項を用いて考え友達にわかりやすく説明できる。

◯技能

(2位数)×(10の倍数)の計算ができる。

(2,3位数)×(2位数)の計算を確実に筆算で求めることができる。

◯知識・理解

(2位数)×(10の倍数)の計算の仕方を理解している。

(2,3位数)×(2位数)の筆算が分配法則を基にしていることを理解している。

単元について

(2,3位数)×(2位数)の筆算を取り扱う。これまでに、「1けたをかけるかけ算の筆算」で2位数に1位数をかける計算方法を学習してきた。また、「1億までの数」の学習で、10倍する計算方法を学んできた。本単元では、これらの学習を基礎として、2位数にかける筆算の意味を理解するとともに、分配法則の考え方を生かして答えを求めることができるようにする。

2桁をかける筆算では、頭の中だけで計算ができず部分積を書きこむようになる。部分積とは13×12の計算で、13×10の積130と13×2の積26のように、計算途中の積のことである。1桁をかける筆算では、この計算途中の積である部分積を書かないので児童にとってなじみが薄いが、本単元では分配法則の考え方を表す大切な要素である。計算の手順だけを理解するのではなく、表されている筆算の意味を理解させたい。そのために、13×10と13×2と数えやすい数にわけて計算する方法の良さを児童が自ら気付かせるように課題設定し、単元のねらいにせまるようにした。

児童の実態

筆算の計算はできるが、筆算の部分積の意味や分配法則の考え方を上手く説明できない実態があった。例えば、2学期に行った、24×3の筆算では、20×3が60になることを、2×3が60になると勘違いしている児童もいた。そこで、4×3=12と20×3=60の部分積を書いた児童の考えを取り上げ、間違いにくくわかりやすい方法だと確認した。以後、この児童の考えを生かし筆算の意味を説明する頻度を高めることにした。

徐々に、筆算の部分積が表す計算の意味を理解できる児童が増えてきた。

生きてはたらく活用力を育む指導

(1)学習指導要領との関連と活用力

学習指導要領・算数の第3学年では、内容A「数と計算」「(3)乗法についての理解を深め、その計算が確実にできるようにし、それを適切に用いる力を伸ばす」と示している。

また、「算数的活動](1)ア整数、小数及び分数について計算の意味や計算の仕方を、具体物を用いたり、言葉、数、式、図を用いたりして考え説明する活動」を示している。

本単元では(2,3位数)×(2位数)の計算や筆算の仕方を児童自らが考え説明する活動を通して、演鐸的な考え方と帰納的な考え方を身に付けることをねらっている。自力解決では既習事項を基にして問題解決する演緯的な考えを育みたい。まとめの段階では、友達の考えの共通点や良さを検討する活動を通して解決方法を一般化する、帰納的な考えを身に付けられるように指導する。

(2)思考を生かす情報活用・言語活動の展開の工夫

① 電子黒板・デジタルペンの活用

自力解決段階でデジタルペンを活用する。児童が黒板に式や図を書く作業を短縮することで、ワークシートヘの書き込みと発表の時間に余裕をもたせたい。発表する際には、電子黒板上に児童の考えを写しだすことで、視線を焦点化できると考える。これにより友達の考えを読み取ったり、説明したりする活動が活発になることをねらっている。電子データとしてワークシートを蓄積し、次の授業にむけて児童の理解度や考えの傾向を分析して生かす。

② 学び合い、思考を高める場の工夫

児童が授業の中で1回は声に出して説明する場面を設定する。全体発表の前に隣同士やグループ内でお互いの考えを発表し合うようにする。また、全体での話し合いの後に小グループで確認し合う活動を取り入れ、話し合った内容の理解度を高める。全体での発表や話し合いの段階では、考えた本人だけではなく、違う子供にも説明させ、友達の考えに積極的にかかわらせるようにする。

③ 一般的な方法としてまとめる

授業のねらいに即して、話し合いの視点を児童に示す。考え方の良さを話し合う場面では【か】簡単【わ】分かりやすい【い】今まで習った事を使う【い】いつでも使える、の4観点で検討し、判断する規準にする。図と式を関連付け、共通性を認めることから既習の算数の用語を用いて一般的な方法としてまとめることも大切にして考えを深めるようにする。

単元の指導計画



本時の指導(2/7時)発展コース



本時の指導(2/7時)標準コース



編集後記

この授業では、電子黒板・デジタルペンなどのICT機器が効果的に用いられていました。これらの機器を用いて児童が楽しそうに自分の解答を説明する様子が印象的でした。

このような雰囲気を作り出しているのは、ICT機器の効果的な活用に加え、考え方の良さを話し合う場面で【か】簡単【わ】分かりやすい【い】今まで習った事を使う【い】いつでも使える、の4観点で検討するなど、
青山小学校の先生方が指導方法などについて日常的に工夫なさっているからだと思います。

(編集・文責:EDUPEDIA編集部 菊池信太朗)

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