「教室はまちがうところだ」で失敗をおそれない学級づくり(長谷川隼土先生)

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作成者: EDUPEDIA編集部 (Edupedia編集部)さん

1 はじめに

横浜市立霧が丘小中学校、長谷川隼土先生の実践です。
この記事では長谷川先生が「朝の会」で実践されている、「教室はまちがうところだ」の詩の群読についてご紹介します。

次の記事では長谷川先生の「当番表」に関する実践を紹介しています。そちらもあわせてご覧ください。
 
1日に児童全員と会話のできる「一人一役当番表」(長谷川隼土先生)→(http://goo.gl/IEvydY

2 この記事で紹介する実践

資料

この「教室はまちがうところだ」の詩は、静岡県の元小中学校の教師、蒔田晋治(まきたしんじ)さんが書いた詩で、昔の教室には稀に掲示してあったようです。絵本にもなっています。

『教室はまちがうところだ』蒔田晋治著 長谷川智子絵 子どもの未来社 2004年4月

実施方法・実践の効果

長谷川学級の「朝の会」では、一般的によく行われるスピーチなどに加え、毎日「教室はまちがうところだ」の詩を群読します。4月に一人ひとり読む場所を決め、年間通して同じ児童が同じ所を読みます。欠席者がいたら、その部分はみんなで読むなどします。誰がどの部分を読むかということについては、教室の後ろに担当を明記した掲示物を貼っておきます。

「失敗をおそれちゃいけない」と教師が繰り返し言うよりも何倍も効果がある。

自分の読む場所は立って言うので、「立って発話をする」ということを朝行うことにより、「発言するのに抵抗のない状況」を作ります。

クラスの団結力が増す。

全員で読むところ「そんな教室つくろうやあ」が後半に2カ所あるので、自分の場所を含めて少なくとも3回は立って発言することになります。
→合言葉が生まれる。

「○年○組の教室は?」

「まちがうところだ!」(これで群読を始めてもいいでしょう。)

毎朝読むので全文を覚えてしまう。

4月の終わりから始めると、6月頃にはいつの間にか全文覚えてしまう子が出てきます。そういう子を思いっきりほめたり、「○○さんのセリフは?」などクイズにしたりして横のつながりを作ります

校外学習の貸し切りバスの中で誰かが最初の一文を言おうものなら…ご想像にお任せします。

保護者から感謝される。

(以下、保護者からの手紙より)

「○年生になってからというもの、勇気を出して発言するように変わりました。」

「5月あたりから、目の輝きが増し、学校を楽しむようになりました。」

「○○自身の変化は、本人が一番驚いているようです。先生との出会いによって学校生活が自由になったと感じているようです家庭でも表情が明るく、素直になり親にも甘えてくるようになりました。ますますキラキラした顔を見せてくれることを楽しみにしています。今後ともよろしくお願い致します。」

教師が児童のまちがいに寛容になることはもとより、クラスが教師のまちがいも寛容になる。

教師も完璧ではありません。児童と同様に、教師もまちがうんだということを見せていくことも「教育」なのではないかと思います。

※長谷川先生が実践されている「教室はまちがうところだ」の掲示物のデータファイルです。
ダウンロードしてご利用ください→ 添付ファイル

3 編集後記

実際に朝の会の様子を拝見させていただきましたが、この詩を群読する際のクラスの一体感は本当に気持ちのよいものでした。また、授業中に児童が物怖じせず堂々と発言する様子を見て、この実践の効果を実感しました。
「教室はまちがうところだ」の絵本が好きだと仰る先生は多く、取材の際に学校の図書室や学級文庫でこの絵本を見かけることがよくあります。学級開き・学期始めなどの際に非常に効果のある実践だと思いますので、ぜひ多くの先生方に参考にしていただきたいです。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 菊池信太朗)

4 講師プロフィール

    

長谷川 隼土(はせがわ はやと)
日本体育大学を卒業後、青葉台幼稚園にて体操教室を開設。
その後小学校教諭に転職し、現在横浜市立霧が丘小中学校勤務。
「人間はどのような発達を遂げていくのか」をテーマに、学級経営や体育を中心に研究を進めている。

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