オンライン授業で活用すべきツール【コロナと向き合う】

3

目次

1 はじめに

本記事は、オンラインZoom研修を成功させるための17の視点〜2日間の研修をZoomでやり切って見えてきたこと〜の内容を引用・加筆させていただいたものです。

新型コロナウイルスの感染拡大は教育現場にも大きな影響を与えており、対応に追われている先生も多いのではないでしょうか。EDUPEDIAでは、必要な情報が教育関係者に届くように、【コロナと向き合う】特集をはじめました。

社会人を対象にしたオンライン研修を実施した志村智彦さんが研修の際に用いたツールについてご紹介します。教育現場でオンライン学習を設計するためのヒントとして、ぜひお役立てください。

2 Zoomだからできること

ブレイクアウトセッションの重要性

Zoomにシェア機能(ブレイクアウトセッション)があるのをご存知でしょうか。主に社内会議用として使っている人は、この機能を使ったことのない人も多いようです。

ブレイクアウトセッションは、人数をわけて分室(分科室)を作ることができる機能です。この機能を使えるのはホスト(主催者)のみです。

Zoomを使ったオンライン研修では、これを多用します。むしろ、これを利用しないとZoomで研修を行う意味がないと考えています。

しかし、ただ部屋に分かれてシェアをしてもらうだけでは、うまくいきませんでした。受講者をうまく誘導しないと、何をすればよいかわからない人や全く話さない人が出てきてしまいます。部屋が分かれているので、講師からは何をすればよいのかわからない人がいること自体も把握できません。受講態度が悪い人が、シェアの質を落とし、他の受講者の満足度を下げます。そのため、うまく運営が受講者をサポートする仕組みを作ったり、巡視したりすることが求められます。研修の場合ですが、「誰かに見られているからちゃんとやる」という作用が働きました。話が止まっている場合、運営が入って、質問をして盛り上げました。

また、ブレイクアウトセッションに移る前に、講師が色々とレクチャーをしておくと、受講者が主体となって話し合いをしてくれるようになります。

3 デジタルだからこそアナログ

「オンライン学習」と聞くと、すべてデジタルツールで完結させてしてしまった方が効果的なようにも思えます。しかしながら、アナログとデジタルの融合を図ることが、人間の創造性や感性、気づき、記憶の定着率を高めるために重要です。

そのため、配布資料も紙で用意したり、発表用のツールとして用いるA4用紙やペン、ポストイットなどを郵送あるいは準備してもらったりすることも大切ではないかと思います。

研修では、パワーポイントを使わずにホワイトボードに板書して進めるなど、デジタル・アナログ相互の良さを使いながら進めました。

紙のテキストの適切なサイズは?

ちなみに、紙のテキストの適切な大きさは、A4サイズではありません。A5サイズです。何故でしょうか? 

在宅で授業を受ける場合、PCの前にテキストを置くはずです。やってみるとわかるのですが、よほどの広い机がある人以外は、キーボードの前にA4サイズのテキストを置くスペースは無いのです。A5サイズであれば、わずかなスペースにも置いて書き込むことができます。また、研修が終わった後は、本と高さが同じなので、本棚に本と一緒に収納しておくことが可能です。

ちなみに今は、インターネットの印刷会社を使えば、安価で高品質な教材を作成することが可能です。

4 志村智彦さんのプロフィール

立教大学卒業後、新卒で人材育成教育のコンサルタント会社に入社。大手から中小企業の教育研修、採用コンサルティングを行い、15年間でのべ3万人以上の育成に携わる。2019年6月「人と組織の志と強みを見つけ、磨き、発信する」をテーマに志コンサルティング株式会社を創立。起業家としては研修ビジネスの立ち上げに5社参画し、現在は2社の経営を行なっている。

現在は、「幸せな会社づくり」「体的を引き出す自走型組織づくり」「理念浸透する組織の作り方」「動機付けの採用手法」をテーマに活動している。2019年9月には支援先の採用戦略が日経新聞などに取り上げられる。

オンライン会議は5年前から実施していたが、コロナ危機が発端となり、オンライン研修の可能性を模索し、2020年4月の「オンラインにおける研修設計の必要性と原理原則」をまとめた記事が拡散。現在はオンライン研修プロデューサーとして、各企業や研修会社の支援を行なっている。

5 編集後記

オンラインで授業をするにあたって、ツールを工夫して使用する重要性を実感しました。この記事がオンラインで授業をする先生のお役に立てれば幸いです。

(編集:EDUPEDIA編集部 杷野真弓)

6 関連記事紹介

コロナと向き合う」というキーワードの記事はこちらをご覧ください。

【特集企画】EDUPEDIA×コロナと向き合う」も併せてご覧ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次