イオンファンタジーが創るエデュテイメント ~学校の勉強との違いって?~

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作成者:安藝 航 (Edupedia編集部)さん

1 はじめに

本記事は、2021年1月7日に行われた、株式会社イオンファンタジーの戦略本部 本部長(2021年1月現在)浅田靖浩氏へのインタビューを記事化したものです。今回は、「あそび」と「まなび」によってその人の持つ可能性を引き出すエデュテイメントについてインタビューさせていただきました。特に、イオンファンタジーさんがどのようにエデュテイメントを提供しているのかを中心に伺いました。

2 エデュテイメントについて

イオンファンタジーが考えるエデュテイメントとは?

「あそび」と「まなび」によってその人の持つ可能性を引き出すというのがイオンファンタジーが考えるエデュテイメントの考え方です。ただし、エデュテイメントでいう「まなび」は「勉強」ではありません。自分が楽しいと感じることや、やりたいことを一生懸命遊ぶことで、どんどん上達したり、何かに気づいたりすることを「まなび」と呼んでいます。学校の勉強には答えがある一方で、楽しい体験を通じて能動的にお子さまが体験する中で気がついたり感じたりする「まなび」は、人によって学ぶことがそれぞれであるため、全て正解だということができます。

イオンファンタジーが考えるエデュテイメントは、見た目は「あそび」ですが、そこから興味を持っていただいて、本当に真剣に遊んでいただいた結果、お子さまが持っている興味や可能性を引き出します。見た目は「あそび」であるため、お子さまが取り組みたいと思うのは当然ながら、「まなび」の要素が加わることで、いつのまに成長しているお子さまの姿を見た親御さんも、当社にまた遊びに来させたいと考えてくださることを目指しています。

学校現場とエデュテイメントの関係

学校現場の先生たちは30~40人という学力にも差があるお子さまに対して、決められた時間の中で決められた学習指導要領や規律の中で指導していくので大変だと思います。自由度の少ない学校の中でできるエデュテイメントは少ないですが、その中でも、イオンファンタジーが考えるエデュテイメントの「あそび」と「まなび」という考え方を活かして、「まなび」の場である学校を「あそび」の場にすることができると思います。例えば、どうしたら掃除を楽しみながらできるかを考えるなど、「あそび」要素を少し加えてあげるだけで、お子さまは反応してくれると思います。

また、学校ではできなかったことを、私たち民間が補うなど学校と民間の両輪で成り立つ教育が望ましいと思っています。私たちが提供するエデュテイメントで、お子さまが学びたいと思ってくれることにより、学校での学ぶ姿勢が変わったり、勉強の仕方が変わったりする相乗効果が生み出せるとよいと思っています。

エデュテイメントを取り入れるうえで知っておいてほしいこと

お子さまに真剣に遊んでほしいです。入り口の「あそび」を用意しておいたら、途中でどこかにその教育要素や、答えを作るのではなくて、徹底的に遊ばせることを意識してほしいです。その中には、結果として必ず何らかの「まなび」が入っています。入り口だけ「あそび」で、途中に教育要素を入れてしまうと、おそらくお子さまは冷めてしまうので、最初から最後までお子さまを徹底的に遊ばせてあげてほしいと思います。

また、とにかくお子さまの可能性をたくさん広げたいので、様々なコンテンツを用意しておくことが大切です。お子さまが楽しいと思って一生懸命やりたいと思うものを探せる環境を作ってほしいです。「あそび」の入り口をたくさん用意しておくことは、親御さんも気づいてないお子さまが持つ可能性を、潰さないことにつながります。

3 イオンファンタジーについて

取り組みについて

イオンファンタジーは今、世界で8ヶ国860店舗で主にアミューズメント・インドアプレイグラウンド・オンライン事業などで事業展開をしています。今までは私たちはエンターテイメントの会社として長い間取り組んできました。しかし、現在の代表になってから、「まなび」の分野が非常にこれからの世の中を背負うお子さまの成長を考えたときに大切になることを肌で感じて、『世界中に楽しい「あそび」と「まなび」を届けるオンリーワンのエデュテイメント企業』になろうというビジョンを掲げました。20数年間「あそび」の分野で事業をしてきた経験を活かしながら、そこに「まなび」をどう結びつけるかを推進しています。

そもそも、今までの我々がやってきた「あそび」の中に、「まなび」は入っているのです。それをエデュテイメント企業として、きちんと親御さんから見てもわかるようなかたちにするか、それからお子さまにそれを通じて「まなび」になる「あそび」をプロデュースするかを意識しています。そのため、何かを新しく事業を作るのではなく、今までやってきた事業をリモデルしてエデュテイメントを作っています。

具体的な事業内容

例えば、埼玉県の飯能市さんとの共同で、アウトドア領域に取り組んでいます。飯能市は75%が森林でできているため、森林をどうを守っていくかや、活用していくかをお子さまに知ってもらいたいと考えていました。そこで、勉強で学ぶのではなくて、工房と事業提携して木を使って何か物を作ることを通じて、お子さまに木の大切さや、森林をどのように守っていくのかを学んでもらう事業を始めています。

また、オンライン領域では、新たにオンラインゲームスクールを展開し始めました。そのゲームスクールは、ただ単純にマインクラフトというゲームがうまくなるための学校をオンラインで作っています。この事業では、「あそび」を入口にして、結果として「まなび」を提供することを意識しています。お子さまがやりたいと進んで楽しくやらないとなかなかうまくいきません。勉強や他の習い事には身が入らないけれども、ゲームを題材にすることで、生き生きとしながら取り組むことができるお子さまはたくさんいます。このゲームをグループでやる中で、コミュニケーション能力が高くなったり、創意工夫の着眼点が増えたり、多面的な物の見方ができるようになったりします。ゲームをうまくなろうとすると、知らず知らずのうちにこうした能力が高まるという研究結果も出ています。

うんちカレンダーの制作背景

エデュテイメントを始めるにあたって、お客様をはじめ株主様、取引先様など社外の方々、そして社内の人々にもイオンファンタジーがどのような考え方でエデュテイメントに取り組んでいくかをご理解いただきたかったのがきっかけです。

特に、感染症の影響でなかなか外にも出られないときでも、家の中でお子さんや家族にエデュテイメントを提供したいと考えたときに、トイレの空間を「あそび」や「まなび」の空間に変えられるのではないかと考えました。そして、うんちというお子さまにとって親しみやすいキーワードを入口にして、どんな動物が何を食べてどうやって出てきているのかを、興味を持って真剣に見ていただくことで「まなび」につなげてほしいと考えてできたのがうんちカレンダーです。

うんちカレンダーを作る際にこだわったこと

中途半端な知識ではなくて、何の動物が何を食べてどのようにうんちするかについての本物の知識にこだわりました。うんちに嫌悪感がある人でも楽しんでもらえるような良質なデザインに仕上げました。

また、今回カレンダーという形にしたことでトイレ以外でも楽しむことができます。英語で書いてある箇所をお子さまが親御さんと読みながら学習したり、切り離して教材として使ったり、様々な用途で使用することができます。このカレンダーを見て、動物に興味を持ったり、絵に興味を持ったり、食べている植物に興味を持ったりなど、カレンダーからさまざまな「まなび」を得てほしいと考えています。

4 学校の先生方にむけて

私たちは学校でできないようなことをしようとしてるので、学校でしかできないことを頑張っていただきたいなと思っています。仕事の関係上、大人になってから学校に行く機会が多いのですが、大人になって教室に入ると、「あのときもっと勉強しときゃよかったな」とか、「もう1回学校に通いたいな」というようなノスタルジーな気持ちになります。だからこそ、お子さまが「学校生活楽しかったな」思ってもらえるように、「あそび」の要素を入れてみてほしいです

5 関連情報

株式会社イオンファンタジーについて

イオンファンタジー あそび!? まなび!?

6 編集後記

学校の勉強と異なり、それぞれの子どもが多種多様な「まなび」を得るという考え方に驚きました。結果を求める勉強に固執してしまいがちな学校現場に、この「あそび」×「まなび」というエデュテイメントの考え方が浸透してほしいです。

(編集・文責:EDUPEDIA編集部 安藝航)

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