【寄稿記事】楽しく学べる英語のアクティビティ「ワードサーチ(Word Search)」(二神大輝先生)

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目次

1 はじめに

本記事では、学習塾「EIMEI予備校」の塾長である二神大輝先生が生徒と行っている、楽しく英語を学べるアクティビティについて紹介します。

Bridge to Englishより)

2 ワードサーチについて

内容

「ワードサーチ」は、アルファベットが並んだプリントから、指定された英単語を探し出すアクティビティです。これは、「英単語を読むのに慣れること」「見た瞬間に意味がわかる語彙数を増やすこと」を目的にしています。

「見た瞬間に意味がわかる」とは、例えば、appleという綴りを見て「りんご」と認識することです。実は、これができない生徒が多くいます。したがって、綴りと意味を結びつけ、英単語を読むという行為に慣れるために、ゲーム感覚で行います。扱った語彙に関しては、後日単語テストを行って定着度を確認してもよいでしょう。

対象

小学4年生~小学6年生
アルファベットの大文字・小文字を習得した後に行うのがよいでしょう。大文字と小文字の識別がついていないと混乱してしまう可能性があるので、習熟度を見て行うように気をつけください。

必要なもの

・筆記用具

・Word Searchプリント

*ワークシートを無料で利用できるサイトやオリジナルワードサーチを作れるサイトがあるので、活用してみてください。

▼Bridge to English
http://bt-english.com/downloads/wordsearch

▼ALL FREE PRINTABLE.com
http://allfreeprintable.com/spring-word-search

▼free-for-kids.com
https://www.free-for-kids.com/printable-word-search-puzzles.shtml

ルール

①盤面から指定された英単語を探していきます。

②英単語は上下・左右・斜めの八方向に一直線に並んでいなければいけません。

③盤面内のアルファベットは複数の英単語によって共有される場合があります。

Wikipedia「シークワーズ」より)

流れ

①実物を見せながら上記のルールを説明します。

②ゲーム感覚で競争しながら行うため、制限時間を設定します。
低学年ほど集中力が続かないため、短いサイクルで数回に分けて行うなどの工夫も必要です。
また、早く終わった人へのインセンティブ(ご褒美)や、終わった人用のプリントを用意しておくと生徒のモチベーションに繋がります。

③プリントを裏向きで配布し、掛け声と同時に一斉にスタートします。
運動会のテーマのような音楽を流し、場を盛り上げながらやるとよいでしょう。先生のテンションがその場の空気を作ります。

④一斉にやめさせ、いくつ単語が見つかったか確認します。
「5個以上見つかった人ー?」「10個以上の人ー?」と数をあげていき、ベスト3など上位数名を全体で拍手しながら発表していきます。

ここでポイント制などのインセンティブを与え、頑張った生徒を褒めるなどして、努力が報われる空気を作ることも重要になってきます。

⑤プリントの中に出てきた単語の発音を確認します。
ただ楽しいだけではなく、学びになるポイントをつくります。子どもたちのテンションが上がっているタイミングでもあるので、意欲的に取り組めるはずです。先生が単語を読み、生徒は後に続きます。大きめの単語カードを作って見せながら発音をしたり、全体で意味を確認したりするのもよいでしょう。

⑥生徒へのフォローと練習用紙の配布をします。
負けず嫌いや、英語に苦手意識をもっている生徒の中には、単語を思うように見つけられずにいじけてしまう生徒も出てきます。そういう生徒も頑張れるよう、このゲームは能力や才能ではなく、努力で段々上手にできるようになることを伝えます。

また、家庭での自主学習用の練習用紙を配布します。そして、「次回までに●枚やってきた人には●●!」など、インセンティブを伝えることは、生徒のやる気を引き出すきっかけになります。塾であれば、プリントが終わったら保護者の方からサインをもらう仕組みにすることで、生徒の頑張りが家庭にも伝わるようにすることができます。

3 実践者プロフィール

二神大輝(ふたがみだいき)

EIMEI予備校塾長
大手予備校で勤務した後、カナダのバンクーバーに留学。英語が母国語でない人々向けの英語教授法であるTESOL(Teaching English to Speaking of Other Languages)の全過程を修了し、現在はエイメイ学院で小、中、高校生に英語を教えている。
子どもたちが受験勉強を通して実践的な英語を学べるよう、英語で自分の考えを伝えるアクティビティやオールイングリッシュの授業、外国人観光客にインタビューをする課外授業などを行っている。
(2021年6月時点のものです)

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