1.1 授業内容と目的
本授業では、三陸沿岸における津波の歴史と津波の被害について調べ、進んで避難しようとする態度を育てることを目的としています。
津波に関する石碑や過去の津波の被害の資料を見ながら、津波の被害や被災した釜石市の様子を確認します。過去の資料などから気づいたことを発表し、今後の釜石に生じると思われる地震・津波の発生確率を確認します。
1.2 導入
(1)津波に関する石碑の写真を見て、これらを見たことがあるかを思い出させる。
→どうしてこのような石碑が建てられているのかに思いをはせる。
【写真-13】釜石市内にある石碑
1.3 展開
(1)津波の歴史年表を見て、過去に襲来した津波について調べ、気付いたことを発表する。
→岩手県に襲来した津波をピックアップしてみる
→津波はどれくらいの間隔でやってきているのか、津波による被害者はどれくらいかなどをおさえる。
【資料-07】地震・津波年表 添付ファイル
(2)過去の津波によって被災した釜石市の様子を確認する。
→津波が来ると街は壊滅的な被害を受けてしまうことを確認する
過去の津波による釜石市の被害
1896年 明治三陸地震津波による釜石市の被害 添付ファイル
1933年 昭和三陸地震津波による釜石市の被害 添付ファイル
1960年 チリ地震津波による釜石市の被害 添付ファイル
1968年 十勝沖地震津波による釜石市の被害 添付ファイル
(3)今後、釜石市に被害が生じると予測されている地震・津波の発生確率を確認する。
→近い将来、避難を必要とするような津波が襲来する可能性が高いことを知り、避難しなければならないことをおさえる。
【資料-08】今後30年間の地震発生確率(2003年発表)
1.4 まとめ
- 学習して気付いたことをプリントに記入する。
- 感想等を発表し、今日の学習をまとめる。
→近い将来、避難を必要とするような津波が襲来する可能性が高いことを知り、避難しなければならないことをおさえる
詳しくは以下のPDFをご覧ください。
1.5 講師プロフィール
片田敏孝
群馬大学大学院工学研究科
社会環境デザイン工学専攻 教授
広域首都圏防災研究センター長
岩手県釜石市の小中学校における津波防災教育を指導。
2011年3月11日に起こった東日本大震災で、地震や津波の甚大な被害を受けた釜石市では、片田先生による子どもたちへの日頃からの防災教育指導の結果、多くの子どもたちを津波の被害から守ることができた。
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