1 はじめに
本記事は、静岡大学と情報セキュリティ会社カスペルスキーが共同で作成した中学生向けのカード教材「ネットの『あやしい』を見きわめよう」の紹介記事です。こちらのサイトでは、子どもたちが使うカードや先生が参考にすることのできる説明スライド、指導案といった教材を無料でダウンロードできます。
2 従来のセキュリティ教育の課題
従来のセキュリティ教育では、トラブルを示して、「こうならないように気をつけなさい」という指導が中心でした。しかし、子どもたちからすれば、「どのように気をつければよいの?」など、具体的な判断のポイントがわかりにくいという実態がありました。
3 教材の特徴
そういった実態を踏まえて、本教材は、「どこに着目して、あやしさを見きわめればよいか」をゲーム形式で学ぶ内容となっております。具体的な判断のポイント、そして、「もしトラブルにあってしまったらどうするか」について学ぶことができます。
4 授業の進め方
こちらは無料でダウンロードすることのできる指導案を参考に作成しました。詳細はそちらをご覧ください。
先生から授業のテーマを説明
スライドを使用して、子どもたちが「あやしいサイトやアプリを本当に見極めることができているのか」という授業のテーマを発表し、こどもたちの日常におけるインターネットとの関わり方を振り返ります。
カードを用いたグループワーク
3~5人のグループに分かれて、カードに書かれたサイトやアプリをあやしいもの、あやしくないものの2つに分けます。次にその結果をグループごとに理由も加えて発表します。最後に先生が正解を発表し、カードごとに気をつけなければならないチェックポイントを説明します。
ワークシートを用いたグループワーク
次に、ワークシートを用いて、個人情報である「名前」「メールアドレス」「写真」「メールアカウントの ID・パスワード」の組み合わせごとに、流出した場合、どのようなトラブルに発展するかを考え、発表します。そして、発表の中で挙がったトラブルへの対処法をクラスで考えます。
5 教材開発者から先生方へ
静岡大学 教育学部 学校教育講座 准教授 塩田真吾
本教材は、保護者参観授業などでもご活用いただいております。子どもたちだけでなく、保護者も一緒に学ぶ機会でご活用いただければ幸いです。
6 編集後記
この教材では、ただ子どもたちに、あやしいサイトやアプリへの注意を喚起するだけではなく、子どもたちがあやしさを見抜く力を身に着けることができます。そうすることで、子どもたちが自発的にインターネットを安全に用いることができるのではないかと思いました。
(編集:EDUPEDIA編集部 加藤広夢)
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