本単元で身に付けたい資質・能力
戦国の世が統一されたことを理解する。絵画資料や文化財、地図帳や地球儀、年表などの各種の基礎的資料を通して、情報を適切に調べまとめる技能を身に付けさせる。また、信長・秀吉・家康の政治の特色、出来事や人物の関連や意味を多角的に考え、考えたことを説明したり、それらをもとに議論したりする力を養う。そして、信長・秀吉・家康の全国統一について、主体的に学習の問題を解決しようとする態度や、よりよい社会を考え学習したことを社会生活に生かそうとする態度を養う。
単元の評価規準
知識・技能
絵画資料や文化財、地図帳や地球儀、年表などの資料で調べ、必要な情報を集め、読み取り、キリスト教の伝来から江戸幕府の始まりについて理解している。
思考・判断・表現
世の中の様子、人物の働きや代表的な文化遺産などから問いを見いだし、この頃の世の中の様子を考え、適切に表現している。
主体的に学習に取り組む態度
信長・秀吉・家康の全国統一について、予想や学習計画を立てたり、学習を振り返ったりして、主体的に学習問題を追究し、解決しようとしている。
単元の展開【1～6時】
1・2時 戦国の世の中
・長篠の戦いの絵図を個人で読み取り、気づいたことを全体に発表する。
・教科書の文章や地図などから、戦国の世の中になった経緯や、当時の様子を個人で調べる。
・個人で調べたことを班で共有する。
・３人の武将の人物年表から、３人の武将によって、戦国の世の中がこの後どのように統一されていくのか班で話し合う。
・班で話し合ったことを全体で共有する。
・全国統一がどのように進められていくのかについて学習問題（例：「全国を統一するための優れた政策は何だろう。」）をつくり、学習計画を立てる。
・個人で振り返りを行う。（振り返りシート）
3時 全国統一を目指した織田信長
・「安土城と城下町」の想像図から、信長の政治がどのようなものだったのかを全体で考える。
・信長はどのようにして全国統一を進めようとしたのかを個人で調べる。
・個人で調べたことを班で共有する。
・「南蛮図屏風」や文章から全国統一を目指す信長がなぜ外国との関係を強めたのか班で考える。
・班で考えたことを全体で共有する。
・全国統一を進めるために信長の行ったことを個人でまとめ、果たした役割を考える。
・個人で振り返りを行う。（振り返りシート）
4時 全国を統一した豊臣秀吉
・秀吉はどのようにして全国統一を進めようとしていたのかを個人で調べる。
・個人で調べたことを班で共有する。
・当時の人々が秀吉のことをどのように思っていたかを、調べたことを根拠にして班で考える。
・班で考えたことを全体で共有する。
・全国統一を進めるために秀吉の行ったことを個人でまとめ、果たした役割を考える。
・個人で振り返りを行う。（振り返りシート）
5時 江戸幕府を開いた徳川家康
・家康はどのようにして江戸幕府を開いたのかを個人で調べる。
・個人で調べたことを班で共有する。
・「江戸図屏風」や地図などから家康の政治の特徴を班で考える。
・班で考えたことを全体で共有する。
・全国統一を進めるために家康の行ったことを個人でまとめ、果たした役割を考える。
・個人で振り返りを行う。（振り返りシート）
6時 まとめる
・学習問題とキーワードを確かめる。
・学習してきた３人の政策やその特徴をまとめる。
・個人でダイヤモンドランキングを完成させる。（１回目）
・個人で考えたダイヤモンドランキングを班で共有する。
・班でダイヤモンドランキングを作成する。
・作成したダイヤモンドランキングを全体で共有する。
・個人でダイヤモンドランキングを完成させる。（２回目）
・個人で振り返りを行う。（振り返りシート）
思考を整理する「ダイヤモンドランキング」
あるテーマに対して用意した９つ（本単元では６つ）の選択肢をひし形に並べ、自分が大切だと考える順にランキングし、それをもとにグループで議論し、最終的にグループのランキングを決定するのが「ダイヤモンドランキング」です。自分の思考をランキングで整理することはもちろん、相手のランキングと比較することで多角的に考えることができます。使い方として注意しなければならないのは、「ランキングに正解はない」ということです。自分や相手の考えにはプラスとマイナスの両面があることを前提にして考えることで、深い学びにつながっていきます。
（ピラミッドランキング）
（振り返りシート）
以上のような「振り返りシート」を毎時間活用しつつ、単元の終末に「ピラミッドランキング」を完成させていく流れになります。「振り返りシート」の使い方については、小学３年生「農家の仕事」の記事に詳細を掲載しておりますので、ご参照ください。
参考出典
・教育出版「令和6年度版『小学社会6』年間指導計画・評価計画」
・社会科教育2023年6月号
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執筆者プロフィール
nanalalala
元小中学校教員。「思考を深める」（アクティブラーニング・思考回路図の活用など）、「安心して学ぶことができる」（ユニバーサルデザインを意識した授業計画・環境整備など）、「SST」「理解教育・インクルーシブ教育」などを意識し、教育活動・学習活動などに取り組んできた。現在は自身の経験を伝えるWebライターとして活動中。
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