注意のしかた ~子供たちがしっかり反省できるように

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廊下を走らない、廊下や教室でボールを投げない、掃除中にふざけたり遊んだりしない…でもやってる子ども達を見つけたら、「こらあ!」と怒鳴りたくなってしまいますが、ここが指導のチャンスです。しっかり反省させましょう。また、子ども達にも謝罪のしかたを身につけさせましょう。

例:廊下でボール遊びをしている子を見つけた時

まず、「ちょっと来なさい!」ではなく、「そこの君たち、ちょっと来てくれる~?」とごく普通に子ども達を集める。集まらない子がいても気にしない。

目次

1.事実確認

廊下でボール遊びをしていましたね。

「○○くんもしていた」とか言う子もいるので「あなたがしていたかどうかを聞いているだけですよ。他の子にも聞きたいけど、あなたのことが終わらないと聞けないから早く終わらせようね」と論点を自分に戻させます。「遊んでない、ただボールをついただけ」と言う子もいるので「ボールをついていたんですね」と確認します。「遊んでない、ボールを持っていただけ」と言う子もいるので、「ボールを投げたり、ついたりはしていないんですね」と確認します。(こちらが確実にその子がしたことを見ていたのなら、「先生はあなたがボールをついていたのを見ましたが、見まちがいだったんでしょうかね」と一回くらいは粘って「ついた」と言わせてもいいし、「ついてない」嘘をついてもかまいません。)ついてないと言った場合はこのあとをとばして最後へ。

2.ルールを把握しているかを確認

さてここで問題です。廊下でボール遊びをしてもいいでしょうか。

「ついただけ」と言った場合には「廊下でボールをついてもいいでしょうか」になります。時々「隣のクラスはやってた」とか言う子もいるので「あなたはいいと思ってるかどうかを聞いているんですよ」「隣のクラスの先生にはまたあとで聞きに行くからね」と論点を元に戻し、「してはいけない」を言わせます。内容によっては新入生だったり、転校生だったりで本当にルールを知らない場合もあるので、「知らなかったんですね。この学校では○○なので覚えておいてくださいね」と確認し、次はとばして最後へ。

3.謝罪

廊下でボール遊びはいけませんね。ではごめんなさいをどうぞ。

この場合、よほどのことでない限り、一人ひとり順に(一度にではなく)しっかりごめんなさいを言わせることが大切ですが、自分の学級の子でない(謝れるかどうか分からない)場合もありますし、小さい声でも、「ごめん」だけでも、頭を下げるだけでも、反省している態度が見えればよしとします。自分の学級の子なら、ごめんなさいだけで終わらせず、「廊下でボールを投げてごめんなさい。もうしません」とか、「廊下でボールをついてごめんなさい。今度からちゃんと持って歩きます」とか、これからどうするというところまで言わせるようにするのがいいと思います。よく、ごめんなさいと言った時にへらへら笑っていたとか、にらみながら言っていたとかで、反省の色が見えないからとやり直しをさせる先生がいますが、子どもは謝っているのですから、やり直しはいじわるです。逆に、笑顔でごめんなさいが言えるような指導をめざしましょう。

4.今後の行動の確認

もし今度、他の子が廊下でボール遊びをしているのを見たら注意してあげてね。

この一言が大事です。(というか、この一言を書くためにこの記事を書いているのですが)子どもはどうしても「他の子も悪いのに自分だけが注意されてる」と思いがちです。それを逆手にとって「ぼくが一番に謝った(いい子になった)んだ」と思わせるということです。指導のあと、自分の学級でなければその学級の先生に「廊下で○人くらいボール遊びをしているのを見つけたので注意はしておきました」などと一言入れておくと良いと思います。賢い先生なら、逃げた子を特定して釘を刺してくれるはずです。

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • 謝る理由を明確にした方が良い(例:気付かずに通りがかった生徒が転ぶかもしれない)

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