1 リズミカルに
三年とうげはリズミカルな文体で声を出して読んでいると自然と楽しい気持ちになってくる。テンポがとてもよいのである。声に出して読む楽しさを十分に味わわせて、物語のテーマに迫る授業をした。
二人組になって春役の人と秋役の人を決めます。春役の人は春らしく、秋役の人は秋らしく読みましょう。
春らしく読む、秋らしく読む、と言われても困るのだが、春と秋のなだらかな峠の対照的な美しい景色の違いを声の違いで表現した。秋は静かな感じで読んでいた。
2 暗記をさせて
次に読んだのは、昔からの言い伝えの場面である。
声に出して読んでみよう。黒板に書いた字を少しずつ消していきますよ。それでも全部読めるかな。
黒板に書いた文章を少し消しては読み、また少し消しては読んだ。これは子どもが大好きな本読みの一つである。一回読むごとに黒板に書いてある文字が減っていくので、全部読めるかどうかドキドキするらしいのだ。5~6回目には黒板の字を全部消してしまった。「念には念を入れて消すね」と強くゴシゴシとすると悲鳴があがった。しかし、読ませるとちゃんと読んでしまう。子どもの暗記力はすごいものだ。
3 体を動かしながら
文章を十分覚えたところで
今度は体を動かしながら読んでみよう。“転ぶ”という言葉のところでは、本当に転びましょう。
こんな活動を子どもは大好きだ。頼みもしないのに、オーバーアクションで転ぶ。いろいろとキーワードを入れ替えながら何回も楽しんだ。
次に文中の言葉に注目させた。
“おそるおそる”と書いてあるね。“おそるおそる”に気をつけて体を動かしながら読む練習をしてみよう。班の中でミニ発表会をして誰の読み方が一番いいかチャンピオンを決めよう。
子どもたちはいろいろ工夫しながら読んでいた。ビデオで見せることができないのが残念である。杖を使い、体を震わせながら歩く姿が愉快だ。本人たちも楽しんでやっていた。
最後は全員で発表会をした。
チャンピオンの読み方をまねっこして一番いい読み方の班を決めよう。
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