1 はじめに
朝日新聞の「花まる先生公開授業」という記事に取り上げられた伊勢明子先生の「物と重さ」の発展的な実践です。 http://www.asahi.com/edu/student/teacher/TKY200812070085.html
現在(投稿当時)、副校長であられますが理科教育の推進をライフワークとして活動していらっしゃいます。
伊勢明子先生の授業の特色としては、「子どもたちの興味を引くような話題を出して、色々と結果を予想させ、それを言語化させた後に、実際に体験させるという形式です。今回も、単元の導入で、粘土の固まりの重さや身近なもの同士の重さを体感で比べる時間を十分にとることで、子どもたちに物の重さを正確に調べさせる意欲を喚起しました。
またいくつかの問題を解決させる展開にすることで、比較による問題解決の手法を子どもたちに学ばせることに成功しました。体験を通して言葉を獲得し、獲得した言葉を問題解決の過程で活用する、というサイクルを確立すること意識した授業を行った。」とあるように、子どもたちの興味を上手く引き出し狙い通りに授業を進めたました。
2 本単元について
単元の目標
<span style='font-weight:bold;'> 粘土などを使い、物質の重さや体積などを比較しながら調べ、見いだした問題を興味・関心をもって追究する活動を通して、それらについての理解を図り、活用しながら物質の性質についての見方や考え方を養う。</span>
評価基準
単元について
本単元では、児童が見た目で比べたり、両手に持って比べたり視覚や体感を通して感じる重さをもとに、物の重さの違いに興味をもち、上皿天秤などの機器を用いて客観的に比較することへの関心・意欲をもつことができるようにした。また、上皿天秤を用いて比較しながら調べ、重さの違いを視覚的にとらえることができるようにすることで器具の活用・比較の力の育成をねらいとしている。これらの学習から、体感を通してとらえた重さの違いを天秤を用いて科学的に調べ、比較して問題を解決する力を育成する。
また、本単元は、算数科の「重さの単位と測定」の学習で、重さの見当をつけたり、台ばかりを用いて重さをはかったりするなどの体験的な学習と関連を図って学習を行うようにする。
児童は、日常生活において重さを測定する測定経験が不足している。また、目にする測定機器にはデジタル表示多く重量感覚が不足している。これらの学習を通して、児童の重量概念の形成に目を向け、重さを通して物質を見る態度を養いたい。
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