ほめることが、上手にできていますか?
教師には演技力が必要で、ほめるときには心からほめているように表現ができなくてはいけません。喜びを共感する力がほしいものです。ところが、いまひとつほめることが得意でない教師もいます。子供に対してネガティブな感情が強かったり、ぶっきらぼうで演技ができなかったりする人は、子供をほめたつもりでも、いまひとつ子供に喜ばれません。
あるいは、ほめようと思っても、やらなければならないこと、叱らなければならないことが多く、笑顔を作る余裕がないという状況の教師もいると思います。
自分でほめるのが下手なら、人にその役割をお願いしましょう。
報告をさせる
「そうか、お母さんにちゃんと報告しなさいよ」「できたのか、そうか、○○先生に報告しておいで!」
保護者へは、だまって連絡帳に成長したこと、よい事をしたことを書いてあげてもいいと思います。こうして、報告をさせると、子供も担任以外の人に褒められることになり、同じよいことをしても2倍・3倍ほめてもらえます。学校でも名の通った、叱られ坊主であれば、職員室の教頭先生や校長先生にまで報告に行かせてもいいでしょう。前の担任や年配の学年主任、養護教諭など、関わりのある教師のところへ報告に行かせるのもいいでしょう。例えば、指導の難しいリコーダーができるようになったら、音楽専科の教師のところまで聴いてもらいに行かせるのもありだと思います。ただし、いずれにしても、教師同士の事前の意思疎通はお忘れなく。
また、担任は自分の業績を子供を通じて親や管理職に報告でき、自分の評価が上がります。自分の口ではなく、子供の口を通して自慢ができます。・・・まあ、そんなことを期待するのはいやらしいかもしれませんが(笑)、よい状況・良い情報をみんなで共有することは悪いことではないと思います。
通りがかりの人を巻き込んででも
あるいは、そこらへんを歩いている教師を捕まえて、
「○○先生、見てやってください、聞いてやってください。この子、~ができたのですよ。」
と、自慢をするのもいいでしょう。
または、校長や保護者にこちらからお願いして、
「○○先生から聞いたんだけれど、・・・だってね。○○先生も喜んでいたよ。○○君は良くなったんだって自慢していたよ。」
などと、逆に人づてに褒めてもらいます。第三者を通して聴く自分への悪口は最低な気分になりますが、第三者を通して聴く自分への賞賛の言葉は、本人の口から直接聞くよりもずっと真実味があるように思えます。わざと本人をほめずに、他者に伝えるというぐらいでもいいかもしれません。これも、計画的にやるのは、少々いやらしいような気もしますが、そうではなく、子供を勇気づけるためと思ってやってみてください。
学校全体がチームになって、子供たちを育て、子供の育ちの喜びを共有できるようなムードを作っていけるといいですね。
コメント