瞑想読み 子どもに読む力をつける業 [第4時]

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目次

1 <初めの感想を書く> 

前回までの授業によって、本文の内容を躓くことなく理解できるようになったところで、まず感想を書いてみよう。

とはいえ、この段階で、クラス全体がすらすらと感想を書けるわけではない。そんな時はどうしたらよいだろうか? 

2 全体の流れ

  1. 初めの感想を書く
  2. 書き始めてからの指導
  3. 書き終えてからの指導 

1. 初めの感想を書く

「初めの感想」用紙を配布し、書く意欲を起こさせる。

「今日は、この前始めて読んだときに、心の中に大事にしまっておいたこと、感じたことを心の中から出して、この紙(下記参照) に書いてください。」

「さあ、心の中に大事にしまっておいたことをいっぱい出して書きましょう。素晴らしいと思ったこと、疑問に思ったこと、響いてきたこと、伝わってきたことなんでもいいですから、自分の思うことを書いてみましょう。もちろん教科書を見ながら書いても構いません。」

紙を配る→ 用紙のとおりに板書して書き方を説明する 

  • 書き始めるのが遅い子を急がしてはいけない。そういった子は素晴らしい感想を書くことが多いからである。
  • 学年に応じて、感想用紙の使い方がよく分かるように、わかりやすい話し方を心がけよう。
  • 全員に紙にぎっしり感想を書くことを強制してはならない。無理な要求をしてはならない。一言でも構わない。その子の力に応じたものでよい。

2. 書き始めてからの指導

子どもたちが書き始めて15分ほどしたら、机間巡視をする。

書いている最中、文の書き方や漢字の間違いなどについて、注意したり指示してはいけない。子どもの表現の邪魔になるからである。例えば、漢字の間違いは漢字学習の時間にやるほうが効率がいい。

子どもたちにとってもそちらの方が、単元の目的を理解しやすくなるだろう。

◎なかなか書けない子に対する基本的な接し方

どうしても書けない子はどのクラスにもいるが、教師の側から、感想のお手本を
最初から示してはいけない。

一番良い方法は、他の子どもの良い感想から刺激・影響を受け、「こんな感じに書けばいいのか」と自ら納得できるようにすることである。

◎一言も書けない子への具体的な接し方

  1. 「書くこと決まった?」と優しく言葉を掛けよう。
  2. 「うん」と頷いたらそのままにしておく。「まだ」と言ったら、「ちいちゃん、どうだった?」とか「クラムボンについてどう思った?」など具体的に聞いてみよう。
  3. 「かわいそうだった」とか「なんだろうなと思った」などと答えるであろうから「今言ったとおりに書けばいいんだよ」と指示する。その後、一言でも書けたらしっかりと誉めてあげよう。

3. 書き終わってからの指導

A. 早く書き終わった子の指導

  • 字の薄いところはないか、間違った漢字はないかを確認させ、できたらハサミで切り取り線で切るように指示する。
  • 切り取れたら先生のところへ持ってこさせる。
  • 友達同士で交換して、互いの感想を誉め合うような話し合いを促す。(決して悪いことは言ってはならない)

B. まとめの学習

  • 交換を止めて、感想カードを先生に提出させ、着席させる。
  • 2、3人 に良かったと思う他の子の感想を発表してもらう。(もちろん名前つきで)

最後は「今日は2人だけで読み合っていいところを見つけてあげたけど、明日は、全員で1人ずつ発表して、いい感想を見つける勉強をします。」と言って、意識づけをしたうえで授業を終える。

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