絵本を授業に生かすための実践術

1 1.はじめに

桜田さんは小学校教諭をされていた時に絵本を活用し、学級作りをされていました。

どの教科においても絵本を活用することがより児童のためになること、また絵本は学年問わず使うことができ、特に高学年におすすめであることなどを取材を通して伝えて頂きました。

2 2.目的

  • 言葉では説明しづらいことでも絵本を授業に取り入れることで児童に理解を促す。
  • 授業の導入に使う。
  • 季節感を感じる。
  • 道徳性を養う。
  • 学級の問題点の解決の糸口にする。

3 3.具体的な実践

・国語編 

国語は、絵本が教材に利用されているものが多いです。例えば、『スイミー』や『モチモチの木』などです。しかし、絵本が教材にされる時に絵が大幅にカットされてしまいます。大幅に絵がカットされた教材で心情把握を行うことは難しいです。

そこで、絵本を利用することにより、児童はたくさんの絵を見ることができるので、教材の内容が理解しやすくなります。
また、教師自身が教材研究を行う際に原作の絵本を読んでおくだけで、作者の真意を考えることができるので、授業する際に役立ちます。

・資料集としての活用編

絵本は、資料集として非常に優秀です。
例えば、体の話や四季のことなどの『科学(知識)絵本』、戦争についてや人権のことなどの『社会絵本』、『写真絵本』などです。

・リフレッシュ編

桜田さんは、児童が授業に集中しにくい時に絵本を利用されます。(例、夏の体育の後など)絵本を授業の導入に取り入れることで児童は徐々に集中し、円滑に授業に入れるそうです。

・最強の応用編(おてて絵本の利用)

基本編

①人数は2人が望ましいです。

②話し手と聞き手に分かれます。

③話し手は、手の平を上に向け、小指と小指を揃えます。すると絵本の形になり、絵本の役割を担います。

④聞き手は、「おててには、なにが見えるかな?」と言って話を聞きます。
話し手が何か答えますので、「それはどんな風な形をしているの?」や「誰と一緒にいたの?」など、聞き手は話を膨らますように合いの手を入れます。

⑤適当な時間(5分など)を設定し、時間になったら話し手と聞き手を交替して、

①~③を繰り返し行います。

注意

  • 聞き手は肯定して話を聞きます。

「すごいね」「それでどうなるの?」「うまいね」などと褒めて促しながら話を引き出していきます。この合いの手が大切です。

応用編(物語をつくってみよう、みんなで作る物語)

①人数は4人から5人程度が行いやすいです。

②教師がお題を提供します。例えば、「桜の木」や「海」など自由に設定してください。(みんなで考えてもいいでしょう)

③1人が短い話の一部を作り、リレー形式でどんどん繋げていきます。

①から③を行えば、グループ独自の物語ができます。
このアイデアは、その後に発表させたり、作った物語で本を作成したり、図工の時間に物語の1部を絵にしたりできるなど幅広く応用できます。

おてて絵本の詳細が知りたい方は『おてて絵本 入門』をお読みください。
実践も載っていておすすめの1冊です。

・本のプレゼンテーション

    
①普通の国語の授業の一環として行います。

②自分のオススメの本を人にどうやって分かってもらうかを考え、伝えるのが児童に与えられたミッションです。

③児童は、自分がおすすめの本を1冊持ってきます。
(漫画というカテゴリは図書館にないので、原則認めません)

④その本について1分(時間は調節してください)のプレゼンを行わせます。
他の児童がこの本を読みたくなるようにセールスをします。

⑤お客さん役の児童は、そのプレゼンを聞いて買うか買わないかを用紙に記入
します。

⑥全児童がプレゼンを行います。教師は児童の用紙を回収し、集計します。

⑦一番読みたい本を決定します。
例「今回のクラスで一番の本は、○○君が提案してくれた「○○」に決まりました。みんな拍手~~~!」

教師が「本を読みなさい」というよりも児童も楽しんで読書に取り組めるでしょう。

4 4.作者紹介 

桜田恵美子さんは、短大を卒業後、民間企業に勤められ、その後2012年3月まで小学校の教諭をされていました。その後、大阪で本屋「さくら文庫」を営む傍ら今春、NPO法人さくら文庫を設立されました。

さくら文庫
http://sakurabunko.sakura.ne.jp/index.html

NPO法人さくら文庫
http://nposakura.sakura.ne.jp/wordpress/

5 5.編集後記

私自身桜田さんにお会いするまで、授業に絵本を取り入れる発想はありませんでした。大人の私でも絵本の読み聞かせを純粋に楽しめたので、小学生ならもっと楽しめるような気がしました。

おてて絵本は、可能性は無限にあるので、自分独自のアイデアを取り入れ児童にとって面白い実践をされる先生が増えることが楽しみです。
(編集・文責 EDUPEDIA編集部 大東孝司)

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