「郷土の発展につくす」 指導のポイント ―玉川兄弟と玉川上水 導入の具体例の紹介―(はなまるサポート)

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目次

1 概要

この実践は(株)教育同人社の許可を得て、「はなまるサポート」の学習指導ポイント一覧より転載しています。
実践の続き(無料)は最下部のURLからご覧ください。
また、以下のURLから実践がPDFでダウンロードできます。
添付ファイル

2 実践

(1)より具体的に学習できる事例を選択しよう。

いわゆる郷土の開発や発展に尽くした先人を扱うこの単元は、子どもたちが初めて歴史の事象とふれ合う学習でもあります。教科書では、次の事例を取り上げています。

また、各区市では、より身近な教材を開発し、副読本等で紹介しています。ちなみに、東京都の副読本「わたしたちの東京都」では、『玉川兄弟と玉川上水』『産業の発展につくした渋沢栄一』『青山士(あきら)と荒川』の三つの事例を取り上げています。

この単元は、指導要領3、4年の内容(5)ウにあたります。地域の発展に尽くした先人の具体的な事例を調べることで、「地域の人々の生活の向上に尽くした先人の働きや苦心を考える手掛かりにすること」を求めています。特に、「具体的に調べることができる」ように学習を進めることが求められています。

自分のクラス(学年)では、どの事例を取り上げればより具体的に調べられるかを考えて事例を選択することが大切です。初めての歴史的な内容であるので、子どもにとってイメージしやすく身近に感じられるように、見学や体験は可能か、分かりやすい資料は入手できそうかなどを考えて事例を決定してください。

上記に挙げた教科書、副読本、どの事例を読んでも、「それらの人々の強い意志と努力のおかげで、それぞれの地域に暮らす人々はどれだけ助かったことか・・・」と感動を覚えます。教師の感動は、必ず子どもに伝わります。教材研究を通して、ぜひ、自分が感動したり感心したりした内容が子どもの心に伝わるように資料の準備をしていきましょう。

(2)歴史を身近に感じさせる導入の工夫

私は最近いくつかの学校で「玉川上水と玉川兄弟」の導入の授業をしました。授業を組み立てるに当たって特に気をつけたことは二つです。

① 約400年前の出来事をイメージしやすい資料の準備。

② 次時からの学習に意欲がつながる学習活動。

以下は、実施した授業の流れです。

1.小単元の目標

玉川兄弟らの働きによって、玉川上水がつくられたことや江戸の人々の生活が向上したことなどについて水道歴史館(羽村堰)を見学したり、資料を使って調べたりしながら、江戸の開発に尽くした先人たちの働きや苦心について考え、新聞に表すことができる。

2.本時のめあて

江戸ができたころの様子について知り、江戸に水道をひいた玉川兄弟や玉川上水について調べようとする意欲をもつ。

3.本時の流れ

(3)実際に使った資料の紹介

資料①②④は、「江戸の町(上)—巨大都市の誕生 内藤昌著 穂積和夫絵(草思社)」を使いました。この本は、江戸の町の成り立ちを知るためにお勧めです。図書室にあると便利です。実際の見せ方ですが、以前は、OHPで大きく見せていましたが、最近は、パソコンに必要なページを取り込んで、大きな画面のテレビかプロジェクターでスクリーンに映しています。

資料③は、自作の文章資料です。よかったら使ってください。
http://www.djn.co.jp/support/special/point/docs/2011/10/4/04.pdf

3 実践の続き

全4部構成なので、こちらからご確認ください。授業のまとめ方、資料の画像を紹介しています。
http://www.djn.co.jp/support/special/point/docs/2011/10/4/4.php

4 実践者紹介

加藤 良子
初等教育研究所。
元公立小学校教諭、23年3月末で退職。
38年間に4区5校で勤務する。各区で社会科部に所属。
地域教材を開発して、各学校で実践してきた。
趣味は、江戸の歴史や文化に親しむこと。月に数回、江戸東京博物館で展示ガイドボランティアをしている。

5 サービス紹介

同社の「はなまるサポート」では、若い先生のための授業ヒント集として、毎月の学習指導ポイントを細かく解説をしたり、不明点や疑問点などを無料で相談できたりします。
http://www.djn.co.jp/support/

(編集・文責:EDUPEDIA編集部 水島淳)

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