6年「大仏を描く」どうしてこんなに大きなものを?(柴田克美先生)

27
目次

1 はじめに

こちらの記事は、静岡県で30年間教員をなさっている柴田克美先生がホームページに掲載されているさまざまな教育実践法の中の一つを紹介しています。http://pinokio.blog.jp/

2 実践の内容

奈良の大仏を作る

奈良の大仏を新聞紙で作りました。

「どうしてこんな大きなものを作ったのだろう」 といったら、「目立つから」という子ども達の答え。「その通り!」とほめ、どうして「目立つといいの?」とつっこみました。

  • 「みんなが見てくれる」
  • 「仏教に関心をもってくれる」
  • 「人々の心が一つになり国がまとまる」

どんどん出したい答えに近づいていくので、やっていて楽しかったです。

鼻の穴の大きさ30センチ、片目が1メートルもあります。体育館いっぱいになりました。今度は立てて、校舎につるします。

十二単を着る

平安時代の着物の十二単(じゅうにひとえ)を代表で吉紀君に着てもらいました。服をどんどん着ていくと、「暑い、暑い」「手が動かない」と言っていました。 実際、かなり重かったようで、そのまま布団にして眠ることもできたくらいです。

脱ぐときも「脱げない」と言って、体感してもらいました。

宇治平等院鳳凰堂と10円玉

聖武天皇の息子が建てたのが世界遺産「宇治平等院鳳凰堂」です。

「だいたいいつもこれ(鳳凰堂)、見てるでしょ」といったのですが、気付く子はいませんでした。やがて、「何円かですよ」というと 「1円玉」とか「5千円札」とか「2千円札」とか言っていて、やっと「10円玉」がでました。

佳織さんが10円をもっていたので、回して見ました。普段は気付かないのですが、こんなに身近なところに社会科がころがっているのです。

次は漢字からひらがなの暗号解読をやります。ひらがなの起こりです。

3 講師プロフィール

柴田克美(本名)

静岡県藤枝市生まれ。明治大学卒業後公立小学校教諭として33年勤め現在に至る。
その間、学研の「学習」「イマジン学園」連載、明治図書各雑誌の執筆、静岡出版文化会の「夏休みの友」など数々の著作がある。
「知的興奮・算数ドリル」(明治図書)はアドベンチャー算数として好評を博した。
近年は大手「アマゾン」の電子本サイトにてペンネーム剣崎克彦の名で「究極のダイエット」「雨ニ負ケ剣崎克彦詩集」「脳を鍛えて120歳」など多彩な分野へも執筆活動を続けている。
幼児教育の重要性を唱え、自分の息子は東大へ入学させている。現在、認知症の予防をするため介護施設をめぐりお年寄りに学ぶことの楽しさを届けている。静岡市在住。

近著
「教室レイアウトアイデア事典」(明治図書2014/2/21発売)

「学級&授業ゲームアイデア事典」(2014/7/25発売)

「係活動&アイデア事典(仮称)」「学級開き&アイデア事典(仮称)」(いずれも明治図書2015/2、発売予定)

4 編集後記

歴史の勉強をするときに、大仏の大きさや十二単、10円玉の鳳凰堂など、当時の物を身近に実感できると、とても楽しく学ぶことができそうだと思いました。特に大仏の大きさは実物を見ないと、想像するのは難しいと思いますが、新聞紙で実物大のものを作ることはすぐできそうですし、楽しそうです。また、実際の大きさを目にすると「どうしてこんなに大きなものを作ったのか」という問いに対しても、考えをより深められると思います。十二単を着るチャンスはなかなかないと思いますが、そんなチャンスがあれば私は絶対に着てみたいし、着ることができた子どもにはいい経験になっただろうなと思いました。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 安井愛弓美)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (1件)

コメントする

CAPTCHA


目次