1 はじめに
こちらの記事は、静岡県で30年間以上続く教員サークル、シリウスのホームページに掲載されている教育実践法の一つをご紹介しています。
シリウスのホームページはこちら→ 静岡教育サークル/シリウス
2 実践内容
タングラムは昔から「知恵の板」と呼ばれるパズルゲームである。七つのピースで影絵を作り出す。一度始めると次々と新しい影絵にチャレンジしたくなる不思議な魅力がある。
この7枚のピースを使って二等辺三角形を作ったり正三角形を作る活動を通して三角形の性質への理解を深めた。子ども達にはまず「タングラム」という知恵の板を紹介した。画用紙に印刷したタングラムを配って指示を出す。
指示1 タングラムで二等辺三角形を作ってみよう。
1. タングラムのパーツから二等辺三角形を見つける
2. 3つのパーツを組み合わせて二等辺三角形を作る
3. 7つ全部のパーツを組み合わせて二等辺三角形を作る

7つのパーツのうち5つが二等辺三角形であることを見つけた。次にそのパーツを使って二等辺三角形づくりに挑戦した。あれこれあれこれやっているうちに「できた」の声。早速前に出てきてもらい、影絵(OHP投影機)を作ってもらった。まだできていない子は「むずかしい、むずかしい」と言うので、ヒントを少し影に出したら、ほどなく全員が二等辺三角形を作ることができた。
発問1 二等辺三角形のことを確かめよう。
1. 辺の長さはいくつ同じか
2. 角の大きさはそれぞれ何度か
3. タングラムのパーツには45°の角がいくつあるか
タングラムでの角の大きさは45°45°90°である。よく見ると45°の角はいくつもあり全部で12個あることが確認できた。
指示2 タングラムを使って今度は正三角形を作ってみよう。
「よーし!」とばかりに挑戦を始めたが、すぐに「できない」「無理」の声。作れないことがすぐにわかったようだ。
そこでもう一つ別の板「ロングラム」を配った。このロングラムはタングラムを横にルート3倍だけ伸ばしたものである。このロングラムで正三角形ができるかどうかしばらく考えた。
発問2 ロングラムでは正三角形ができるだろうか?
パーツを切り分ける前から〈できる〉と考えた子が多くいた。
〈できる理由〉
・ 正三角形は60°だけれど、ロングラムには60°の角がたくさんあるから。
・ ログラムの中に正三角形の形がある。さっきの二等辺三角形も、タングラムの中に二等辺三角形の形があった。
こうした考えを聞いた後もう一度「ロングラムで正三角形ができると思いますか」と尋ねると全員が〈できる〉と考えた。
指示3 ロングラムまで正三角形を作ってみよう
4つのパーツを使ってすぐに正三角形を作れた子が3人いた。全部のパーツを使った正三角形づくりには苦労していたが、何とか作ることができた。
- 三角形の二等辺三角形や正三角形ができた。いろんなものができてしまうからすごい。
- 三角形は一つだとただの三角だけれど、二つ合わせると三角とは違う形になる。三角が集まっただけで、馬や文字や他にもいろいろな形ができて三角はすごいなと思いました。
- あれだけのパーツですごくいっぱいの形を作れて考えた人はすごいなぁと思いました。
- タングラムでいろいろな形を作ることができる。タングラムはすごく頭を使う。
ネットで検索して探せば、タングラムの問題はたくさん見つけることができる。休み時間や隙間時間にどんどん挑戦させてもよいだろう。
3 プロフィール
静岡県教育サークル シリウス
1984年創立。
「理論より実践を語る」「子どもの事実で語る」「小さな事実から大きな結論を導かない」これがサークルの主な柱です。最近では、技術だけではない理論の大切さも感じています。それは「子どもをよくみる」という誰もがしている当たり前のことでした。
思想、信条関係なし。「子どもにとってより価値ある教師になりたい」という願いだけを共有しています。
4 書籍のご紹介 (シリウス関連)
クラスがぎゅっとひとつになる!成功する学級開きルール&アイデア事典
5 編集後記
図形の性質について子どもたちが楽しみながら理解している様子が想像でき、面白そうだなと思いました。また、タングラムの活用方法について知識が広がりました。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 菅野美波)

コメント