筆算の初期指導【教材】

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目次

1 算数は積み上げ

筆算は2年生以上の各学年で何度も出てきます。2・3年での積み上げがきちんとなされていないままでいると、4年生で割り算(複雑な計算過程を要する)の筆算を始めたあたりから、事態は深刻になってきます。

積み上げるべきことは計算力をしっかりつけるということは勿論なのですが、筆算の書き方をきちんと理解させると言うこともたいへん大事なことだと思います。

2 位を縦にきっちりとそろえる。

筆算の意味をきちんと理解していくためにも、縦の同じ列に同じ位が並ぶように書くことは重要です。そのためにもまず、筆算をきちんと書かせることよりも筆算の解き方を覚えさせることが大切です。それにはすでに筆算が書かれているプリント教材を用意してあげると、(筆算を)書くことが苦手なスモールステップになります。EDUPEDIAからは、下記のプリントをご提供しています。下のリンクをご覧ください。↓
【教材】2年生~5年生を網羅した筆算プリントD.zip
※ Googleドライブへのリンクです。

丁寧に段階別に問題が用意されていますので、たいへん便利です。これなら、筆算を書くことが苦手な子供でもそれほど負荷を感じずに筆算の練習ができます。

3 横もそろえる。

これも当たり前のことなのですが、出来ていない場合があります。2行に1文字を平気で書いたり、1行に2文字を平気で書いたりする子供がいます。

4 コツあり

それ以外にも筆算のノート指導にはいくつかのコツがあります。これについては[筆算のノート指導]に譲ります。

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さて、筆算の指導時にノート指導もがんばろうとすると時間がかかりすぎとなり、計算のシステムを理解させ、習熟を深めるという大切なことが十分にできなくなってしまいます。

そこで、混乱を避け、縦横そろえるを徹底するためにノート指導は筆算になれるまで、当分の間、捨てます。

「筆算の仕組みを理解し、習熟すること」と、「筆算を上手に書けるようにする」ことを分けて指導する必要があると思います。

以前の担任のノート指導が行き届いていないせいにしてみても、子どもたちのせいにしてみても、はじまりません。「できて当然だ」「4年生(6年生)なんだから・・・」という強気の態度で臨んでも、結果的にはうまくいかない場合があります。@<color:#ff00ff>{子供も、教師も、計算のシステムを理解することに心血を注ぐことができる状況で授業を進めた方が得策}である場合があります。そこで次の3段階で指導を進めます・・・

1.自分で書かなくていいようにあらかじめ方眼に印刷された問題を渡す

初級算数習熟プリント(清風堂書店)、わかってできる算数プリント—新課程(フォーラムA)等、アマゾンで購入可能です。

2.マス目のあるノートを使う

罫線のノートではなく、マス目のあるノートを使うか、印刷したマス目のある用紙を渡して(高学年なら少し目の細かい)、そこに1マス1文字で書かせる。

ノートの向きを変え、罫線が縦になるようにして筆算を指導する場合もありますが、もうここは、ノートを捨てて、方眼プリントを作って、印刷して、配ってしまいましょう。

3.ノートに書く練習をする

そして、十分に子供が計算をできるようになってから、筆算をノートに書く指導をします。縦横を揃えることなど、繰り返し繰り返しチェックして、できるようになるまで根気よく指導しましょう。

・・・・・・ただし、上記は本当に最低ラインのやりかたなので、自分の学級の子供がどれくらいのレベルにあるかをよく見極めて、ご指導ください。ほとんどの子供がいきなりノートにできる状態ならノートでやらせて下さい。難しい子供には個別指導で応じればいいと思います。

筆算に関してはEDUPEDIAにはたくさんの記事が載っています。
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小学校で習う筆算(2年生~5年生)を網羅、手軽に使えるミニプリント
「小数のわり算」躓きの分析と対応
筆算の力を積み上げていくために
計算検定~筆算の力を積み上げていくために(2)
「補習」落ちこぼしをどうするか

等も、是非ご参照ください。

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