銅像から学ぶ教室社会科実践~大阪府の発展に尽くした人々(私たちの大阪3・4年下)より~

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目次

1 はじめに

本記事は、3月19日に行われた「第2回 0から学べる社会科授業セミナー」の中での、丸岡先生(大阪市・小学校教諭)の実践提案をもとに作成しました。

@<u>{大阪府の発展に尽くした人々(私たちの大阪3・4年下)に関する授業実践になっています。

2 授業案

単元名

大阪府の発展に尽くした人々(私たちの大阪3・4年下より)

一言で表すなら、「郷土の偉人を知ろう」(「人々の努力」)
指導要領を確認すると、「地域に愛着を持てたらよし」と書かれています。
ちなみに、学習指導要領では以下のように書かれています。

【学習指導要領の抜粋】

小学校学習指導要領解説

社会編

第3章 各学年の目標及び内容

第1節 第3学年及び第4学年の目標と内容

1 目標

(2) 地域の地理的環境,人々の生活の変化や地域の発展に尽くした先人の働きについて理解できるようにし,地域社会に対する誇りと愛情を育てるようにする。

(3) 地域における社会的事象を観察,調査するとともに,地図や各種の具体的資料を効果的に活用し,地域社会の社会的事象の特色や相互の関連などについて考える力,調べたことや考えたことを表現する力を育てるようにする。

単元全体の流れ

(1)単元の組み立て

(2)それぞれの授業方法について

<はてな探し>
導入の写真や資料を使います。ここで、「はてな」を考えることで、単元で学ぶべき学習内容が見えてきます。

<集合知>
本時で学ぶべき事項を、子どもたちが教科書から見つけ出します。黒板にそれらを書きだすことで、それぞれが見つけけたことを交流し、知識を広げていきます。

<ノートまとめ>
単元で学んだことを、ノートの見開き1ページ全体を使ってまとめます。できるだけたくさんの情報量を入れるようにします。

(3)1時間の学習の流れについて(第Ⅱ次)

(4)使用する教科書

実際の流れと児童のノート

はてな探し

81ページの、資料を見る。

「今の川筋は何処にあるか、鉛筆でなぞってみよう」
それが昔の大和川だと伝えます。

5W3Hを意識させて、子どもにはてなを見つけさせる。

5W3Hを意識する

●だれが(who) ●どこで(where) ●いつ(when) ●なぜ(why) ●なに(what)

●どのように(how) ●いくら(how much) ●どれぐらい (how long)

量を書くことを意識させましょう!

82、83ページ
子どもたちが出した問いの中に、教科書に書いてある問いがあります。
ここで「〇〇君が出してくれたこの質問があるね」というだけで、子どもに近い課題となります。これがあるのとないのとでは全く違います。
はじめにはてなを持たせると、とても丁寧な授業になります。

発問:「昔の大和川はどんな様子だったのだろうか。」

1/31の学習記録
P82~83をみて、年表からでも、想像図からでもいいので気が付いたことを書かせます。

この後、先生側から発問「洪水によって失われたものは?」

→ポイント:洪水の怖さを知る。

1人につき1つ、気づいたことを黒板に書かせます。
ここで大切なのは、自分が書いてない意見が出たらノートに書かせるようにすることです

鉛筆を持ったまま授業を聞くようにして、ノートを使い込んでいくことが大切です。

発問:「大和川がつけかえられるまでに、どのような取り組みがあったのだろう。」

84、85ページを見ながら分かることを書かせます。

発問:「つけかえ工事はどのような工事だったのだろう。」

ここで、つけかえ工事に大きく貢献し、銅像になっている「中甚平」に着目させます。

ノートまとめ

3 実践者プロフィール

丸岡慎弥(まるおかしんや)

大阪市公立小学校勤務。教育サークルREDS大阪代表。銅像教育研究会代表。関西道徳教育研究会代表。3つの活動を通して、授業・学級経営・道徳についての実践を深め、子どもたちへ、よりよい学び方・生き方を伝えるために奮闘中。単書「日本の心は銅像にあった(育鵬社)」「ココが運命の分かれ道!?崩壊しない学級づくり究極の選択」(明治図書)共著「教師を守る保護者トラブル対応術 プロ教師&弁護士が正しくアドバイス!」があり、他にも「朝の会帰りの会基本のアイデア184」「子どもの心をパッとつかむ 驚きの授業ルール」など。昨年7月には「陸奥宗光の功績を教育に活かすシンポジウム」のパネリストとして外務省・文科省役人らとパネリストとして登壇、昨年11月には母校三重県皇学館大学にて「銅像教育という私の使命」という演題で講演。

4 編集後記

小学校の教員は多数の教科を一人で教える必要があります。
ですから、一つ一つに、教材研究を長時間することはできません。
だからこそ、大切なものは、教科書を中心とした日常的な授業となります。
本記事は日々の授業の実践を発表したものを記事にしました。

(取材・編集 EDUPEDIA編集部 宮崎俊一)

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