算数・計算の自習システム~授業の時短・効率化~

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目次

1 はじめに

先生の長時間勤務は大きな問題です。
時間割や授業時間といったハード面はすぐに改善されないかもしれませんが、毎日の授業は工夫の余地はたくさんあります。

私が大事にしている授業づくりの視点は2つです。
①子どもの力が付く
②先生が無理しない(持続可能)

今回は、小学校ではほぼ毎日ある算数の授業での自習の仕方について紹介します。

先生の時間と心のゆとりが、子どもをよくみて、より良い授業や子どもの成長に繋がり、プラスの循環が生まれる。その一助となれば幸いです。

2 算数の自習

方法

①問題を解く、②自分で丸付けをする、①②を繰り返す。
全体で10~15分程度
板書で指示したら学習が始まります。

ポイントは3つ

①シンプルな問題

自習の目標は「できるだけ先生がいなくても学習が進むこと」
問題に関する質問はなるべく出てこないようにします。

そのため、1枚目は授業単元と関連する1学年前のプリントでも良いと思います。
既習事項で躓きが残ると、後の学習に影響があるのが算数の特徴ですので、基礎は全員がマスターできるよう工夫が必要です。

ほぼ全員が難なくクリアできるシンプルな問題から用意することで、「自分にもできる」という思いで自習が始められます。

所要時間は、プリント1枚あたり2~4分くらいでしょうか。

②スムーズな流れ

1枚目が終わったら、自分で答え合わせ。
答えは教室の前後の壁などに貼っておきます。
一か所では混むので、数か所あると良いです。

続いてプリント2枚目、教卓やロッカーの上に置きます。
2枚目が終わったらまた壁で答え合わせ。

これを繰り返します。
途中で「答えはどこ?」「次のプリントは?」など質問が出ないように、黒板にしっかり流れを書いておきましょう。

用意した枚数が全て終わった人は、教科書を自習、難しい先生問題(板書しておく)、ゲーム系のプリントなど、色々あるでしょう。
準備するプリント数は時間や難易度で変わりますが、集中力を考慮して初めは10~15分くらいが良いと思います。

最後にゲーム系のプリントを用意していた場合は、自習時間が終わったら、なるべく全てのプリントが終わらなかった人も含めて全員が取り組める時間を取ります。
そうすれば、「早く終わった人だけずるい」という声も少なくなります。
家庭学習用に渡すもの良いでしょう。

③パターン化

自習の目標は、「自分で学習が進められるようになること」です。

算数の計算や技能の場合は、①問題を解く、②丸付けをする(解き直し)、の繰り返しです。
シンプルとスムーズを意識すればそんなに難しくはありません。

しかし、習慣になるには、自習の時間を繰り返し作らなければなりません。
毎授業で難しい場合は2,3回に1度、1カ月も続ければパターンが身に付くと思います。
また、初めは自習の流れや目的を丁寧に説明する時間も必要です。

慣れてくれば、プリントだけでなく、教科書問題や自分たちで作った問題集など、バラエティを加えて45分間でも可能になるでしょう。
校内研修や出張など教室を空ける際は「いつも通り自習」で学習が進むと安心です。

3 おわりに

まとめると、

ここで出来た時間で、子どものノートや個々の学習の様子を丁寧にみとることが、より良い授業や信頼関係に繋がると思います。

身に付けた基礎・基本をもとに、思考の課題にも挑戦してみます。
思考力の記事はこちら

単元計画と授業づくり~算数の思考力・表現力を育てる~教材研究

プリント準備の参考サイト

ちびむすドリル

迷路や線なぞりなど、高学年でも楽しめる(?)遊び系プリントも豊富。

さんすうプリモン

可愛いイラストやおしゃれなデザインが特徴。単元ごとに問題、解答が一括DLできる。神奈川県の大和市教育委員会が作成。

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