1 はじめに
先生の長時間勤務は大きな問題です。
時間割や授業時間といったハード面はすぐに改善されないかもしれませんが、毎日の授業は工夫の余地はたくさんあります。
私が大事にしている授業づくりの視点は2つです。
①子どもの力が付く
②先生が無理しない(持続可能)
今回は、小学校ではほぼ毎日ある国語(漢字)の自習の仕方について紹介します。
先生の時間と心のゆとりが、子どもをよくみて、より良い授業や子どもの成長に繋がり、プラスの循環が生まれる。その一助となれば幸いです。
算数はこちら
⇒算数の自習システム~授業の時短・効率化~
2 漢字の自習
時間は10~15分。
黒板へ指示して始まります
ポイントは3つ
①シンプル
自習の目標は「できるだけ先生がいなくても学習が進むこと」
なぞる、写す、など全員が可能な課題から始めます。
初めに「自分にもできる」と思えないと、その後の集中が続きません。
「易→難」の順番を大事にしています。
②バラエティ
単に同じ字を繰り返し練習するのは退屈です。
少しでも楽しさを感じてもらえるように、様々な活動を取り入れます。
例えば、
・指でなぞる(指)
・写す(書く)
・熟語を書く(熟語)
・文を作る(文作り)
・漢字を分解する(バラバラ)
(花→草冠、イ、匕)
・意味を調べる(意味)
・似た言葉、反対の言葉を探す(同じ・反対)
・同じ部首集め→手偏の漢字…投げる、持つ、、、辞書や教科書を使って(部首集め)
などなど。( )内は、キーワード。
各活動を示すマグネットを用意しておくと、指示もスッキリします。
所要時間や漢字の種類に合わせて活動を組み合わせることで、マンネリ化を防ぐことができます。
また、前半は反復練習、「文作り」や「バラバラ」など楽しくなっちゃう活動は後半に配置することで、学習にメリハリが付きます。
③パターン化
算数と同じく、漢字学習のパターンを身に付けば、板書の指示で学習が進みます。
また、たくさんのバリエーションを練習することで、自分に合わせた覚え方も身に付けることができるでしょう。
そうなれば、宿題も「何回書いてくる」ではなく、「自分のやり方で覚えてくる」という出し方になります。
慣れてくれば、「バラバラにした漢字の問題を班で出し合う」といった関わり合う学習も可能です。
校内研修や出張など教室を空ける際は「いつも通り自習」で学習が進むと安心です。
3 おわりに
まとめると、
ここで出来た時間で、子どものノートや個々の学習の様子を丁寧にみとることが、より良い授業や信頼関係に繋がると思います。
漢字テストは「一発勝負」にならないように頻繁に行い、直しを繰り返し「自分にも漢字が出来る」と思えるような工夫を大切にしています。
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